バレンタインチョコが捨てられているって本当?イベントで発生するフードロスを減らすためには

バレンタインチョコが捨てられているって本当?イベントで発生するフードロスを減らすためには

2月14日のバレンタインデーは、日本だけでなく世界中でも盛り上がるイベントのひとつです。日本では女性が男性にチョコレートを贈る文化があり、友達とチョコレートを贈り合う「友チョコ」や、ご褒美として自分に買う「自分チョコ」など、バレンタイン市場は拡大しています。しかし、売れ残ったチョコレートは廃棄されてしまうフードロスが課題となっています。

バレンタインチョコとフードロス

日本では流通業界や製菓業界を中心に1958年頃に始まったと言われるバレンタイン文化ですが、今では日本のチョコレート市場は年間小売販売額は5,000億円以上(*1)で、バレンタイン市場はなんと1,000億円以上と言われています。チョコレートの1世帯あたりの支出をまとめた資料によると、年間の平均488円に対して2月は1,376円と、バレンタインの需要の高さが読み取れます。(*2)

バレンタインが近づくにつれて、小売店の売り場にはチョコレート商品が並びます。百貨店などでは期間限定の特設会場も設置されるので、売り場に行ったことがあるかもしれません。メーカーや小売店によるバレンタイン商戦は熱を帯び、売り逃さないよう山積みされる商品…。そして、バレンタイン当日を過ぎて売れ残った商品は処分されている現状があります。

*1 全日本菓子協会:http://anka-kashi.com/images/statistics/r02.pdf、*2 総務省統計局:https://www.stat.go.jp/data/kakei/tsushin/pdf/29_2.pdf

イベントとフードロスは表裏一体

バレンタインのような季節商品は時期が過ぎると売れないため、必然的にフードロスが発生します。しかし、この問題はバレンタインに限ったことではなく、クリスマスや恵方巻きなどにも当てはまるのです。

一年に一度だからこそ、小売店側も気合いを入れて販売し、消費者である私たちも必要以上に買いすぎてしまう。過剰なイベントは、店頭在庫の廃棄や、家庭で食べきれずに食べ残しが発生する要因になっています。

ロスを減らすためのアイデア

 チョコレートの消費期限は比較的長いですが、できれば早めに消費してフードロスを防ぎたいですね。そこで、バレンタインチョコのフードロスを減らすために考えられたアイデアを紹介します。

  • Re:You
    「食品ロス予備軍」を食べ手のもとへ最後まで届けるプラットフォーム「ロスゼロ」が、売れ残りの高級チョコレートの半製品と余ったドライフルーツを使い、板チョコを開発しました。
    https://www.losszero.jp/html/page27.html

  • 売れ残りチョコのクレーンゲーム
    埼玉県に本部がある株式会社東洋が、運営するクレーンゲーム専門店「エブリデイ」2店舗に、廃棄予定だったチョコレートを使用したユーホーキャッチャーを設置しました。
    https://www.dreamnews.jp/press/0000231286/

でも、チョコレートの賞味期限が迫り、大量に消費しなければいけなくなってしまった…。そんな時は、おうちでアレンジレシピを楽しむのはいかがでしょうか。

  • カフェモカ
    普段はカフェで飲んでいるカフェモカも、自宅で簡単に作ることができます。コーヒーに板チョコを入れて泡立ててホイップクリームを載せるだけ。

材料
コーヒードリップ 1杯
板チョコ 10g
ホイップクリーム 大さじ2〜3
刻んで載せる板チョコ 5g

*出典:https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1180008283/

  • 豆腐のチョコレートケーキ
    乳製品を使わないので、アレルギーがある人でも安心なレシピです。水を切った絹ごし豆腐をミキサーにかけ、レンジで溶かした板チョコと混ぜるだけ。お好みでクッキー生地を敷いて、型に流し込んで冷やすだけで出来上がり。

材料
板チョコ 3枚
絹ごし豆腐 150g
ビスケット 50g(クッキー生地用)
ココナッツオイル 30g(クッキー生地用)

*出典:https://oceans-nadia.com/user/33088/recipe/305799

お菓子作りで購入した板チョコが余ってしまった場合も、きちんと保存すれば約2年間もつと言われています。適切な保存方法を覚えておくと安心です。

  • アルミホイルに包む
    チョコレートに含まれるカカオバターを光から保護するため、アルミホイルに包みましょう。

  • 野菜室に入れる
    冷蔵庫に入れる場合は野菜室へ。冷蔵室はチョコレートにとって温度が低すぎることがあります。

しかし、一度溶かしたチョコレートは長くて1週間、生クリームやバターを加えた場合の保存期間は3日程度です。お菓子作りの途中で余ってしまった場合は、なるべく早く使い切りましょう。

ロスを減らして、バレンタインをもっと楽しもう

フードロスのないバレンタインを実現するためには、消費者の私たちが行動を変えることが大切です。チョコレート製品やお菓子作りの材料を購入する際は、食べ切れる・使い切れる分だけ購入することを心がけましょう。

くらだしマガジン編集部

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