自治体の“消滅”を防ぐために。地域と日本の未来をつくる、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」

自治体の“消滅”を防ぐために。地域と日本の未来をつくる、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」

「今から約20年後、日本の自治体の半分が消滅してしまう」。そう聞いたとき、あなたはどんな危機感を覚えますか?この記事では、日本の地域が抱える課題を解決するための社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」の活動をご紹介します。日本、そして地域の未来について考えてみませんか。

日本の「地域」が抱える課題

少子高齢化による生産人口の減少と都心部への人材流出によって、日本の数多くの自治体が存続を危ぶまれています。2040年、約半数にあたる896もの自治体が消滅する可能性があるとも言われているのです。

人口が流出してしまえば、労働者が不足し、地域経済が成り立たなくなります。特に問題が深刻なのは、農業をはじめとする一次生産者を多く抱える自治体です。

現在の農業従事者の平均年齢は60歳を超えており、高齢化による跡継ぎ問題はもちろんのこと、労働力・人手不足により十分に収穫作業が進まず、未収穫作物が「フードロス」になってしまう事態も発生しています。

*参考:日本創成会議「ストップ少子化・地方元気戦略」

課題解決のために出来ること

1. 出産・子育て支援

地方自治体の人口減少が特に深刻なのは、若年層です。背景にあるのは、低下しつづける出生率です。そこで、日本全国の自治体は、「子供を産み育てやすい」環境を作るべく、様々な支援策を打ち出しています。

その例として、第6回・第11回クラダシチャレンジが開催された高知県北川村での子育て支援をご紹介します。

北川村はまさに人口減少に悩まされており、2021年現在の人口は1,100人ほどです。村で唯一の小・中学校は、1学年あたりの人数が10名前後と非常に小規模ですが、「北川村子育て教育ビジョン」を掲げて、規模の小ささを活かした教育支援に力を入れています。

支援内容のひとつが、「保小中の一体的な取組み」を行い、保育園から中学校までの一貫教育。その中で、地元の特産品のゆずを育てる農家等について学ぶ「北川学」や、村負担で海外研修を行ったり、塾の運営、漢字検定・英語検定の受講料の無料化を実施したりしています。

*参考:北川村公式HP

2. 起業者・移住者支援

「Iターン」や「Uターン」という言葉でもお馴染みの地方移住ですが、各地方自治体は移住者や地域での起業者への支援に力を入れています。

その例として、第9回クラダシチャレンジが開催された京都府京丹波町での取組みをご紹介します。

京丹波町は、京都府中部に位置する人口13,000人ほどの町です。ここでは、起業する際に必要な資金を支援しています。例えば、株式会社の登録免許税を半額にしたり、創業関連の経費の3分の2を負担したりしています。また、京丹波町は古くから都への献上品の生産地として栄えたために農業が盛んですが、農業従事者をさらに増やすべく、本格的に農業を始める人向けに、「就農研修制度」が存在し、技術サポート・家賃補助・300万円を上限とする補助金給付も行っています。

*参考:京丹波町公式HP

クラダシチャレンジの活動内容

クラダシチャレンジは、社会貢献型インターンシップ。地方創生やフードロス問題に興味がある人が、人手不足に悩む地方農家での収穫支援を通し、地域課題やフードロスなどの社会課題について考えるプログラムです。

クラダシチャレンジに掛かる費用は全て、地域経済の活性化と社会発展に寄与するためにクラダシ自ら設立した「クラダシ基金」から支援しています。

クラダシチャレンジを開催することは、受け入れ先の自治体、参加するメンバーの双方にメリットがあります。

農家・自治体へのメリット

①未収穫品から新たな収益の獲得
派遣されたクラダシチャレンジのメンバーが労働力となり、未収穫作物を収穫することで「フードロス」を減らし、農家さんの新たな収入を生み出すことができます。

②地方の関係人口増加に貢献&若者を呼び地域振興
クラダシチャレンジの活動を通して、農業そのものやその地域に価値を見出すメンバーが多くいます。そして、SNSを通じてその魅力を共有することで、観光客の増加や地方の関係人口増加を図ることができます。

