実は栄養たっぷり!ジャムの種類や作り方、おいしい食べ方もご紹介

実は栄養たっぷり!ジャムの種類や作り方、おいしい食べ方もご紹介

カリッとトーストしたパンに欠かせないジャム。いちごジャムやリンゴジャムなど原料によって酸味や甘味が違い、果物のおいしさを楽しめますよね。

また食物繊維などが豊富に含まれており、栄養価が高いジャムは、スイーツや飲み物に使えるだけでなく肉料理や魚料理の隠し味としても使われています。

果物を原料として作られているイメージがあるジャムですが、中には野菜をベースに作られたものもあるんです。そこで今回は、豊富なジャムの種類やおすすめの使い方をご紹介します。栄養たっぷりのジャムを毎日の食事に取り入れてみませんか?

ジャムとは?

ジャムとは?

ジャムとは、果物や野菜などを砂糖やはちみつでとろみが出るまで煮詰めたものです。

砂糖を多く使用しているジャムは余分な水分が少ない上、保存容器(瓶)が密閉されていることから、長期保存が可能。

一説によると、収穫した果物をおいしく保存しておく方法として、1万年ほど前の旧石器時代から作られていたとも言われています。

実は栄養価も高い

砂糖などの糖分が多いと聞くと健康面が気になりますよね。しかし、実はジャムは栄養豊富な食品なんです。

というのも、果物や野菜をベースに作るジャムには、食物繊維や抗酸化作用のあるポリフェノールなど、美容や健康にうれしい栄養素が含まれています。

栄養素はジャムの種類によっても異なり、ブルーベリーには抗酸化作用のあるアントシアニンいちごには鉄や葉酸なども摂取できます。

最近ではダイエット中でも使いやすい甘さやカロリーを抑えたジャムも販売されており、スーパーや食品店ではさまざまなジャムを目にすることができます。

ひとつだけじゃない!ジャムの種類

上述の通り、もともと「ジャム」とは原料を砂糖漬けにして長く保存できるようにしたものを指していました。

現在はジャムの定義や規格が定められ、原料の種類や状態によって次の3種類に分類されています

ジャム

果実や野菜、花弁を砂糖などを加えて加熱したもの全体をジャム類と呼びます。そのなかでもジャムと呼ばれるのは、のちほど紹介するマーマレードとゼリー以外のもの。

ジャムの中にも細かい分類があり、日本農林規格では、糖度40%以上のものをジャムと定め、なかでも砂糖を使わずに作ったものは「フルーツスプレッド」という名称で販売されています。

ちなみにコンフィチュールと呼ばれるものもありますが、日本ではジャムとコンフィチュールに明確な違いはありません。

コンフィチュールはフランス語の「コンフィ(意味:油や砂糖で漬ける)」が語源と言われ、ジャムよりさらりと煮詰めたものを指すことが多く、砂糖の他にリキュールやスパイスを加えられた商品などが見られます。

マーマレード

マーマレードと聞くと、オレンジを使ったジャムを思い浮かべますよね。しかし、実はマーマレードとして販売するにはいくつかの条件があります。

それは、オレンジや柚子などの柑橘類を使っていること、そして果汁や果肉だけでなく果皮も使用していること。マーマレードと呼べるものは、これらの条件を満たしたものだけです。

マーマレードは柑橘類の皮を使用しているため甘酸っぱさの中にほろ苦さがあるのが特徴で、肉料理などの調味料として使われることもあります。

ゼリー

ゼリーは果物や野菜などの絞り汁に甘みを加え、溶かしたゼラチンなどを入れて固めたものを指します。絞り汁を使うため水分量が多く、ぷるぷるとした食感が楽しめるさっぱりとしたデザートですが、厳密にはジャム類に分類されます。

果汁を固めるためにはゼラチンを使うことが多いですが、なかには寒天やペクチンなどで作られるゼリーもあります。材料によって食感の違いを楽しめるのも魅力です。

ジャムの選び方

ジャムの選び方

ジャムと言うと、いちごやブルーベリーなどの果物ベースのものを想像しますよね。しかし、最近では果物ではなく野菜を使ったジャムも増えています。

そこで次は、果物系と野菜系、それぞれのジャムの特徴を紹介します。ジャムは原料となる果物や野菜の種類によって甘味の強さなどの味わいも異なるので、特徴を知っておくと自分の好みに合ったものが選びやすくなりますよ。

