幅広い年代の方から愛されている餃子。外食やテイクアウトの専門店が多いうえ、家庭で手作りしやすく子どもと一緒に作ることもできるため、子育て世帯の食卓に並びやすい料理でもあります。
この記事では、餃子の歴史や代表的なレシピ、材料が余ったときに作れるアレンジレシピなどを紹介します。餃子を美味しく食べるためのレシピを知りたい方や、材料を無駄なく使い切ってフードロスを防ぎたい方はぜひ参考にしてください。
餃子の歴史
餃子は代表的な中華料理の一つとして知られているように、中国から日本に伝わった料理です。
中国では紀元前5000年頃から小麦の栽培が盛んで、小麦食が一般化して「点心」が根付き、次第に餃子へ発展していったとされています。1792年の料理書には餃子の記述が登場しています。
日本で餃子が普及したのは、第二次世界大戦後の1945年以降です。中国にいた日本人が帰国し、中国で生活していた頃を懐かしんで餃子を作り、販売したことで広まりました。中国では水餃子や蒸し餃子が一般的な食べ方ですが、日本では焼き餃子が広く受け入れられています。
【調理方法別】餃子のレシピ
日本で人気の焼き餃子、中国で一般的な水餃子や蒸し餃子など、餃子はさまざまな食べ方で楽しめる料理です。ここからは、餃子の代表的なレシピや食べ方を紹介します。
焼き餃子
焼き餃子は、薄く伸ばした生地で具材を包み、焼いて火を通します。もっちりした生地と、ぱりっと焼かれた生地の両方の食感を味わえるのが、焼き餃子の魅力です。
焼き餃子を作るときは、小麦粉・塩・水を練り合わせて薄く丸い形に整えた生地で、好みの具を包み込みます。油を引いた鉄板などに餃子を並べ、少量の水を加えて蒸し焼きにすると、美味しい焼き餃子の完成です。
水餃子
薄い生地で具を包むまでは焼き餃子と同じですが、水餃子は熱湯で茹でて、タレを付けて食べる食べ方以外にも、スープの中に入れて食べることもあります。皮のつるんとした口当たりともちもちした食感を楽しめるのが、水餃子のポイントです。
水餃子も焼き餃子と同じように、小麦粉などを練り合わせた薄い生地で具を包みます。熱湯に餃子を入れて茹であげ、水を切ってお皿に盛りつけたら、好みのタレを付けて食べてください。
蒸し餃子
蒸籠や蒸し器を使って火を通すのが蒸し餃子です。形が崩れにくく装飾的に包むことができるため、見た目も楽しめます。専門店では生地に浮き粉を使い、美しく透き通った皮に仕上げることもあります。
小麦粉などから作った生地で具を包んだら、蒸籠や蒸し器に並べて蒸してください。家庭に蒸籠や蒸し器がなくても、フライパンや電子レンジで代用できます。蒸し上がった餃子は、好みのタレを付けて食べましょう。
揚げ餃子
餃子を油で揚げ、皮の香ばしい風味とカリッとした食感を楽しめるのが揚げ餃子です。揚げ餃子は、小麦粉などを練り合わせた生地で具を包み、中身が出ないようにしっかりと皮を閉じて油で揚げましょう。
揚げ餃子には、ポン酢や甘酢などのさっぱりしたタレのほかにも、豆板醤やラー油を使ったピリ辛のタレもよく合います。
餃子の美味しい具餃子の具は自由度が高く、専門店でもさまざまな具を加えて味わい深い餃子を作っています。ここからは餃子で定番の具や、変わりダネでありながら人気が高い具を紹介します。家庭で餃子を手作りするときや、専門店で購入するときに取り入れてみましょう。
メインの具
餃子に使われる人気の定番具材には、主に以下のようなものがあります。
ひき肉
餃子の具材に必ずといっていいほど取り入れられているものの一つとして、ひき肉が挙げられます。旨みと食べごたえを兼ね備えたひき肉は定番であり、圧倒的な人気を誇る餃子の具材です。
さっぱりと食べられる鶏ひき肉を使うこともありますが、旨みが強い豚ひき肉や合いびき肉で作られることが多い傾向にあります。ジューシーさを引き立たせるなら、脂身が多い豚ひき肉がおすすめです。
キャベツ
ヘルシーに餃子を楽しみたいときは、野菜餃子の定番であるキャベツが人気です。静岡県のB級グルメとして有名な浜松餃子では、キャベツをメインの具として使い、たくさん食べられるようなあっさりとした味わいに仕上げています。
