【クラチャレレポート】第33回 北海道仁木町 2023年10月12日〜10月18日

【クラチャレレポート】第33回 北海道仁木町 2023年10月12日〜10月18日

クラダシチャレンジとは

社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ(通称 クラチャレ)」は、人口減少・少子高齢化により人手不足に悩む地域・農家さんのもとへ、地方創生やフードロス問題に興味がある学生やクラダシスタッフを派遣するプログラム。一次産品の収穫をはじめとした農業体験により、フードロス削減を目指します。参加者は、現地での農作業や現地の方との意見交換を通して、地域の現状や課題など座学では得られないたくさんの学びを得られます。


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開催地紹介

第33回 社会貢献型インターンシップ「クラダシ」in 北海道仁木町

開催期間:2023年10月12日~10月18日

参加人数:学生4名、クラダシ社員2名

開催の背景

仁木町は、北海道南西部の積丹半島に位置する町です。サクランボやリンゴを始めとする果物の町として知られ、「果実とやすらぎの里」が町のキャッチフレーズとなっています。クラダシは、2021年2月に仁木町と食品ロス削減に向けた連携協定を締結し、過去に2回クラチャレを実施しています。隣町である余市とともにワイナリーツーリズムの活性化も図っています。

しかし、総人口が約3,000人と深刻な人口減少の問題を抱えており、農業従事者の減少・高齢化について解決することが必要不可欠となっています。クラチャレを通して、地域と一次産業の魅力を再発見し、認知度向上を目指していきたい、そして持続可能な農業経営に繋げていきたいという思いで今回のクラチャレが開催されました。

【活動内容】収穫などの詳細

ワイン用ブドウであるシャルドネやカーディナルの収穫と畑の片付け作業に参加しました。作業を実際に行う中で、いかに人手が必要であるか気づかされました。中腰での作業が長時間続き、体への負担が大きいです。さらに、NIKI Hillsが所有するぶどう畑の総面積は7ヘクタールであり、すべてを手作業で行っているため、繁忙期の業務量が多くなっています。労働力確保のために、機械の導入を検討もされましたが、ブドウの実り方が不規則かつ複雑であるため、困難であると思われます。それに加え、閑散期と繁忙期で作業量の差が大きく、近年は気候の変化によって収穫期間が早く短くなっているという問題が浮き彫りになりました。

【活動内容】意見交換会

町長・副町長をはじめ、町の職員の皆様、NIKI Hillsの三島様に、仁木町の現状や、抱える課題について質問させて頂きました。特に、仁木町が抱える「深刻な労働力不足問題」を伺い、小規模かつ集約的な農業形態の脆弱性に強い危機感を抱きました。また地元JAや町が懸命に様々な施策で対処する一方で、農業が就職の選択肢でない限り、この問題は解決しえないと知りました。私たちは、地元JAが補助制度を活用して行う先駆的な人材確保の取り組みも重要ですが、補助金や一時的な人材に依存しない農業こそ、日本の農業が立ち戻るべき姿だと思いました。故に、「地元の労働力をいかに活用するか」という観点を特に重視したいと考えました。

【活動内容】施策提案

意見交換会を通じて得た知見をもとに、「道の駅の運用」と「農業機械の導入支援」に焦点をあてた施策を提案しました。

道の駅「フルーツパークにき」は来訪者が少なく、特に冬はその気候により閑散期に入ってしまうという問題があります。そこで、豊かな自然の中で気軽に満天の星空を楽しめる天文台の設置、簡易版ワイナリーの設置など、季節を問わず利用できる体験施設と仁木町の魅力や設備を活用する案を提案しました。

また、仁木町は果樹やミニトマトの作付け・生産量が道内で1位を獲得するほどの有数の農業生産地域である一方で、人口減少・流出による労働力不足が問題になっています。初期費用がかかるなど懸念点もありますが、新規採用や研修が不要になることや長時間の稼働が可能になるというメリットがあることから、「収穫期の異なる生産地とのトマト収穫用ロボットの共有」を提案しました。

参加者の声

仁木町の存在は、クラチャレで耳にするまで知りませんでした。同じエリアには札幌や小樽、余市町など有名な地域名が多く、仁木町はどちらかというと、有名観光地の影に隠れた山間の土地という第一印象でした。しかし、NIKI Hillsのみなさんと関わっていくなかで、土地や生産品、人柄に心地良さなど、仁木町の魅力を体感するようになりました。一つ一つにプライドと真心を込めて作物やワインを生産しているNIKI Hills に感動しました。

知らない土地で、初対面の人たちと過ごした7日間でしたが、訪れた人々を暖かく包み込むような体験をさせていただきました。実際に行ってみなくてはわからない素晴らしさが仁木町にはあることを他のみなさんにも知っていただければなと思います!

【大学4年 宮坂さん】

新千歳空港駅から電車で約2時間。空港から少々距離はあるものの、それもまた楽しみにできるような電車の旅でした。

今回のクラチャレでは役場の方・NIKI Hills Wineryの方との意見交換会に参加したり、NIKI Hills Wineryでのワインづくりの一部をお手伝いしたり、ワイン好きの私には堪らなく充実した2日間でした。

特にNIKI Hills Wineryで働く方々はワインづくりにとても熱心で、ワインに対する愛情やお客様の期待に応えたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。

仁木町は人口3,000人程度の小さな町で町民と事業者、自治体がとても近い距離にあることをお伺いしました。今後目指したい町の姿に一丸となって取り組める環境だと思います。継続的に仁木町の発展に関わっていきたいです。

仁木町の皆さま、ありがとうございました!

【クラダシ社員 中野】

活動レポート詳細

この記事でご紹介したクラチャレをもっと詳しく知りたい方はこちら

より詳細な活動レポートをご覧いただけます。

クラチャレ&クラチャレふるさとだより

 

Kuradashiでは、クラチャレをきっかけとする商品「クラチャレふるさとだより」を販売しています。日本全国の地域経済の活性化や特産品の魅力発信を実現したい。「クラチャレふるさとだより」は、そんな思いで生まれた商品です。

商品の収穫・梱包をおこなうのは、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」の参加学生たち。 地方創生を志し、強い思いでクラダシチャレンジに参加するメンバーです。

「クラチャレふるさとだより」の購入によるクラダシ基金への支援が、また次のクラダシチャレンジにつながります。


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くらだしマガジン編集部

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