毎日何気なく食べているお米には、さまざまな種類や品種があります。農林水産省によると、2019年産の産地品種銘柄の水稲うるち玄米(よく食べられる一般的なお米)は824銘柄にものぼります。
店頭で目にするお米は地域や店舗によって異なるため、お米にはどのような品種があるのか、それぞれの特徴を知りたいと考える方もいるでしょう。
この記事ではお米の種類・品種ごとの特徴や、意外と知らないお米の歴史、作り方を解説します。コスパの良いお米の選び方、ブランド米をお得に購入する方法も紹介するので参考にしてください。
米の品種・種類ごとの特徴
お米は品種ごとに食感や味わいが異なります。また大きく3つの種類に分けられ、それぞれに特徴があります。
まずは、お米の代表的な品種や種類ごとの特徴を見てみましょう。
米の品種ごとの特徴
お米の品種と聞いて、まず思い浮かべる方が多いものは「コシヒカリ」でしょう。コシヒカリは粒が大きく粘りと甘みが特徴です。秋田県で誕生した「あきたこまち」も代表的な品種です。粒が揃っており、粘りと適度な弾力を楽しめます。
秋田県の隣、青森県の品種といえば「青天の霹靂」です。大きめで適度な弾力があり、甘みがありながらさっぱりとしています。「ひとめぼれ」もたんぱくな味わいの品種です。やや大粒で粘りが強く、食感は柔らかめとなっています。
同じく弾力のある食感を楽しめる品種が、山形県生まれの「はえぬき」です。粘りが強く歯ごたえがあり、冷めても美味しく食べられます。
山形県生まれの品種はほかにもあります。粒感と適度な粘り、お米の味わいを感じられる「つや姫」、透明感のある粒や強い粘りとコクが特徴の「雪若丸」です。
北海道産の代表的なお米には「ゆめぴりか」や「ななつぼし」が挙げられます。ゆめぴりかは食感が柔らかく、粘りと味の強みが魅力です。ななつぼしは大きな粒と強い粘り、冷めても美味しく食べられる点が特徴です。
主に近畿地方で栽培されている品種「キヌヒカリ」は小粒でツヤがあり、さっぱり食べられます。毎日食べるからこそ好みで選ぶのも楽しみ方のひとつです。
米は大きく3種類に分けられる
お米の種類自体は、大きくジャポニカ米・インディカ米・ジャバニカ米の3種類に分けられます。
ジャポニカ米は、日本で主に食べられているお米の種類です。日本をはじめ、中国や朝鮮半島などで栽培されています。粒は楕円形で炊き上げるとツヤと粘りが出て、噛めば噛むほど甘みが出ることも特徴です。ホカホカの状態で食べるのは当然ながら、冷めても美味しいためおにぎりにも適しています。
インディカ米は日本ではあまり馴染みがありませんが、海外のお米を主食とする地域ではポピュラーな種類です。主にインドや中国、タイ、フィリピンなどの東南アジアで栽培されています。
お米の粒は細長く、ジャポニカ米と同じように炊いてもふっくらしません。粘りがなくパラパラとした食感があり、チャーハンやピラフ、パエリアなどに適しています。
過去に日本が米不足となった際に緊急輸入されたことがあるため、食べたことのある方もいるでしょう。
ジャバニカ米はインドネシアなどのアジアや、イタリア、スペインで栽培されています。生産量が少ないため、珍しい種類です。大粒で幅広く、粘りがありさっぱりとした味わいが特徴で、リゾットやパエリアにおすすめです。
米には多くの栄養が含まれている
お米には炭水化物やたんぱく質、脂質などの三大栄養素をはじめとする、さまざまな栄養素が含まれています。
三大栄養素以外の栄養も、ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチンなど、豊富なビタミンを含んでいます。また、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラル、食物繊維が含まれているのも特徴です。
さまざまな栄養素を摂れ、また健康的なおかずを合わせることでさらに身体に良い食事ができるでしょう。ただし米には糖が多く含まれているため、食べ過ぎには注意しましょう。
米の歴史
日本でお米の栽培が始まったのは縄文・弥生時代で、大陸から東南アジア、朝鮮半島などを経由して伝わったと考えられています。
当時栽培されていたお米は、モミの状態のまま焼いて食べるのが一般的でした。その後栽培や精白の技術が高まり、日本の風土との相性が良かったことで稲作農業が広まっていきました。
これにより、もともと移動をしながら木の実を採集したり、狩りをしたりする生活をしていた古代の人たちは定住するようになり、生活スタイルが大きく変わります。
邪馬台国が誕生したころには、ほぼ農業社会であったとされています。次第に収穫量の多い人が権力をもつようになり、収穫量の格差が出てくることで、争いも増えました。