餃子は中身が見えず子どもにも人気がある食べ物なので、子どもに野菜を食べさせたいときにもキャベツたっぷりの餃子はおすすめです。
にら
にら特有の強い香りや味は食欲をそそられます。にらのしっかりとした風味はひき肉との相性が抜群ですが、肉餃子だけではなく野菜餃子の具としても利用しやすい食材です。
にらは疲労回復効果がある野菜としても知られているため、スタミナをつけたいときに、餃子の具に加えてみてはいかがでしょうか。
にんにく・ショウガ
強い芳香が特徴的なにんにくとショウガは、スタミナ餃子の定番具材です。すりおろしたり、みじん切りにしたりして使われます。
香りが強いため、にんにくとショウガがたっぷり入った餃子を食べたあとは口臭が気になることもありますが、香りに食欲をかき立てられるため、にんにくやショウガがたくさん入った餃子を好む方が多く、高い人気を誇っています。
変わりダネ
変わりダネの具材には意外性がありながら、その美味しさから専門店のメニューでも多くみられるようになりました。定番に近づきつつある変わりダネの具材を、以下で紹介していきます。
しそ・パクチー
しそやパクチーを加えた、独特な香りを放つ個性的な味わいの餃子も人気です。しそはチーズや豚・鶏ひき肉、梅との相性が良く、さわやかさを感じる和風な餃子に仕上がります。
カレー風味の具材やラム肉と好相性なパクチーを加えると、いつもの餃子とは雰囲気が異なるアジアンテイストな味を楽しめるでしょう。
キムチ・チーズ
キムチやチーズは子どもから大人まで好きな方が多く、餃子の味わいにアクセントを足してくれる具材です。
また、お酒がすすむおつまみ餃子としても人気があります。独特な旨みやピリ辛を楽しめるキムチは辛いもの好きの方に好まれ、加熱してとろけたチーズのコクやまろやかな味わいは子どもも食べやすく、お酒との相性も良いため大人にも好まれます。
海老
魚介類を使ったシーフード餃子も定評がありますが、数ある海鮮のなかでも食感を楽しめる海老が特に人気です。海老はひき肉とも好相性ですが、しいたけやにら、れんこん、アボカドともよく合います。
専門店では水餃子や蒸し餃子の具材に使われることが多く、半透明になった皮から透き通る海老の赤色が、テーブルに華を添えてくれます。
餃子のタネのリメイクレシピ
餃子を作る際の悩みの一つとして、皮と中に包むタネの分量調整が難しい点が挙げられます。餃子の皮をすべて使ってしまったのに、タネだけが余ってしまったというケースも多いでしょう。
餃子のタネは調理時にしっかり味付けされていることもあり、アレンジレシピが豊富です。ここからは、餃子のタネを使った人気のアレンジレシピを2つ紹介します。
肉団子スープ
餃子のタネを丸めてスープに浮かべるだけで、肉団子スープが作れます。肉団子から旨みが染み出て、スープの味わいをワンランクアップさせられるでしょう。
鍋に水と鶏ガラスープの素を入れて沸かし、餃子のタネを丸めてスープに入れてください。野菜やきのこ、春雨を加えて具だくさんにすると、食べごたえのあるおかずスープになります。
メンチカツ
メンチカツは、ひき肉とキャベツなどを混ぜ合わせたタネに、衣を付けて油で揚げて作ります。味付けしてある餃子のタネから作ると、ソースがなくても美味しく食べられるので、弁当のおかずにもおすすめです。
餃子のタネを小判型に成形し、小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣を付けます。170℃程度に熱した油で衣がカリッと香ばしく、きつね色になるまで揚げてください。
餃子の皮レシピ
市販の餃子の皮は手頃に購入できるほか時短にもなるため、餃子作りの際に皮は購入し、手作りするのはタネだけという方が多い傾向にあります。餃子の皮の材料は非常にシンプルで、作る工程も簡単です。時間があるときは餃子の皮を手作りしてみるのも良いでしょう。
必要な枚数分のみ作るなど量を調整できたり、皮に使う粉を変えるなど、無駄なく自分好みに調整できたりするのが餃子の皮を手作りするメリットです。ここからは餃子の皮の作り方と、皮が余ったときに作りたいリメイクレシピを紹介します。
