常温で長期保存が可能な食品19選! 廃棄せずに使い切る方法も紹介

常温で長期保存が可能な食品19選! 廃棄せずに使い切る方法も紹介

災害が発生すると、食料や水が足りなくなる可能性があります。そんな事態に備えるために、普段から食料を備蓄している方も多いのではないでしょうか。この記事では、停電などになっても安心な「常温で長期保存できる食品や非常食」を19品ご紹介します。

賞味期限が長いもので災害に備える

日本では、地震や土砂災害、火山の噴火など多くの自然災害が発生します。万が一に備えるために、賞味期限が長い食品を備蓄している方も多いのではないでしょうか。その代表例が、賞味期限が長く設定された水や食料など防災備蓄品です。

しかし、災害が発生せずに賞味期限が過ぎた災害備蓄品は廃棄されているケースが多いのが現状です。自治体や企業は、さまざまな取り組みによって災害備蓄品のフードロスを減らそうとしています。防災備蓄食品のフードロスを削減する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

防災備蓄食品のフードロスを削減する方法!自治体や企業の取り組みとは?

*参考:非常食・防災コラム

常温で長期保存できる食品11選

災害に備えるためにも、常温で長期保存できる食品を買い揃えておきましょう。とはいえ、どのような食品が保存しやすいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで、常温で長期保存できる食品を紹介します。

*参考:非常食・防災コラム

お米は常温で長期保存できる食品のひとつです。ただし、お米には賞味期限がないため、精米した年月日を確認する必要があります。一般的に、保存する時期により美味しく食べられる期間が異なるので注意してください。気温が低い秋から冬であれば、比較的長持ちします。一方で、梅雨〜夏にかけては気温も上がり、湿気も多いため、常温で保存できる期間も短くなります。

季節 美味しく食べられる期間
精米後1ヶ月
梅雨〜夏 精米後3週間
秋〜冬 精米後2ヶ月

*参考:E・レシピ

根菜類

根菜類も比較的長期の常温保存に向いている野菜です。根菜類は収穫してから休眠状態のため、すぐに冷蔵する必要はありません。むしろ、冷蔵すると低温障害により腐りやすくなるので注意が必要です。気温が低い時期であれば、じゃがいもや里芋などは、日の当たらない涼しい場所で保管してください。

野菜 常温で保存できる期間
玉ねぎ 3〜4ヶ月
じゃがいも 4ヶ月
さつまいも 6ヶ月
ゴボウ 2週間
里芋 1ヶ月

*参考:KAGOME,マイナビ農業

ロングライフ牛乳

一般的に牛乳は、開封前の状態でも冷蔵保存しなければすぐに腐ります。なぜなら、周りの温度が高いほど細菌が繁殖しやすくなるからです。しかし、ロングライフ牛乳は、以下のような理由により常温で2ヶ月も保存できます。

  • 135〜150℃で殺菌している
  • 紙パックの内部にアルミ箔が貼られている

ロングライフ牛乳は、通常の牛乳よりも殺菌温度を上げることで、より減菌効果を高めています。また、紙容器の内部にアルミ箔が貼ってあり、菌が増殖する原因である光と空気を遮断できます。

*参考:macaroni,ITmedia

コンビーフやスパム

肉類は生鮮品のため、長期保存には向いていません。しかし、缶詰の加工肉であるコンビーフやスパムならば、常温で長期間保存できます。コンビーフは3年6ヶ月、スパムは3年ほどそのまま保存できるため、備蓄しておくと便利です。

*参考:非常食・防災コラム

豆腐

これまで、常温保存には向かず賞味期限も比較的短かった豆腐。しかし、近年は一部のメーカーから120日間も常温保存が可能な豆腐が登場しています。国産大豆やにがりが100%使用されているなど、安全性の高い商品も多くあります。豆腐を常温で長期保存できるようになった理由は次の3つ。プラスチックの使用量を60%も削減しているメーカーもあり、地球環境の保護にも貢献できます。

  • 無菌空間で容器を製造
  • 酸素と光をブロックする紙包材を採用
  • 豆乳を無菌化している

*参考:PRTIMES,食品産業新聞社ニュースWEB

缶詰

果物や魚も缶詰製品であれば、常温で長期保存できます。その理由は、金属缶に密封しているからです。また、缶詰を開けるだけでそのまま食べたり調理したりできるので、手間もかかりません。

種類 賞味期限
ツナ缶 3年
サバ缶 3年
フルーツ缶詰 3年

お菓子

クッキーやチョコレートといったお菓子類も、比較的常温での保存に向いています。お菓子の賞味期限が長い理由は、脱酸素剤が含まれている商品が多いからです。脱酸素剤は、袋の中を無酸素状態にしてくれるため、菌やカビの繁殖を防げます。したがって、常温でも長期保存がしやすい食品といえます。

お菓子 賞味期限
クッキー 6ヶ月〜1年
チョコレート 6ヶ月〜1年
1年
せんべい 90〜180日

*参考:非常食・防災コラム,wrapped

乾燥麺

乾燥麺は水分がほとんど含まれていないため、常温で2〜3年保存できます。乾燥麺を保存する場合、高温多湿や直射日光を避けなければなりません。また、開封後は虫の混入を防ぐために、容器で密閉したり輪ゴムで口をしっかり閉じたりしてください。

  • パスタ
  • そば
  • にゅうめん

乾物

ひじき・わかめ・しいたけなどの乾物は、文字通り乾燥しているので、常温で長期間保存可能です。乾物を保存するときは、湿気に注意してください。空気を抜いた状態でジップ付きの袋に入れましょう。