江戸時代にはお米がお金の代わりとなっていた時代もありました。税金や武士の給料をお米で支払っていたこともあり、日本人にとっては古くから非常に貴重な存在だったことが分かります。
米の作り方
お米は日本人にとって身近な存在ですが、作り方までは知らないという方も多いでしょう。お米を作る工程は、大きく以下の6つに分けられます。
1. 土づくり
2. 種・苗の準備
3. 田植え
4. 田んぼの管理
5. 追肥・水抜き
6. 収穫・乾燥
まずは、田んぼの準備をする土づくりです。田んぼを耕したり、土に栄養を加えたりした後、田んぼの土を均一にする代かきをして準備を整えます。
田んぼに植える苗はもみのなかから良いものを選び出し、消毒などをして育苗箱で芽が出るまで育てて種・苗の準備をします。
苗がある程度育ったら、いよいよ田植えの始まりです。田植えは、基本的には田植え機で行います。
稲の育成期には病気や害虫対策、除草などをして田んぼの管理をします。育成状況を見ながら追肥と水抜きをしながら、栄養を与えたり水の高さを管理したりすることも大切です。
稲が実ったら収穫・乾燥を行います。コンバインで稲刈りと脱穀を同時に行い、乾燥させれば終了です。
米の美味しい炊き方
お米を炊くときは少しのポイントを意識するだけで、より美味しく食べられます。以下を参考に、炊き方も工夫してみましょう。
例えばお米を計る際は、専用の計量カップですり切りにして正確に計ります。炊飯器に付属している専用の計量カップは180mlなのに対して、一般的な計量カップは200mlなどさまざまな場合があるので注意しましょう。
また、洗米する際はお米がぬかの臭いを吸ってしまわないように、手早く洗うこともポイントです。洗米時に力を入れたり泡立て器を使ったりすると、お米が割れてべたっとした炊きあがりになってしまいます。
平らな場所で正確に水の量を入れたら、暖かい時期は30分程度、冬なら2時間程度浸してからスイッチを入れます。
炊きあがってから十分蒸らすことも大切です。ほとんどの炊飯器には蒸らし機能がついていますが、ついていない場合は10分から15分程度蒸らします。
蒸らし終わればなるべく早いうちに、しゃもじでご飯をほぐしましょう。ご飯をほぐすことでふっくらとした仕上がりになります。
米の保存方法
お米の美味しさをキープするためには、正しく保存することもポイントです。保存する際は直射日光・高温・湿気を避けて、家のなかでも比較的涼しい(10度から15度)場所に置いておきます。
気温が上がる夏場は、冷蔵庫の野菜室に入れて保存するのも良いでしょう。その場合は臭いが移るのを防ぐために、厚手のビニール袋などに入れてから密閉容器に入れて保存するのがおすすめです。
また炊きあがったご飯を食べ切れなかったときは、温かいうちに食べやすい量に分けてラップに包み、あら熱を取ってから冷凍庫で保存すると味が落ちにくくなります。短時間で冷凍できるようになるべく平らに包み、冷凍したご飯は早めに食べ切りましょう。
炊きあがったご飯を炊飯器に入れたまま保温状態で保存しておくと、変色や味の劣化、臭みが出ることもあります。食べ切れない場合はそのまま保存するよりも、冷凍してしまった方が鮮度を保てます。
コスパで選ぶならブレンド米もおすすめ
ブレンド米とは複数の品種のお米を混ぜ合わせたお米のことです。複数原料米やブレンド米と表記されており、コストパフォーマンスが高い傾向にあります。ブレンドされていないお米は、単一銘柄米と表記されます。
ブレンド米は品種ごとの味や粘り、香りなどを考慮して、より美味しいお米になるようにブレンドされたお米です。お米のできはその年によって異なるため、複数の品種をブレンドすることで安定した品質を保てます。
飲食店ではお米を提供する料理に合わせるために、独自にブレンドしたお米を使用するケースもあります。自分で複数のお米を混ぜ合わせてブレンド米を楽しむのもひとつです。
コストパフォーマンスを重視する場合は、ブレンド米を選ぶのもおすすめです。
ブレンド米やブランド米をお得に購入するなら
古くから日本人にとって貴重な存在だったお米には、多くの品種があります。それぞれ食感や味わいなどの特徴が異なるため、気になる品種を試して自分好みのお米を見つけるのも楽しみ方のひとつです。
またお米の炊き方や保存方法を意識すると、より美味しいごはんが食べられます。洗米時は手早く洗う、食べ切れない場合はすぐに冷凍保存するなど、気軽にできることからお試しください。
コストパフォーマンスを重視する場合は、複数の品種を組み合わせたブレンド米もおすすめです。美味しい米をお得に購入するなら、Kuradashiを利用する方法もあります。
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