子どもから大人まで幅広い年代に人気のあるチャーハン。冷蔵庫にあるもので作りやすいため、外食だけでなく家で作って食べる家庭も多いです。
たくさんの具材を入れれば栄養も摂れて、一品作るだけでメイン料理になります。お店のようなチャーハンが作れるとより一層満足感を得られ、食事の時間も充実させられるでしょう。
本記事では、チャーハンの基礎知識やチャーハンの作り方、人気レシピなどを紹介していきます。自宅で作るチャーハンを今よりもさらにおいしく作りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
チャーハンの起源
まずは、チャーハンの起源について紹介します。発祥の地や、いつ、どのように生まれた料理なのか、また日本にはどのように来たのか、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。
チャーハンの起源を知ることで、さらにおいしいチャーハンを作るヒントになるかもしれません。
発祥の地
チャーハンの発祥は中国とされており、最も古い記録として残っているのは6~7世紀の隋の時代です。中国江蘇省揚州で発達したことにちなんで、「揚州炒飯」や「揚州蛋炒飯」と呼ばれていました。
当初は一般家庭に広まるような料理ではありませんでしたが、10世紀ごろから調理法が発展したことにより、一般家庭でも多く作られるようになりました。
7~9世紀ごろ、遣唐使によって日本に伝わったとされています。
ピラフとの違い
チャーハンと似ている料理として、ピラフを思い浮かべる方もいるでしょう。チャーハンとピラフの起源はどちらも、インドの「プラーカ」という料理からきています。
しかし、チャーハンとピラフでは調理法が異なります。チャーハンは炊いたお米を具材と炒めて作るのに対し、ピラフは生米と具材を炒めてスープで炊く方法が一般的です。
チャーハンのカロリー
主食としても食べられるチャーハンのカロリーは、100gあたり約174kcal。一人前で計算すると約700kcalと、メインがお米のため炭水化物が多く、高カロリーの傾向があります。
使用するご飯を減らせばその分カロリーも少なくなるが、多めに油を使ったり複数の具材を加えたりするため全体的に高くなりがちです。
カロリーを抑えたい場合は、野菜・きのこ類などの低カロリーな食材を増やしてかさ増しさせたり、油を少量で作ったり、白米の代わりにカリフラワーライスやオートミールを使ったりするなど工夫をすると良いでしょう。
チャーハンの具
チャーハンの具材にはさまざまなものがあります。お店や家庭によってこだわりあるチャーハンの具材もあるでしょう。
基本のチャーハンといえば入っている具はどんなものなのか、また人気の具はどのようなものなのか、以下でチャーハンの具の王道を紹介していきます。
基本の具
本来のチャーハンの具は、いたってシンプルです。卵とハム、長ネギと調味料のみが基本の具であり、なかには具を卵だけで出すお店もあります。
調味料もシンプルで、味付けに塩とこしょう、醤油を使うだけでもおいしいチャーハンが作れます。具材をたくさん入れてアレンジするのも良いですが、基本の具のみで作ると、一層食材それぞれのおいしさや、パラパラとしたお米の食感を楽しむことができるでしょう。
人気の具
基本の具がシンプルな分、チャーハンは具材がアレンジしやすいことが魅力でもあります。冷蔵庫にあるもので作れたり、栄養バランスを考えて作ったり、季節の食材を取り入れて楽しんでみたりとさまざまです。
お店や家庭で取り入れられる人気の具といえば、焼豚やレタス、高菜、海老、キムチ、しらすなどが挙げられます。食材に悩んだときや、余りものを活用したいときの参考にしてみてください。
チャーハンの作り方
チャーハンを作る工程はシンプルですが、お店のようにおいしく作るのは簡単ではありません。しかし一工夫することで、お店で作る際に必要な強火のコンロや中華鍋がなくとも、自宅でおいしいチャーハンを作れるようになるでしょう。
以下では自宅でチャーハンを作る際の基本レシピや、すぐにマネできるおいしい仕上げ方をご紹介していきます。
材料
材料のメインとなるお米は必須です。日本の白米がスタンダードですが、海外の長粒米やオートミールを使うケースもあります。下準備として、お米は炊いた状態で使用します。
具材の基本は、卵とハム、長ネギ。味付けは、油と塩・コショウ、醤油、ごま油を揃えると良いでしょう。味付けに鶏ガラスープの素を使用する場合もあります。アレンジを加える際は、その他好みの具材を追加してください。
基本レシピ
以下で基本となる調理工程を確認していきましょう。
- 食材をみじん切り、もしくは食べやすい大きさに切る
- フライパンを中火で熱してごま油をひき、1を入れて炒め、しんなりさせる
- 溶き卵を回し入れ、卵に火が通ったら炊いたご飯を入れて強火でさっと炒める
- ご飯が具材となじんできたら、あらかじめ混ぜておいた調味料を入れてさっと炒め、全体に味がなじんだら火から下ろす
