スタミナ満点食材のにんにくは、食材の匂い消しや食欲をそそる風味になるため、ストックしておきたい野菜です。
しかし、全部使い切らずに野菜室で傷んでしまった経験もあるのではないでしょうか。新鮮なにんにくの美味しさをキープして長持ちさせるために、正しく保存して無駄なく使い切りましょう。
そこでこの記事では、余ったにんにくの適切な保存方法と保存可能な日数を紹介します。カビや変色があっても食べられるのかも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
にんにくを丸ごと保存する方法
「にんにくを丸ごと買ったけど、一度の調理で使い切れずたくさん余ってしまった……」
「すぐには使い切れない……」
このようなケースでは、丸ごと保存しましょう。
にんにくの保存状態によって日持ち日数が異なるため、下記のように利用状況によって分けての保存をおすすめします。
- すぐに使うなら常温
- 近日中に使うなら冷蔵
- 長く日持ちさせたいなら冷凍
以降では、常温・冷蔵・冷凍での丸ごとにんにくの正しい保存方法とそれぞれの日持ち日数について紹介します。
常温で保存|日持ち7〜10日間
にんにくは、丸ごと未使用の状態であれば常温保存でも7〜10日間ほど日持ちし、10日を過ぎると芽が出てくる場合があります。
常温でにんにくが傷まないようにするためには、直射日光が当たらない風通しがいい場所に丸ごと保存しましょう。
にんにくは湿気に弱い野菜なので、風通しが悪くジメジメとした場所では傷みやすくなるため注意が必要です。
かごやザルに入れて保存、またはネットに入れて吊るして保管すると通気性が良く長持ちします。
つい使うことを忘れてしまう場合は、キッチンの良く目につく場所に置いておくと無駄なく使えます。
ただし、夏場のような暑い時期は常温保存だと傷みやすいため、冷蔵または冷蔵保存をしてください。
冷蔵で保存|日持ち1〜2か月
にんにくは、冷蔵保存した場合に1〜2か月ほど日持ちします。よって、一週間以内に使用する予定がないなら冷蔵保存しましょう。
皮つきのままのにんにくの水気をしっかりと拭き取り、キッチンペーパーで包んだらジッパー付き保存袋に入れて野菜室ではなくチルド室で保存してください。
にんにくは、水分があるとカビが生えやすくなるため、保存する前に水分はしっかりと拭き取っておく必要があります。
野菜室や冷蔵室よりも温度の低いチルド室で保存することで、風味が落ちる芽が出にくくなり、カビも生えにくい環境となるため最適です。
冷凍で保存|日持ち6か月程度
にんにくは、皮が付いたまま冷凍保存すれば保存期間が延び、6か月程度日持ちします。
にんにくを購入したけどすぐに使い切れない、いつも最後まで使い切れないときにおすすめの保存方法です。
にんにくを丸ごと冷凍保存する手順は、以下を参考にしてください。
- にんにくの外皮を剥く
- 薄皮は残した状態で1つずつキッチンペーパーで包む
- 冷凍可能なジッパー付きの袋で冷凍庫に入れて保存する
ポイントはカビの発生を防ぐため、にんにくの外皮は剥いてから冷凍保存すること。にんにくは、中までは完全に凍りません。
冷凍庫から取り出したにんにくは、そのまま根元部分を包丁で切り落とし、1分ほど水に浸けておくと簡単に皮が剥けます。
にんにくの使いかけを保存する方法
にんにくを最後まで使い切れずに、使いかけの状態でダメにしてしまったという経験も一度はあるのではないでしょうか。
使いかけのにんにくは、丸ごとのにんにくよりも日持ちが短くなりますが、冷蔵で7〜10日ほど、冷凍では3か月程度と長く保存できます。
使いかけのにんにくは傷みやすいため常温保存に向かず、余ってしまった場合はすぐに冷蔵または冷凍での保存が最適です。
以降では、余ってしまった使いかけのにんにくを冷蔵や冷凍で保存する方法とそれぞれの日持ちについて詳しく解説します。
冷蔵で保存|日持ち7〜10日間
にんにくは使いかけなら、冷蔵保存すれば7〜10日間は日持ちします。
一週間以内に料理でにんにくを使う予定があるなら、冷凍ではなく冷蔵保存ができます。
使いかけのにんにくは、湿気などの影響を受けやすいため、常温保存は適しません。
すぐに使い切れない場合は、下記の手順ですぐに冷蔵保存しましょう。
