こんにちは!サステナビリティPJTです。
今回は、2026年10月30日(金)に開催した「クラチャレ ピッチアワード 2026」についてご紹介いたします。
■「クラチャレ」とは
「人手不足」と「フードロス」は、日本の地方が直面する深刻な課題です。日本では、年間約464万トン(令和5年度)の食品ロスが発生する一方で、地方では担い手不足により、収穫できずに廃棄される農作物が発生するいびつな状況が起こっています。この課題に立ち向かうべく、クラダシはクラダシ基金(※)を活用し、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ(通称:クラチャレ)」を展開しています。全国各地の自治体と連携し、第一次産業の現場で、大学生が地域の方々と共に汗を流し、その貴重な経験から得た気づきを、具体的なソリューションとして提案していただくプログラムです。
※クラダシ基金とは:
クラダシ自らが社会貢献活動を行うために創設した基金で、「Kuradashi」における支援先の1つです。地方創生事業・フードバンク支援事業・教育事業・食のサステナビリティ研究会の社会貢献活動に充てられています。
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そんな社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」の集大成として、クラチャレピッチアワード2026を開催いたしました。
■イベント趣旨
2026年6月からクラチャレを日本各地7か所で開催し、参加学生27名は7つのグループに分かれて現地活動をしてきました。
日本全国のいずれかの地域で1~2回現地活動を行い、農作物の収穫や水産物の加工などの現場での実務体験や、地域の方々との対話を通じて、その土地ならではの課題や可能性を学びました。
実際の経験から得た知識と感動をもとに、フードロスの削減やその地域の魅力を広め、関係人口を増やすための提案をまとめ、ピッチコンテスト形式で発表していただきました。
審査員のみなさまには
①親和性
②新規性・創造性
③展開性・成長性
④実現可能性
⑤熱量・共感度
の5つの観点から採点いただき、会場・オンラインのみなさまには「最も実施してみたい」と思う施策案に投票いただきました。その合計により、1グループを表彰いたしました。
■イベント概要
開催日時・会場
・日時:2026年10月30日(金) 13時00分~17時30分
・会場:TIME SHARING 新橋駅前
(東京都港区新橋2-18-2 新橋東口ビル 5F)
審査員
・農林水産省 食品ロス・リサイクル対策室 課長補佐 細川 仁 氏
・環境省 環境再生・資源循環局 資源循環課 主査 小田戸 聡 氏
・積水ハウスホテルマネジメント株式会社
フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト
マーケティング部 部長 中本 陽子 氏
・食文化研究家/株式会社食の会 代表取締役 長内 あや愛 氏
・株式会社クラダシ 代表取締役社長CEO 河村 晃平 氏
■当日の様子
当日は会場に60名、オンラインで43名、計103名にご参加いただきました。
オンライン配信のアーカイブ映像をYouTubeにて公開しています。
ピッチアワードの熱気あふれる様子を是非ご覧ください。
URL:https://www.youtube.com/watch?v=aRRg8bCkJLc
学生7グループが地域での実体験を基に考案した施策案を発表したのち質疑応答を行い、審査タイムを挟んで、審査員評価と参加者投票による優勝グループの発表・表彰が行われました。
各グループの提案内容は、以下のとおりです。
施策名:『佐渡ロップ(ROP) Recycling Off-grade Produce』
施策概要:自治体が中心となって農家・加工場・売り場をつなぎ、規格外の農産物の取引を促す仕組み。第一弾として「おけさ柿スムージー」を販売
施策名:『石垣島 収穫体験ツアー 〜観光から、企業研修を受け入れる島へ!~』
施策概要:家族向けの収穫体験ツアーで受け入れ体制をつくり、将来は食品企業の新人研修の受け入れへ広げることで、新規就農者の所得と販路を確保
施策名:『京丹波ベンチャーズ』
施策概要:町のイノベーションラボの支援のもと、学生チームが企画から収支計算・運営・振り返りまでを担うプログラムで、継続的な関係人口を生み出す
施策名:『仁木フルーツホッピング』
施策概要:町が旗振り役となって旅行会社・バス会社・農園・ワイナリーをつなぎ、果物狩りなどの体験と周遊バスをまとめて予約できる、車がなくても楽しめる周遊プラン
施策名:『「いってかえり」農業プロジェクト』
施策概要:市内の中学生が農繁期に農作業体験と地域の大人との座談会を行い、農家の人手不足の解消と地域への愛着づくり(将来のUターン)を図る
施策名:『「やりたい」が町を作る すさみシェア&チャレンジテーブル』
施策概要:既存の「すさみ地域食堂」を活用し、支える側・支えられる側の壁をなくしたシェアテーブルと、関係人口が参加できるSlackコミュニティで、食堂の持続性と地域に新しい風を生む
施策名:『推しに会いランド』
施策概要:観光客が島民の中から「推し」を見つけて交流する新しい観光。島民の人柄や暮らしを紹介するガイドブックとファンクラブで再訪を促す
審査員の方からは、実施に向けたコストや競合との差別化、具体的な仕組みなど、日頃、地方創生や食に携わる方ならではの鋭い質問が投げかけられ、学生たちと活発な質疑応答が行われました。
■結果発表・表彰