果物系ジャム

果物系ジャムは、果物ならではの甘さが魅力です。

いちごやブルーベリーが人気ですが、最近では地方の特産品を使った珍しいジャムや、果実農家の作るこだわりのホームメイドジャムも注目を集めています。

お土産用の商品には小瓶で売られているものも多く、気になるジャムを気軽に楽しめます。

いちご

ジャムと言えばいちごを思い浮かべる代表的なジャム。パンに塗るのはもちろん、スイーツやドリンクなどにも使えて幅広く楽しめます。

ブルーベリー

濃厚な味わいが特徴。濃い青紫が映えるため、ヨーグルトに加えたりケーキやクッキー作りにも向いています。

リンゴ

爽やかな甘さはいろいろな食べ物に合い、醤油とにんにくなどと合わせれば自分好みの焼き肉のたれも作れます。また料理の隠し味として使うのもおすすめ。カレーに加えると辛さが和らぐので常備しておくと便利です。

杏子(アプリコット)

杏子には濃厚な甘みがあり、お菓子のつや出しにも使われます。醤油との相性も良く、肉や魚を照り焼きにするときに加えるとさわやかな甘みが際立ちます。

マンゴー

マンゴーはこくのある甘みが特徴。ヨーグルトやアイスクリームなど乳製品との相性は抜群です。

ぶどう

芳醇な香りと上品な味わいが特徴で、ぶどうの品種によって味の違いを楽しめます。パンやクラッカーに載せるようなシンプルな食べ方なら、ブドウ本来の甘みも楽しめます。

    野菜由来のジャム

    野菜で作られたジャムは、パンにのせて楽しむ以外にスイーツや料理の材料としても活用できるのが特徴です。

    アレンジの幅が広いので、地域の特産野菜など珍しい野菜ジャムを見つけたら、おすすめの食べ方を尋ねてみましょう。なかでも人気の野菜系ジャムは下記の通りです。

      かぼちゃ

      こっくりと甘いかぼちゃジャムは、焼き菓子と好相性。トーストする前にパンのせ、好みでシナモンをふって焼くと、かぼちゃのおいしさを堪能できます。

      さつまいも

      紅芋や紫芋など芋の色を活かした鮮やかな色が目を引きます。スイートポテトのような味わいのさつまいもジャムは、焼き菓子の材料としても使いやすいです。

      枝豆

      枝豆は、はちみつなどの甘みを加えて作られます。粗めにつぶしたものは枝豆の食感を楽しめ、白玉やアイスクリームにのせるとほんのり和風なスイーツが作れます。

      トマト

      加熱すると酸味が和らぎ甘みが増すトマトは、ジャムにするとフレッシュトマトとは違った味わいが楽しめます。鶏肉との相性が良く、チキンソテーのソースとしても使えます。

      にんじん

      加熱すると甘みが増すにんじんはジャムにぴったりの野菜です。にんじんに含まれるビタミンAは脂溶性のビタミンなので、オリーブオイルと酢を足してオリジナルドレッシングを作るのもおすすめです。

      ルバーブ

      ルバーブは、セロリに似た野菜です。加熱するとすぐに溶けるためジャムにしやすく、ほどよい酸味があるため肉料理にもよく合います。

            手作りジャムの作り方

            ジャム作りには特別な材料や道具はほとんど必要ありません。基本のいちごジャムの作り方を知っておくと、他の果物や野菜を使ってアレンジができるようになります。

            いちごジャムの作り方

             

            1. 軽く洗って水気を取っておきます。いちごが大きいときは半分に切っておきましょう。
            2. ホーローなど酸に強い鍋にいちごと砂糖、レモン汁をまぜて一晩おき、水気を飛ばします。
            3. ジャムに加える砂糖やはちみつは果物の量や甘味によって調節します。少なすぎるととろみが出にくくなるため、果物の重量の10%から同量を目安にして加えましょう。
            4. 鍋を中火にかけ、アクを取り除きます。
            5. 沸騰したら、焦げないように混ぜながら加熱します。
            6. 果肉が柔らかくなり、小さい泡が大きな泡に変わる状態まで煮詰めましょう。
            7. できあがったジャムを煮沸消毒したガラス瓶に入れ、瓶を逆さにしたまま冷まします。

