食べられるのにもったいない!日本の「行事食」や「季節食品」のフードロス問題とは

食べられるのにもったいない!日本の「行事食」や「季節食品」のフードロス問題とは

食材で身体の調子を整えたり、細やかな違いで季節を楽しんだりする文化のある日本。年が明けたらおせち料理、桜の咲く季節には桜餅……「毎年この季節になったらこれを食べる」といった料理が、誰しもひとつはあるのではないでしょうか。

しかし、季節性を重んじる文化から、まだ食べることができるにも関わらず捨てられてしまう食品があります。そんな“日本ならでは”のフードロス問題をご紹介します。

日本で「行事食」や「季節食品」が大切にされる理由

日本が位置する北緯35度近辺では、太陽から得られるエネルギーの量が1年で大きく4回も変化します。地理的に気温の変化を感じやすい自然環境もあり、四季が他の国と比べても実感しやすいと言えます。さらに、諸外国の影響を受けて神仏との結びつきが強い文化が醸成されたこともあり、家族や身の回りの方の幸せを祈念する行事においても、食に願いを込めるという習わしも少なくありません。

また、気温や日照時間などの自然環境によって食材の育ち方が変わり、身体が欲する食も変わることも、日本の食文化の特長。各季節において豊作となる「旬」のものをたくさん消費できるよう工夫された料理が多かったり、「この季節にはこれを食べる」という習わしがあったりするのは、そんな背景があるからなのです。

近年では、古くからの習わしに加えて、バレンタイン・ハロウィン・クリスマスといった季節のイベントも盛り上がりを見せていますね。古いものと新しいものの両方を取り入れて変化ながら、日本の「旬」や「季節食」は今につながっています。

※参考:季節│食文化あふれる国・日本 (bunka.go.jp)

捨てられやすい季節食品とは?

しかし、季節性を重んじる文化から、まだ食べることができるにも関わらず「季節を過ぎたから」と捨てられてしまう食品があります。具体的にどんなものがあるのか、一部を見てみましょう。

1. 四季折々にすくすく育ってしまう… 旬モノ

春キャベツ、新玉ねぎなど、名前に「季節」や「新」といった言葉がついている食材を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。野菜や果物には「旬」が存在していて、その時期には収穫しやすかったり、特に美味しく食べられたり、栄養価が高くなったり……と、いいこと尽くしな特徴があるのです。

一方で、「旬」といわれる季節を過ぎてしまうとなかなか食べられなくなってしまうことも事実。食べ方や取り入れ方を変えることで新たな楽しみに繋がる場合もあります。

※参考:野菜の旬 | 食育活動 | キユーピー

2. みんなの幸せを祈念するために生まれてきたのに… 行事食

健康や幸福を願って食べるおせち料理や恵方巻など、決まった日・期間にしか食べない行事食。せっかく幸せを祈念するために生まれてきたにもかかわらず、行事当日を過ぎて余ってしまうと、一年後まで注目されることはほとんどありません。

また、近年ではハロウィンやクリスマスなど、季節に合わせたパッケージのお菓子についても、タイミングを逃すと店頭に並べることが難しくなり、食材だけでなく資源のロスとしても課題になっています。自分の幸福を祈って行われる行事が、廃棄に繋がってしまうというのは、なかなか切ない話ですよね。

3. 「寒い季節に冷やし中華は食べない」… 季節商品

暑い夏には水分の多いもやしやきゅうりを乗せた冷やし中華、寒い冬には野菜や魚介の出汁がきいた鍋……気温の変化に合わせて「食べたい!」と想起されるような商品は、一般的に季節に合わせて店頭でも力を入れて販売されます。

また、春の桜味の商品や夏に塩分を摂取するために販売される塩飴など、味や効果が限定されるために、その季節を過ぎると急に食べられなくなる加工食品もあります。とはいえ、多くの場合製造は通年を通して行われるため、売れ残ってしまうケースも少なくありません。

実は通年を通して製造・販売されているのに、季節の変化によって「オフシーズン」と解釈されてしまうことは、食品業界にとって大きな課題とも言えます。

季節食品のフードロスを減らすために私たちができること

季節や行事の日を過ぎると店頭から姿を消し、皆さんの目にはとまらなくなってしまう季節食品。そうした食品の廃棄量の減少に取り組む企業も増え、最近では少しずつ「受注生産にする」「パッケージのシーズナル性は最低限にする」「低価格にして再販する」などの対応も取られています。

家電などによって気温のコントロールをされた室内で過ごすことも多い現代では、冷房が当たりっぱなしで身体が冷えていたり、暖房で乾燥して水分が不足していたり、思いがけず季節「外」の食品を美味しく感じることもあるのかもしれません。

また、KURADASHIのようなショッピングサイトでは、季節から外れてしまった商品がお得な価格で販売されているケースもあるので、活用しつつ、新たな楽しみ方を探すのもいいかもしれませんね。

季節外の食品にも考えを巡らせてみよう

バレンタイン、ホワイトデー、桜の限定商品……と、春は季節食品にお目にかかることが多い季節。「旬」やイベントは楽しみつつ、季節の変わり目を意識するこの季節に「季節外の食品の楽しみ方」も考えてみてはいかがでしょうか。

くらだしマガジン編集部

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