- 軸から外して1片ずつに分け、薄皮がついたままラップで包む
- ジッパー付き保存袋に入れて空気を抜いてチルド室で保存する
にんにくの外皮はカビが発生しやすいため剥いておき、乾燥を防ぐために薄皮は残しておいてください。
冷凍で保存|日持ち3か月程度
使いかけのにんにくは、冷凍保存によって皮を剥いた状態で3か月程度日持ちします。
にんにくが大量にある場合や、長い期間で消費していきたいときには冷凍庫保存を活用しましょう。
にんにくをたくさんもらった場合やまとめて安く購入できたときなど、想定外のときでも正しい冷凍保存方法を知っておけば困りません。
使用した後に残ったにんにくを冷凍保存する手順は、以下の通りです。
- にんにくは薄皮まですべて剥く
- 1片ずつラップでぴったりと包む
- 冷凍できるジッパー付きの袋で冷凍庫に入れて保存する
にんにくは皮を剥いて、乾燥を防ぐために1片ずつラップでぴったりと包みましょう。
ジッパー付き保存袋に入れたら、ストローなどを使って空気をなるべく抜いて冷凍室で保存してください。
にんにくの保存方法|瓶詰めの漬け保存で美味しく長持ち
にんにくは、オイルや調味料に漬けて瓶詰めで保存すると、そのまま保存するよりも美味しく長持ちします。
下味がついているにんにくは、調理の際に味付けとして活用できるので、調理工程や調理器具の削減や洗いものなどの調理時間の短縮となり時短ができて便利です。
以降では、オイルや調味料に漬けたにんにくの美味しい保存方法を紹介します。少ない材料で簡単にできるので、ぜひ実践してみてください。
にんにくのオイル漬け
にんにくのオイル漬けは、パスタやサラダにかけるだけで美味しく食べられ、片付けも少なく時短料理に使えます。
冷蔵庫で保存した場合の日持ちは1か月ほどです。
材料と作り方は、以下を参考にしてください。
材料
- にんにく:1/2個
- オリーブオイル:60ml
- お好みで唐辛子
作り方
- にんにくは皮を剥く
- 消毒した瓶に材料をすべて入れて冷蔵庫で保存する
瓶詰めは、消毒した清潔な瓶を使用することが大切です。
瓶の消毒方法の手順は、以下の通りです。
- 鍋にたっぷりの水とガラス瓶・フタを入れる
- 沸騰したら弱火にし、トングを入れて10分加熱する
- トングで瓶とフタを取り出し、キッチンペーパーかざるの上に逆さ向きに置いて乾かす
乾いたら瓶がまだ熱いうちに、にんにくのオイル漬けを瓶に詰めましょう。
にんにくの醤油漬け
にんにくの醤油漬けは、冷蔵庫で約2か月日持ちするため、一度作れば2か月程度使える万能常備菜です。
そのままおつまみとして食べたり、ステーキの上にのせたり、刻んでチャーハンや炒め物に入れると風味がよく美味しく食べられます。
材料と作り方は以下を参考にしてください。
【材料】
- にんにく:2片
- 醤油:1カップ
- みりん:大さじ4
すべての材料を熱湯消毒した瓶に入れて、冷蔵庫で保存してください。
必要なときに必要な分だけ取り出して料理のアクセントに活用しましょう。
にんにくの味噌漬け
にんにくの味噌漬けは、味が染みこむまでに3〜4週間かかりますが、作り方は簡単で香ばしくやみつきになる味わいです。
にんにくと味噌の組み合わせは、和食によく合い、ビタミンやミネラルが豊富なので身体の疲労回復に適しています。
お好みの味噌をみりんで伸ばして煮沸した瓶に入れ、皮を剥いたにんにくを味噌の中にしっかりと沈めて3〜4週間待ちましょう。
出来上がったにんにくの味噌漬けは、刻んで炒め物に入れたり、すりおろして肉のもみダレにすると美味しく食べられます。
にんにくの塩麹漬け
にんにくの塩麴漬けは、にんにくの甘味が増し、料理に加えるとパンチが効いてうまみが広がります。
炒め物やスープなどにも活用でき、生のにんにくのような強い香りが抑えられていて食べやすい風味です。
作り方はとても簡単で、皮を剥いたにんにくと塩麹を消毒した瓶に入れて3〜4週間漬けておくだけで完成します。
瓶に余った塩麹は、パスタに和えたり、スティック野菜をディップして美味しく食べられます。
にんにくと塩麹は、疲労回復や夏バテ防止に加え、冷え対策にもなるため年間を通して体調を整えてくれるおすすめ食材です。
にんにくの保存中にカビが生えたらどうする?