              長期保存できるので、果物などが安く手に入ったときに作って保存しておくと便利ですよ。

              ジャムのおいしい使い方

              ジャムのおいしい使い方

              パンに塗る以外にも、手作りスイーツに加えたり、料理の調味料に使ったりと、ジャムにはさまざまな使い方があります

              ここでは、ジャムをよりおいしく食べる方法をいくつかご紹介します。

              スイーツにぴったり

              甘酸っぱいジャムはスイーツにぴったり。パンケーキはどのジャムでも相性が良く、クラッカーにクリームチーズとジャムをのせるだけで、簡単でおいしいおやつが用意できます。とくに、リンゴやマーマレードジャムが好相性ですよ。

              自宅でパウンドケーキやマフィン、クッキーなどの焼き菓子を作るときには、果肉が大きめのジャムを加えるとフルーティーで爽やかなスイーツが作れます。

              ヨーグルトにかける

              甘いものが苦手でスイーツを食べる機会が少ない人は、ヨーグルトと一緒に食べるのがおすすめです。

              甘酸っぱい果物は酸味のあるヨーグルトと相性が良く、ジャムの食物繊維とヨーグルトの乳酸菌を豊富に摂れるため、美容に気をつかっている人におすすめの食べ方です。

              ヨーグルトはどのジャムでもおいしくいただけますが、とくにアロエやルバーブなどの野菜のジャムはヨーグルトと相性が良く、さっぱりとした味わいが楽しめます。

              他にも、ヨーグルトにマンゴージャムと牛乳を加えたマンゴーラッシーもおすすめです。

              ドリンクに混ぜる

              ジャムを砂糖の代わりとしてドリンクに入れれば、さまざまなアレンジドリンクが作れます

              炭酸水にジャムを加えてフルーティーなコールドドリンクとして楽しんだり、ゆずジャムにお湯を加えてゆず茶を作ったり、ホットでもアイスでも楽しめます。

              また、ロシアンティーはジャムを使うドリンクとして有名です。温かい紅茶にいちごジャムを入れるだけで簡単に作れますよ。

              ジャムはお酒との相性も良く、マーマレードジャムをジンに溶かしてソーダで割ると簡単においしいカクテルを作れます。おうち時間をゆっくりと楽しみたい日におすすめの使い方です。

              料理の隠し味に使う

              瓶に少し残ったジャムがあるときは、料理の隠し味として使ってみましょう。料理にコクやさわやかさを加えられます

              オレンジなどの柑橘類やトマトは、もともと肉料理のソースなどに使われている素材です。マーマレードやトマトジャムをソースにしたり、煮込み料理に加えたりすると、まろやかでコクのある仕上がりになります。

              ゆずジャムや杏子ジャムを醤油と混ぜて魚を照り焼きにすれば、ほのかに香る上品な味わいの魚料理ができあがります。

              保存方法も覚えておこう

              砂糖で煮込んだジャムは賞味期限が長く、開封前ならば1~2年ほど常温で保存が可能です。

              ただし、一度開封したジャムは冷蔵庫で保存し、開封後2週間を目安に使い切るようにしましょう。

              ジャムの量が多くて食べきれそうにないときは、瓶を開封したときに小分けにして冷凍しておくのもおすすめです。

              瓶のまま冷凍すると割れる可能性があるため、必ずファスナーバッグや小さい保存容器に移して冷凍してください。

              またジャムは糖度が高く、取り出すときに溶けやすくなります。1度に使い切れる分に分けて小さな容器に入れたり、ラップに包んで袋にまとめたりして冷凍しておくと無駄なく使い切れますよ。

              まとめ

              いちごやブルーベリーなどよく知られているジャム以外にも多くの果物や野菜で作られたジャムがあります。もともと保存食として作られたジャムは、未開封なら常温で1~2年ほどと長期保存できますが、開封後は2週間を目安に食べ切るようにしましょう

              パンに付けるだけでは使い切れないという場合には、ドリンクに入れたり手作りスイーツの材料にしたりする方法もおすすめです。

              マーマレードなど肉や魚との相性が良いジャムならば、醤油やスパイスと混ぜてソースにすると料理をワンランクアップさせてくれます。ジャムは種類がとても豊富なので、気になるジャムを見つけたらアレンジして楽しんでくださいね。

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              くらだしマガジン編集部

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