こんにちは!フーだよ。
みんなは食料自給率って知ってる?ニュースや新聞で聞いたことがあって、意味を知っているという人も多いんじゃないかな!
フーもなんとなくは知っているんだけど、食料の生産にも携わっていないと、どうしてもなじみが薄い…。まずは、みんなと一緒に食料自給率について知ることから始めたいと思ってるよ!
今回の先生:ぺいぺいさん(クラダシ ソーシャルイノベーション部)
社会課題の解決に携わりたい、社会貢献を“意識の高い行為”から“楽しく気軽に関われる行為”に変えていきたいという想いからクラダシに入社。現在は、さまざまな食品メーカーさんや生産者さんのもとで生じるフードロスをKuradashiでの販売につなげる仕事をしている。
今日は一緒に楽しく食料自給率について勉強していこう!よろしくね!
「食料自給率」って何だろう?
突然ですが質問です!フーは昨日の晩ごはんに何を食べた?
え?昨日の晩ごはん?…えぇと、フーはごはんと味噌汁に豚の生姜焼きとほうれん草のごま和え、あと食後に牛乳1杯とりんごを食べたよ!
記事を読んでいるきみも思い出してみてね。ごはんだった?それともパン?お肉?お魚?どんな野菜や果物があったかな?
じゃあ、その晩ごはんのうち、日本国内で生産された食べ物はどれくらいあったと思う?
え~あらためて考えてみるとわからないなぁ…どれくらいなんだろう?
ふだん食事をするときに意識することはなかなかないよね。
でも、その「普段食べているもののうちどれくらいが日本国内で作られているか」がまさに「食料自給率」なんだよ。
食料自給率の計算には2種類の方法があって、「何をものさしとして量をはかるか」が違うんだ。人が生きていくために必要なエネルギー量に着目してカロリーに換算する方法が「カロリーベース」。経済的な価値に着目して金額に換算する方法が「生産額ベース」だよ!
日本の食料自給率ってどれくらい?
さて、みんなは今の日本の食料自給率はどれくらいだと思う?日本は自分たちが食べる食料をどれくらい自分たちで生産できているんだろう?
え~20%くらい外国に頼っていると考えて、80%くらいかなぁ?
実は…日本の現在の食料自給率は、カロリーベースで38%、生産額ベースで58%なんだよ!フーはびっくりしたかな?
あと、食べ物の種類によって食料自給率はさまざまなんだ。それぞれ自給率はこんな感じ!特に、小麦、お肉、乳製品の自給率が低いことがわかるね。
出典:農林水産省|日本の食料自給率
食べ物によってこんなにも自給率が違うんだね。
あれ?でも肉類が8%って本当?スーパーでは、国産のお肉をもっと見かける気がするよ?
フー、いい着眼点だね。フーが言う通り、僕たちが食べているお肉のおよそ5割が国産なんだ。だけど、牛や豚が食べるとうもろこしなどのエサは外国からの輸入に頼ってしまっているんだ。それを考慮して計算した自給率がこの数字なんだよ!エサを外国に頼っている以上、自給できているとはいえないんだ。
なるほどねぇ!思ったよりもすっごく自給率が低いことがわかったよ。
でも、今さらかもしれないけれど…食料自給率が低いと何かよくないことがあるの?わざわざ日本国内で生産できるようにしなくとも、食べ物は外国から買うことにしてもいいんじゃないかなぁ?
めちゃくちゃいい質問だね!じゃあ次は、どうして食料自給率が低いままだとダメなのか一緒に考えてみよう!
食料自給率が低いままだとどうしてダメなの?
どうして食料自給率を上げる必要があるのか。一言でいうと、「国民の生命維持に必要な大切な食料をいつでも十分に供給しつづけるために、外国から安い価格で輸入できなくなる可能性に備える必要があるから」だよ!
国民に食べ物を十分に供給できなくなったら大変だっていうのはわかるよ!たしかに、食料は生きるために必要なものだから、絶対に足りなくなっちゃいけないよね
その通りだね。日用品みたいに生きる上で必要なもの・あったら嬉しいものはたくさんあるけれど、他の何と比べても食べ物は重要なものだよね
じゃあ、「食料自給率が低いままだと、ある日外国から安い価格で輸入できなくなる可能性がある」というのはどうしてだろう?フーはどう思う?
うーん、たとえば輸入先の国が何かの理由で食料の輸出を規制するようなことがあれば、日本での食料供給に問題が生じるかも…?
大正解!食料が安定して国民に届けられなくなってしまう要因はいっぱいあるんだよね!
たとえば異常気象。最近は、地球温暖化の影響で世界中で異常気象が観測されているから、特に問題視されているんだ。
ほかにも、輸入先の国際情勢の悪化によって食料が供給できなくなることもあるよ。実際に、ロシアが小麦大国のウクライナに侵攻した2022年2月には、世界で流通する小麦の量が少なくなって価格が2倍に膨れあがったんだ。
異常気象や国際情勢…さまざまな理由で食料供給に問題が起きるんだね。生きるために必要な食料の価格が高騰してしまったら大変だ~
それに加えて、一部の国に偏って輸入していることも食料自給率が低いと困る理由のひとつだよ。
「日本に供給される食料のどれくらいがどの国から来たか」を見てみると、アメリカやカナダ、オーストラリアからの食料輸入量が特に多いんだ。もし仮にある日これらの国々からの食料輸入ができなくなったとしたら、現在供給されている食料の43%を別の手段で補わなくてはいけなくなるんだ。
これは極端な例かもしれないけど、一部の国に偏って食料供給を依存していると、その国に何かトラブルが起きたときや国際関係が悪化したときに影響を強く受けることがイメージできたんじゃないかな?
なるほど!だから、国内で生産できるものはできる限り国内で生産することが重要なんだね
今日のまとめ
今日のフーのまとめ:
1.食料自給率は、国全体で私たちが消費した食料に対してどれくらいが国産食料なのかを表す数字だよ。
2. 現在の日本のカロリーベースの食料自給率は38%。その中でも特に、小麦・お肉・乳製品の自給率が低いよ。
3. 国民が生きていくために必要不可欠な食料。その供給を少数の外国に頼っていると不安定になる可能性があるから、食料自給率をあげる必要があるんだね。
次回も一緒に食料自給率についてお勉強しよう!またね~
参考:農林水産省|諸外国・地域の食料自給率等について