環境にやさしい釣りの始め方 | 初心者におすすめの釣り道具や手ぶらで行ける体験ツアーを紹介

環境にやさしい釣りの始め方 | 初心者におすすめの釣り道具や手ぶらで行ける体験ツアーを紹介

釣り体験は、私たちにさまざまなことを教えてくれます。今回は、釣りの魅力から釣りが抱える環境問題、環境に優しい釣り道具や釣りえさ、そして手ぶらで行ける釣り体験までご紹介します。

釣りの魅力とは?

釣りは代表的なアウトドアレジャーのひとつです。一度体験すれば、想像していたよりも感動を覚える人も少なくありません。そんな釣りの魅力についてご紹介します。

自然との触れ合いや運動がストレス解消になる

日々の生活でストレスを溜めこみがちな方は少なくありません。ただ、ストレスを溜めすぎると、肉体的には免疫力が低下したり、精神的には気分が落ち込んでしまったりといった悪影響を与えることも。

ストレスを解消する効果的な方法のひとつは、自然と触れ合うことです。海や川を眺めながら鳥の鳴き声・波の音を聴き、風を肌で感じ、潮や木々の香りを感じることで心身ともにリフレッシュできるでしょう。また、ストレス解消には運動も効果的です。ジョギングや散歩が苦手な人でも、魚を釣るという目的があれば、体が自然と動き、体調を整える効果が期待できます。

釣りは、1人でも家族や友人とでも楽しめるアクティビティです。計画を立てずに気ままに楽しんだり、家族や友人とキャンプの中で釣りを楽しんでも良いでしょう。

釣りは狩猟であり、人の原点

いざ釣りが始まれば、想像通りにうまく釣れないこともあるでしょう。しかし、状況に合わせて臨機応変に対応していくことは釣りの醍醐味といえます。釣りは約4万年前の石器時代から行われてきたといわれ、人は釣りやすい環境、条件、道具や技術を駆使して、魚を捕って生活してきました。

もっと大きな魚を釣りたい、もっと上手く釣れるようになりたいという感情は、人が目的に対して挑戦を続ける源といえるかもしれません。

なんといっても釣りたての魚はおいしい

自分で苦労して釣った魚のおいしさは格別です。魚嫌いな子どもが、捕れたての魚を食べることで魚を好きになることもあるでしょう。

実は子どもは大人の3倍も敏感に味覚を感じています。普段、大人には気にならない「苦さ・酸味」も、子どもにとっては酷い味に思えるのでしょう。釣りを通して新鮮な魚の甘味・うま味を知れば、好き嫌いをなくすきっかけになるかもしれません。


釣りと環境問題

釣りでは、「釣り糸」「ルアー」「包装容器」「オモリ」などのゴミが、周辺の水生生物の健康に影響を与えたり、命を奪うこともあります。

鳥や動物が飲み込み窒息死することも

釣り糸・ルアー・包装容器は、ナイロンやポリエチレンといった化学繊維で作られており、自然界では分解されにくい素材とされています。たとえば、ペットボトルが自然分解されるまでには400年、釣り糸にいたっては600年かかるとされています。このような水中に捨てられた釣り糸・ルアー・包装容器は、魚を食べようとした鳥に絡みつき怪我を負わせるだけでなく、飲み込めば窒息死する場合もあります。

実際に、リング状のプラスチックが口にはまり死亡したアザラシや、釣り糸に絡まって死亡したペリカンなどの報告例があります。

*参考:大瀬崎でダイバーが海中清掃、釣りが生き物にダメージWWF 海洋プラスチック問題について

オモリの材料である鉛は水生生物や人にも影響を与える

オモリは、エサを付けた仕掛けを底に沈め、釣る位置の固定と場所を確認するために使用されます。そんなオモリには、昔から鉛が使用されてきました。これは鉛の比重が大きく、加工も容易なためです。

しかし、鉛は人間を含めて生物にとっては有害な物質とされています。鉛製のオモリを魚や鳥が飲み込んだり、鉛を飲んだ魚を人間が食べたりするケースは決して少なくありません。生物が一定以上の量の鉛を摂取すると中毒症状を引き起こします。特に幼い子供は、大人の4~5倍も鉛を吸収しやすく、脳浮腫やニューロン変性などの健康被害があるという調査結果まであるほどです。

このように鉛は生物に多大な影響を及ぼすため、釣り道具だけでなくあらゆる分野で世界的に規制が拡がっています。

*参考:厚生労働省 鉛の健康影響について

環境にやさしい釣具・釣りエサを紹介

最近では、釣り具や釣りえさの環境負荷を考慮した商品が販売されています。ここからは、その一部をご紹介します。

人にも環境にも優しい生分解性のルアー

埼玉県の「ウエルエフ」は、生分解性素材のルアーを製造・販売。同社の「エコギアアクア」シリーズは、水中に残っても微生物によって水と二酸化炭素に分解されます。東京海洋大学の共同実験では、海水中で全長8cmの虫形ルアーが4年で分解されたとのことです。また、同ルアーを人や魚などの生物が誤って食べても無害で体外に排出されます。