保存していたにんにくにカビが生えてしまっていた場合、腐っているので食べられません。
カビが生えているにんにくは、カビの部分を切り取っても食べることはできないため、残念ながら廃棄しましょう。
にんにくは、気温や湿度が高く風通しが悪い状態では、白カビや黒カビ・緑色のカビが生える可能性があります。
カビが生える以外にも食べられない状態のにんにくは、以下の通りです。
- にんにく特有の匂いではない匂いに変化している
- ねばねばして糸を引いている
- どろどろして溶けている
- 乾燥している
保存しているにんにくの日持ちはあくまでも目安なので、食べられる状態であるか確認することが大切です。
カビが生えないように適切な保存方法で、にんにくを無駄なく効率的に使い切れるようにしましょう。
にんにくの保存中に変色しても食べられる?
保存していたにんにくの色が変化して赤や紫になることがありますが、異臭がしたりカビが生えていなければ問題のない変色です。
にんにくは、アントシアニンという色素によって、赤・ピンク・紫に変色する品種があります。
酸性の環境では赤になり、アルカリ性では紫から青に、青から緑に変色していくため、色素によるものであれば問題なく食べられます。
また、にんにくに含まれる「アリイン」が「アリシン」に変化し、アリシンが空気に触れることでにんにくが緑色に変化しますが、味や鮮度に影響はありません。
にんにくが赤やピンク・紫に変化したり、空気に触れて緑色に変化している場合は問題ありませんが、匂いなどに変化がある場合は腐敗しているため注意が必要です。
にんにくの変色は、問題がないケースと腐敗しているケースがあるため、色だけでなく形状や匂いも一緒に確認して安全に食べましょう。
にんにくの保存中に芽や根が出ても食べられる?
にんにくの保存中に出てきた芽や根には毒はないため、食べても問題はありません。
しかし、芽には強い匂いや辛味がある上に焦げやすいため、調理の際は取り除いた方が調理しやすい上、味も見た目も良く仕上がるでしょう。
人体に害はありませんが、味や風味がいいわけではないため、芽や根は取り除いてから食べるのが一般的です。
芽や根が生えてきているということは、にんにくの鮮度が落ちてきている証です。風味や味が衰えているので早めに消費しましょう。
にんにくを美味しく香りも楽しむなら正しい保存を
にんにくを一度にすべて使い切ることが難しいときは、湿気や水分に注意して常温や冷蔵・冷凍で上手に保存しましょう。
丸ごと保存すれば、常温で7〜10日間、冷蔵で1〜2か月、冷凍なら6か月日持ちします。
使いかけのにんにくは傷みやすいため常温保存は不向きですが、冷蔵庫または冷凍庫に入れて保存することで傷ませずに長持ちさせられます。
また、瓶詰めにして保存すれば、使い勝手の良い万能調味料になるためおすすめです。万能食材であるにんにくの鮮度を保って腐らせないように、上手に保存して美味しく食べ切りましょう。
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