審査の結果、審査員・オーディエンスのみなさまから選ばれた「最も実施してみたい」と思う施策案を発表した優勝グループは、グループ①(新潟県佐渡市)の『佐渡ロップ(ROP) Recycling Off-grade Produce』でした。
・親和性:佐渡の特産『おけさ柿』の規格外品という地域ならではの課題に、フードロス削減の視点で向き合ったこと
・実現可能性:現地活動で実際に販売活動を行ったことによる収支面の実現可能性が高いこと
・熱量:受け入れ農家さんの熱い想いを反映させた施策だったこと
上記3点が高く評価されました。
優勝グループには、積水ハウス様より「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル ご宿泊券」を優勝賞品として贈呈いただきました。
優勝したグループ①の代表からは、「毎日練習を重ねてきたので、受賞できて本当にうれしいです」と喜びの声とともに、スムージー販売を受け入れてくださった兒玉さん、佐渡市役所、新潟県の富永様、スマイルファームの川口様をはじめ、活動を支えてくださった多くの方々への感謝が述べられました。
■審査員からの総括コメント
・農林水産省 食品ロス・リサイクル対策室 課長補佐
細川 仁 氏
耕作放棄地や担い手不足、農家所得の確保といった避けて通れない重要課題に独自の視点で向き合ってくれたことは、私たちにとっても大きな気づきでした。社会に出てからも信念を持って取り組みを続けてほしいと思います。
審査結果はごくわずかな差です。受賞の有無にかかわらず、日本の農業の未来に向けてそれぞれの挑戦に邁進してください。
・環境省 環境再生・資源循環局 資源循環課 主査
小田戸 聡 氏
食や観光など多角的な視点で地域課題の解決策が示されていましたが、環境省が掲げるカーボンニュートラルやネイチャーポジティブ、循環経済(サーキュラーエコノミー)といった課題は、国だけでなく一人ひとりの行動が不可欠です。皆さんが主体的に考えてくれたことに大きな意義を感じます。
今回の貴重な経験を一過性にせず、現地への再訪や他グループの地域を訪ねるなど、今後も複眼的な視点で考え続けてもらえると嬉しいです。
・積水ハウスホテルマネジメント株式会社
フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト
マーケティング部 部長 中本 陽子 氏
私自身も全国29拠点で同様の地域ビジネスを展開していますが、正解のない試行錯誤の連続です。大変なことも多い一方、地域の方と語り合い、その魅力を知って共感の輪を広げていく喜びは、何物にも代えがたい財産になります。
今回の活動で得た経験や楽しさをぜひ今後に活かしてください。もし将来こういった取り組みを仕事にしたいと思った方は、ぜひ弊社への入社をお待ちしています。
・食文化研究家/株式会社食の会 代表取締役
長内 あや愛 氏
皆さんお疲れ様でした。後継者不足など地域の壮大な難題に、真っ向から挑む姿勢が本当に素晴らしかったです。
熱量や共感度はどのチームも満点だと思います。点数のわずかな差は、実現性や資金繰りといった解像度の違いに過ぎません。どの発表も甲乙つけがたいものでした。
大人になってもこの食や地方創生への熱い思いを持ち続け、一緒に地域の未来を作っていきましょう。素晴らしい発表をありがとうございました。
・株式会社クラダシ 代表取締役社長CEO
河村 晃平
全員が「楽しめた」と手を挙げてくれ、圧倒的な熱量を感じられて企画側として感無量です。
地方や日本を元気にしたいとクラチャレを続けてきました。私自身インバウンドの事業に携わってきた経験からも、一過性のブームで終わらせず、流れを変えて文化(ムーブメント)へ昇華させることが大切だと感じています。
現地で得たその熱い思いをぜひ大きなムーブメントへ広げてください。
■関藤会長からの総評
最後に、株式会社クラダシ 代表取締役会長 関藤竜也より総評を述べました。
全国1,741の自治体が、2040年問題をはじめとする人口減少の課題に直面するなか、地域の方々と深く関わる経験は何物にも代えがたい財産になること、そしてクラチャレをきっかけに実際に地域へ移住した先輩もいることに触れ、「今回の経験は、きっと将来の大きな力になる」と学生たちにエールを送りました。
■交流会の様子
発表会終了後には、島根県益田市・観光農園スカイファーム様による梨と柿の試食、株式会社NIKI Hills様によるぶどうの試食、積水ハウス様による道の駅プロジェクトの紹介など、自治体や関係者のみなさまにブースを出展いただき、学生・関係者間の活発な交流が行われました。 各地域・企業・団体の取り組みや魅力が紹介され、和やかな雰囲気の中、各回のクラチャレやピッチアワードの提案についての会話など、関係者同士の情報交換も活発に行われました。
■振り返りと今後について
クラチャレ ピッチアワード2026では、若い世代が実体験を基に地域課題の解決に取り組むことで、次世代リーダーの成長を支援し、食に関わる一次産業や地域活性化について、参加者みんなで考える場となりました。
参加者からは、「学生が現地に行ったからこその発表を見ることができ、地域課題をよりリアルにとらえることができた」「自分自身の考え方や価値観に成長を感じることのできる機会だった」「改めて地方創生について考えることが好きだと気づくことができた」との声をいただきました。
クラダシは今後も、クラダシチャレンジを通じて地方創生とフードロス削減の両立を目指し、より多くの若者たちが地域の未来を共に描いていける場を創出していきます。
来年もさらに多くの学生や地域、企業が参加し、より大きく社会に貢献できるよう、クラチャレの活動を広げていく予定です。
※クラダシチャレンジについての詳細は以下のウェブサイトをご覧ください
https://kuradashi.jp/pages/kurachalle