鉛製オモリよりも早く沈む鉛フリーオモリ

株式会社フジワラは鉛を使わないオモリ「ワンダーⅠ」を開発。鉛フリーの「ワンダーⅠ」は環境への配慮から鋳鉄が使用されています。鋳鉄は鉛よりも比重が小さいために、同じ形状の場合は鉛の方が早く水中に沈みます。しかし、「ワンダーⅠ」は流体解析を行うことで、一般的な形状の鉛製オモリよりも早く垂直に沈む鋳鉄製オモリを実現しました。

捨てられるはずだった食品廃棄物を釣りえさに

ECYCLE PLOJECT(エサイクルプロジェクト)は、九州大学の学生チームとIMARI株式会社との共同プロジェクト。同プロジェクトでは、サビキ釣り用のコマセえさ「SABIKI」を2022年5月から発売します。SABIKIは、廃棄される魚のアラや内蔵を釣りえさに加工し、保存料などの添加物を加えていないため環境負荷の少ない設計です。また、SABIKIは他のえさに比べてべたつきにくく、かつお節のような匂いで初心者でも扱いやすいのが特長です。パッケージについても環境に配慮したダンボール素材に撥水加工を施し、未開封であれば常温保存も可能となっています。

*参考:<環境視点>海に優しく魚にも優しく エコな釣り具が登場ウエルエフ「エコギア」の環境への取り組み株式会社フジワラ  ワンダーⅠ釣りえさに“良い”サイクルを生み出す 「ECYCLE PROJECT」エコギアの生分解性プラスチックソフトルアー 生分解性エコギア熟成アクア活メバルシラス2 

初心者におすすめの「サビキ釣り」とは

サビキ釣りは、堤防釣りの中で初心者が始めやすく、子供も楽しめる釣り方です。サビキ釣りは、えさを海中に撒くことで魚を集め、釣り針を魚に食べさせて釣り上げます。

サビキ釣りを行う堤防付近の魚は幼魚が多く、大きな魚は釣れません。しかし、反対に様々な魚が釣れる楽しみがあります。以下は、サビキ釣りでよく釣れる魚です。

  • アジ
  • イワシ
  • サバ
  • カワハギ
  • マダイ
  • スズメダイ
  • メジナ
  • アイゴ

サビキ釣りに必要な道具は?

サビキ釣りでは、釣り竿やリールなどの基本的な釣り道具以外に「サビキ仕掛け」が必要です。プラスチック製のカゴと釣り針がセットになったものがよく販売されています。また、カゴの取り付け位置が一番上になるものと下になるものがあり、初心者の方は仕掛けと釣り糸が絡みにくいよう、一番下にカゴが付くものを選ぶとよいでしょう。

参考:株式会社ハヤブサ かんたん サビキ釣り セット

釣れた魚をさばいてくれるサービス

釣り上げた魚を新鮮なまま食べることは、釣りの醍醐味のひとつです。しかし、魚をさばくのが苦手という方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、釣った魚をさばいたり調理してくれるサービス。「SABAKIBA」では、関東圏を中心に、釣った魚を持ち込んで場所によってはその場で食べられる料理店などを紹介しています。

たとえば、「ざうお新宿店」では3枚卸しまで1kgごとに2,000円。刺身、焼き、煮付け、唐揚げ等の調理代は1種類ごとに500円となっています(前日までに予約・来店3時間前を目安に魚の種類や量を連絡)。釣った魚を食べるところまで楽しみたい方は、釣り場だけでなく調理をしてくれる店舗も事前に調べておくと良いでしょう。


海釣り・釣り船が体験できるツアー

ここからは、必要な釣具一式をレンタルできる海釣り体験ツアーの例をご紹介します。たとえばアジを目的にした海釣りでは、成人男性1人6,000円・成人女性1人4,500円で参加し、別途料金を支払うと、釣具セットなどが利用可能です。午前と午後の2回のどちらかを選び、午前の場合は、6時半に集合して11時半に帰港するプランです。

魚を持ち帰りたい場合は、魚の量に応じて600〜1,000円でクーラーボックスを利用できます。また、道具だけでなくインストラクターが釣り方をレクチャーしてくれるとのこと。

東京湾や相模湾は、初心者からベテランまで多くの人が釣りを楽しむ人気スポットです。また、関東近郊では、アジやスズキを1年中釣ることができ、夏ならカマスやマダコ、冬ならカワハギやアマダイが旬の魚です。


参考:SABAKIBA 関東の海釣り・釣り船体験・ツアー


いまから釣りを始めるなら環境に配慮して楽しみたい

今回は釣りの魅力から、釣りの環境問題、そして釣り体験ツアーまでご紹介しました。釣りは1人でも家族でも楽しめるアクティビティです。ご紹介したサビキ釣りは、初心者や子どもも楽しめる釣り方です。

釣り体験はゲームなどのバーチャルな体験にはない五感で感じるリアルな体験ができ、子どもの心身の成長に役立つでしょう。また、私たちが日ごろから多くの動物の命を犠牲にして生きていること、それを育む自然を大切にしなければならないことを教えてくれます。

今回ご紹介した環境に配慮した釣具やえさを参考に、手ぶらでも行ける体験ツアーに参加して、新たな趣味を始めるきっかけにしてはいかがでしょうか。

くらだしマガジン編集部

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