作り方
餃子の皮を手作りすると時間はある程度かかりますが、手順は簡単です。手作り餃子の皮の材料と作り方は以下のとおりです。
材料
餃子の皮は基本的に、小麦粉と塩、水または熱湯のみというシンプルな材料で作れます。小麦粉は、強力粉と薄力粉を合わせて使うのがおすすめです。1:1の配合で作ると、扱いやすい生地ながら、もちもちとした弾力のある皮に仕上がります。
熱湯でこねてやわらかくもちもちになった生地は、焼き餃子に向いています。水で生地をこねると粘りや弾力が出て生地の伸びが良くなるため、水餃子用の皮は水を加えると良いでしょう。
作り方の手順
小麦粉と塩を混ぜ合わせ、水または熱湯を少しずつ加えながらさらに混ぜます。生地がまとまってきたら手でこねてラップで包み、30分ほど寝かせましょう。次に生地を棒状に伸ばして均等にカットし、指や手のひらで押し潰して平らにします。麺棒を使って円形に薄く伸ばせば、餃子の皮の完成です。
餃子の皮を作りすぎてしまったときは、冷凍保存をおすすめします。広げたラップに皮を1枚ずつ並べ、ラップを重ねて冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存してください。皮を使うときは、冷蔵庫に移してゆっくり解凍していきます。
余った餃子の皮のアレンジレシピ
餃子を作ると多くの場合はタネが余りがちですが、餃子の皮を余分に購入したり多めに手作りしたりすることで皮が余ってしまうことも少なくありません。そこで、余った餃子の皮で作れるアレンジレシピを紹介します。
ピザ
円形に伸ばした生地の上に、さまざまな具材をのせて焼き上げるピザは、人気のあるイタリア料理です。餃子の皮が余ったら、皮をピザ生地に見立てて、好みの具材でピザを作ってみましょう。
餃子の皮の上にケチャップを薄く塗り、コーンやツナ、ベーコン、ミニトマトなどお好みの具をのせ、ピザ用チーズをかけたらトースターで焼きます。チーズが溶けて、餃子の皮のふちに香ばしい焼き色がつけばミニピザの完成です。
ワンタン
ワンタンは、小麦粉を練って薄く伸ばした皮でひき肉などを包み、スープに浮かべた中華料理です。ワンタンの皮は餃子の皮とよく似ているため、余った餃子の皮を使っても違和感はありません。
餃子の皮でひき肉などを包んでも良いですが、より簡単に、餃子の皮を細く切ってそのまま中華スープに入れてみてください。スープの中で皮が舞う上品な見た目と、つるんとした口当たりを楽しめます。
ラザニア
ラザニアは、薄く平らに伸ばしたシート状のパスタ生地を、ソースを挟みながら何層にも重ね、オーブンで焼き上げたイタリア料理です。シート状のパスタ生地がなくても、餃子の皮があればラザニア風の料理が作れます。
耐熱皿に餃子の皮を並べ、ミートソースやホワイトソースを塗り広げます。さらにその上に餃子の皮を並べてソースを塗って、と繰り返してください。ピザ用チーズを間に挟んだり、上にのせて焼いたりするのもおすすめです。
アップルパイ
煮詰めたりんごをパイ生地で包み込み、オーブンなどで焼き上げたお菓子がアップルパイです。香ばしく焼いたパイ生地と餃子の皮の食感が似ていることを利用して、餃子の皮でスイーツを作ってみましょう。
餃子の皮に、砂糖を加えて煮詰めたりんごをのせて、ふたつに折りたたみます。皮の重なった部分をフォークで押さえつけて、しっかり閉じるのがポイントです。油で揚げたり、トースターで焼いたりして、皮がぱりっとするまで加熱すればできあがりです。
アレンジ豊富な餃子レシピを日々の献立に活用しよう
餃子は家庭や外食で口にする機会が多い料理です。中の具を変えたり、皮を手作りしたりすることでさまざまなアレンジを楽しめます。
Kuradashiでは、まだ食べられるにも関わらず、捨てられてしまう可能性のある商品をお得に販売しています。冷凍餃子を購入すれば食材のロスなく、焼き餃子や水餃子、蒸し餃子を手軽に楽しめるほか、手作り餃子の材料を購入するのもおすすめです。
Kuradashiを利用して、食材を無駄にすることなくお得に餃子を楽しんではいかがでしょうか。