使用するご飯は冷やしておくと、粒同士がくっつきにくくパラパラに仕上がります。また、塩を入れるタイミングもポイントです。熱を与えてから塩を加えることで、とがった塩味が緩和します。
仕上げに、中華料理で風味付けとしてよく使われるごま油をかけても良いでしょう。
ひと手間かけておいしく仕上げる方法
自宅でチャーハンを作っても、火力や作る道具が違うため、お店のようなチャーハンを作るのは難しいでしょう。しかし、ひと手間加えることで、お店の味や食感に近いおいしいチャーハンに仕上げることが可能です。
パラパラなチャーハンを作るための一工夫として、使用するご飯は事前にさっと水洗いしておきましょう。表面のぬめりが取れて、粒同士がくっつかずにできあがります。
また、フライパンで炒める前に卵とご飯を混ぜておくのもパラパラチャーハンを作るための一つの方法ですが、卵の水分をご飯が吸ってしまうため注意が必要です。
ほかにも、フライパンで炒める際は、サラダ油ではなく牛脂やラードを使うと旨みがアップするのでおすすめです。
チャーハンがメインの献立
チャーハンは、メイン料理にしやすく手軽に作れますが、炭水化物が中心となるため、ほかの料理で栄養バランスが整う献立にすることが理想です。
まずおすすめしたい料理がスープ。パラパラのチャーハンにスープは相性が良く、合わせやすいスープの種類は中華風のもやしスープや卵スープ、わかめスープなどが挙げられます。
副菜には蒸し鶏の中華サラダやザーサイ和え、ピリ辛キュウリなど、中華料理でおなじみのさっぱりとした料理が人気です。
さらに、主菜としてチンジャオロースや麻婆豆腐、牛肉のオイスター炒めなどがあると、より満足感が得られます。チャーハンにたんぱく質が足りない場合は、主菜でたんぱく質を補うと良いでしょう。
人気のチャーハンレシピ
王道の卵チャーハンだけでなく、具材や味付けにアレンジを加えて作るチャーハンも人気があります。自宅で好みのチャーハンにできるのはもちろんのこと、お店でもアレンジを加えたチャーハンのほうが名物となっていることもあるほどです。
ここからは、アレンジした人気のチャーハンレシピを紹介します。チャーハンを作る機会が多い方は、レシピのレパートリーに加えてみてください。
キムチチャーハン
キムチチャーハンとは、王道の卵チャーハンにキムチを加えたピリ辛がやみつきになる簡単チャーハンです。辛いものが好きな方はもちろん、お酒のお供にもぴったり。
レシピは簡単で、食材にキムチを使います。ひき肉やハムなどを加えて作るのも良いでしょう。おいしいキムチチャーハンを作るポイントは、キムチの食材を細かく刻み、汁気を切っておくことです。
基本の味付けを薄味にすると、よりキムチの味が感じられて塩分が抑えられます。
五目チャーハン
五目チャーハンとは、5つの具材が入ったチャーハンです。必ず5つで食材を構成しなくてはいけないという決まりはなく、栄養バランスを整えることもできます。
人気の食材は豚肉や卵、ネギ、にんじん、ピーマンです。食材それぞれの食感や味、栄養の違うものを揃えると、さらに完成度が高まります。
基本のチャーハンレシピの前に食材を1cmの角切りにし、炒めておくことがポイントです。隠し味にオイスターソースを入れるとおいしく仕上がります。
焼き豚チャーハン
焼き豚チャーハンとは焼き豚を使ったチャーハンのことをいい、ボリューミーでお肉好きの方に人気の高いチャーハンです。
焼き豚の旨みをダイレクトに感じられる一品で、焼き豚作りからこだわる場合もあれば、市販の焼き豚で簡単に作ることもできます。
焼き豚は約1cm角に小さく切ると食べやすいです。ご飯と卵を炒めた後に焼き豚をさっと炒め、鶏がらスープの素や塩・コショウなどで味をととのえます。ネギやにんじんを入れると、彩りも良くなるのでおすすめです。
あんかけチャーハン
あんかけチャーハンとは、チャーハンにあんかけをかけた贅沢な一品です。パラパラのチャーハンにとろっとしたあんが絡み合って相性抜群。チャーハンだけでなく、あんにも食材を使うことでより豪華な仕上がりになります。
あんは基本のチャーハンレシピとは別で作ります。ごま油でお好みの野菜を炒め、鶏がらスープや醤油で煮る。人気のかにかまを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけたら、チャーハンにかけて召し上がれます。
納豆チャーハン
納豆チャーハンとは、ネバネバとした納豆が香ばしく仕上がり、やみつきになる人気のチャーハンです。油の代わりにバターを使うとコクが増し、子どもも食べやすい料理になります。
納豆、ご飯、顆粒だし、ネギの順番で炒め、食材はあまり動かさないことがポイントです。炒めるというより焼くイメージで作りましょう。
おたまで軽く押して焼き目がつくまで放置し、焼き目がついたら返すを繰り返すことによって、香ばしく仕上がります。
好みの具材や味付けでオリジナルのチャーハンを作ろう
今回は、チャーハンの起源やカロリーなどの基礎知識、人気のチャーハンの基本レシピやレパートリーを増やすためのアレンジレシピなどを紹介しました。
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