③地元の特産品の購買促進
クラダシチャレンジで訪れる自治体には、魅力的な特産物が数多くあります。中には、とっても美味しいのに、市場での知名度があまり高くないものも存在します。そこで、クラダシチャレンジの活動や特産物をSNSなどでPRすることで、購買促進を図ることができます。

参加者へのメリット

①かけがえのない原体験を得る
フードロスや地方創生問題に興味はあるけれど、何をしていいか分からない。そんな時にクラダシチャレンジでリアルな収穫や現地の方との交流といった「原体験」をすることで、今後の自分に何ができるかを考えるきっかけになります。

②自然豊かな農場で休息できる
参加した方の多くから聞かれるのが、働きながらリフレッシュできた、という声。都会での生活に疲れてしまったという人も、自然豊かな農場での作業が最高の休息になるようです。

クラダシチャレンジの存在意義

クラダシチャレンジでは、フードロスや地方創生問題に熱い想いを持った人と、自治体を良くしたいと願う受け入れ先の皆さんが本気で語り合い、共に農作業を行い、自治体の未来を考える取り組みも実施しています。

クラダシチャレンジの参加者や、受け入れ先の自治体の皆さんの声をご紹介します。

参加者の声

  • 第8回 クラダシチャレンジin 北海道仁木町
    仁木町でのクラチャレは前回形作られた価値観をさらにアップデートしてくれました。農業従事者が必ずしも年配ではないこと。ラグジュアリーな産業にもなりうること。いわゆる「古き良き田舎農業」像がいつでも当てはまるものではないこと。これらのことは、実際に複数の自治体に足を運び、土を踏み、その地の農業従事者とともに働いてこそ初めて得られるものだと思います。
    農業だけにかかわらず、ひとつの事例だけ見てそれを知った気になることの危うさを再認識するとともに、この国にもまだまだ知るべきもの・見るべきものが山ほどあるという事実に再度興奮を覚えることができた経験でした。

自治体の声

  • 第9回 クラダシチャレンジin 京都府京丹波町
    わが町を好きになって、未来を考えてくれたことが嬉しくて、感動で泣きそうです。今回、クラダシチャレンジをやったことは間違いなかったのだと確信しました。学生の皆さんが京丹波に来て、農業をしている姿、京丹波の自然や食を堪能して、魅力を感じてくれている姿を拝見して、町に住んでるだけが関係性ではなく、外部からも色んな方面から関係性は変えられることを再認識し、より町と関係を持つ人を増やしていくための方法が見えてきた気がしました。
  • 第10回 クラダシチャレンジin 香川県小豆島町
    学生の皆さんが、島民よりも小豆島の未来を考えてくれて、本当に嬉しいです。「小豆島をより多くの人に来てもらうためには、大変魅力的な島の人を全面に推しだすべき」という学生さんの意見が喜ばしいと共に、島の人が魅力という意見は、外の人ならではです。その様な外からの視点に立った意見を頂けると、PRの方向性なども改善できて、非常にためになります。ぜひ、また小豆島を訪れてくれたら何よりです。

参加した学生は、口々に「またこの場所に戻ってきたい」と言っています。それは、実際にその場所に赴き、現地の人と交流し、人や地域の魅力にどっぷり浸かり、素敵なところも改善しなければならないところも、真剣に向き合って考えた結果生まれた感情なのです。

地域と日本の未来をつくるために

これまでに11回ものクラダシチャレンジが全国各地で開催されたほか、2021年11月には、高知県北川村にてクラダシチャレンジ史上初の「家族版クラダシチャレンジ」が開催されました。そして、2022年2月には横浜市にて、こちらも初の試みとして半年間に及ぶ長期クラダシチャレンジを開催する予定です。

フードロスや地方創生に関心があっても、何をしていいか分からない人。フードロスや地方創生を学んでいるが、教室を飛び出して自らの手で問題解決に貢献したい学生。そんな皆さんを、これからも全国各地の人手不足や少子高齢化に悩む自治体の元に派遣し、その地の未来について考えていきます。

クラダシチャレンジが、少しでも日本の魅力多き自治体について知るきっかけとなり、全国の自治体の未来を明るいものにすること。それが、これまでもこれからも変らないクラダシチャレンジのミッションです。

あなたもクラダシチャレンジに参加してみませんか?

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くらだしマガジン編集部

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