*参考:howsie

魚肉ソーセージ

魚肉ソーセージの賞味期限は90日ほどですが、一部のメーカーは5年保存できる防災用のソーセージを販売しています。

魚肉ソーセージは、空気が入り込まないようにフィルムで密閉されています。また、製造時に高温&高圧で加熱殺菌を行っています。魚肉ソーセージは、長持ちさせるために、直射日光が当たらず湿気の少ない場所に保管しましょう。ただし、開封後は傷みが早くなるので、すぐに食べてください。

*参考:ヨセミテ

カルパスやサラミ

カルパスやサラミの賞味期限は、120日ほどです。カルパスは、常温で湿度の低い場所で保管してください。開封した場合でも、4〜5日であれば冷蔵保存できます。一方、サラミは2〜3ヶ月乾燥熟成させて作るため、水分量が少ない食品です。さらに塩分も多いので菌が繁殖しにくく、常温でも日持ちします。

*参考:サンキュ

ナッツ類

ナッツは、種類だけでなく素焼きか生かで、賞味期限の期間が異なります。多くのナッツは、2〜3ヶ月ほど常温で保存できます。密閉かつ直射日光を避けられる場所で保存してください。缶や瓶で保存する際は、乾燥剤も入れると効果的です。

種類 賞味期限
素焼きアーモンド 100日
生アーモンド 130日
素焼きミックスナッツ 100日
素焼きくるみ 70日

*参考:FRESH NUTS DIRECT,小島屋

常温で長期保存できる非常食8選

常温で長期保存できる食品を備蓄したいのであれば、専用の非常食もおすすめです。バラエティが豊かに、また美味しいものも増えている非常食。どんな非常食があるのか解説します。

ご飯類

ご飯類は、非常食になくてはならない食品です。炊きたてのやわらかいご飯をそのまま乾燥させた商品は「アルファ米」と呼ばれ、3〜5年ほどは持つでしょう。一般家庭であれば、10数食入りのアルファ米で十分です。しかし、多くの人数が集まる場合は、50食以上の炊き出しセットを選びましょう。

麺類

パスタやにゅうめん、うどんなど麺類も多くの非常食が販売されています。たとえば、日清が販売しているカップヌードル保存缶には脱酸素剤が入っているため、3年間の長期保存が可能です。また、一般的にカップ麺はお湯で作りますが、水を注いでも食べられます。お湯が沸かせない環境になっても食べられるので、備蓄しておきましょう。

*参考:ウェザーニュース,Amazon

餅は腹持ちがよいため、非常食として重宝する食品です。フリーズドライ製法により作られているため、水に浸すだけで食べられます。備蓄用の商品であれば、5年間も保存できます。おやつ代わりとしても利用できるでしょう。

*参考:小泉武夫マガジン

おかず缶

非常食=同じような食べ物ばかりで飽きると考えている方も少なくありません。しかし、おかず缶であれば、さまざまな味を飽きることなく楽しめます。代表的なおかず缶は以下の4つです。ファストフードチェーンが販売している商品もあり、5年間常温で保存できます。

  • 牛丼
  • おつまみ
  • 煮物
  • おでん

*参考:ベストオイシー

レトルトカレー

レトルトカレーは非常食でも定番の商品で、3〜5年保存できます。災害が起きると、電気・ガス・水道が止まる可能性がありますが、非常食用のレトルトカレーは、温めなくても美味しく食べられるように開発されています。子どもにも食べやすいように辛さを抑えた商品もあるので、ぜひ購入してみてください。

*参考:ハウス食品株式会社

クラッカー

缶入りのクラッカーも非常食として利用しやすいでしょう。小分けのパックで包装されているため、一度に食べ切る必要はありません。また、クラッカー単体ではなく、ほかのおかずと一緒に食べても美味しいでしょう。長いものでは25年も賞味期限がある商品もあります。

*参考:サバイバルフーズ

スープ

非常食用のスープは、お湯や水で戻して飲めます。災害時は栄養が偏りやすい傾向があるので、かぼちゃやトマトのスープ、オニオンスープなどの野菜をふんだんに使ったスープがおすすめです。

*参考:非常食・防災コラム

食品を無駄なく使うならローリングストック法がおすすめ

防災備蓄品として食品を購入したのに、開封せずに捨てるのはもったいないと考える方も多いのではないでしょうか。食品を無駄なく使いたいのであれば、ローリングストック法による保存をおすすめします。

ローリングストック法とは、備蓄した食品を消費するたびに新しい備蓄品を購入する方法です。このような方法で保管すれば、常に鮮度の高い商品を備蓄できるだけでなく、フードロスの削減にもつながります。

*参考:無印食品

常温で長期保存できる食品を備蓄しておこう

災害に備えて食料や水を備蓄したい方は、常温で長期保存できる食品を購入しましょう。常温で保存できる食品は、賞味期限が長いため、廃棄するリスクを減らせます。近年は、非常食でもさまざまな種類の備蓄品が販売されており、同じ味ばかりで飽きる心配もありません。

また、備蓄した食品をローリングストック法で管理すれば、鮮度が保たれた食品を美味しく食べられるでしょう。私たちは常に災害へのリスクを考え、災害に備える準備と管理が必要です。この機会に一度、ご家族と話すきっかけにしてはいかがでしょうか。

くらだしマガジン編集部

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