クラダシ初!プライベートブランド「つくってKuradashi」いよいよ発売。開発秘話&低利用魚の活用意義をお見せします

クラダシ初!プライベートブランド「つくってKuradashi」いよいよ発売。開発秘話&低利用魚の活用意義をお見せします

2023年11月30日。クラダシ初のプライベートブランド「つくってKuradashi」がいよいよ予約販売を開始します。販売するのは「3種の冷凍スープ」。廃棄されていたかもしれない「もったいない食材」が、ボリュームたっぷり&おいしい&便利の冷凍スープに生まれ変わりました。

構想から販売開始まで数ヶ月を要した、「つくってKuradashi」のプロジェクト。特に、あまり知られていない「低利用魚」の活用にはたくさんの想いが込められています。そんなプロジェクトの裏側をみなさんにお見せします。

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「つくってKuradashi」誕生のきっかけ

賞味期限が近い、規格外、シーズン終了など、さまざまな理由で販路を失った商品を中心に販売してきたKuradashi。

しかしながら、規格外や輸送途上の箱潰れなどの訳ありにもかかわらず、Kuradashiで販売できずにフードロス削減に貢献できなかった業務用食品・食材もありました。

そうした食材も余さず活用し、さらにフードロスを削減したい。そんな想いで生まれたのがつくってKuradashiです。

第1号として販売するのは「3種の冷凍スープ」

第1号の商品は「3種の冷凍スープ」です。活用しているのは、低利用魚のコノシロ、トマト、ベーコン、スパイスなどのもったいない食材。

「毎日の食卓の1品になるものがほしい」、「ボリュームがあり満腹感を得られるものだと嬉しい」、「場所をとらずに冷凍ストックできるものがいい」など、Kuradashi会員のみなさんの声から生まれた商品です。

また、レシピ開発を担当したのは、食のコンサルティングを手掛ける株式会社ABCスタイルさんに所属する料理家さんや管理栄養士さん。冷凍加工を含めた製造は株式会社Tokyo Bento Laboさんにご協力いただいています。

■3種の冷凍スープ セット内容
・スパイス薫る コノシロボールカレー(200g×3)
・昔なつかし ベーコントマトスープ(200g×3)
・きのこたっぷり 具だくさん酸辣湯(200g×3)

小骨が多くて食べにくい…「低利用魚」の活用意義

もったいない食材を活用している「3種の冷凍スープ」ですが、特に積極的に活用したのが「低利用魚」のコノシロ。「未利用魚」という言葉は耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、「低利用魚」ももったいない食材のひとつなんです。

今回活用しているコノシロは、コノシロは幼魚の頃にはシンコ・コハダとして寿司ネタの定番として人々に愛される魚です。ところが、成魚になると小骨が多くて食べにくい…という理由で、1kgあたり数十円の値段しかつかず、人の口ではなく魚の口、つまり養殖魚などの餌にしか使われなくなってしまいます。

味はいいのに食べにくいという理由で活用されてこなかったコノシロを取り入れることは、つくってKuradashiにとってとても重要な意味を持っていました。

「低利用魚」の活用に立ち上がってくれたパートナー

今回、コノシロをご提供くださったのは、東京湾の海の恵みを未来につなげることをミッションに掲げる海光物産株式会社さん。折しも海光物産さんの社内でも「コノシロを使った新商品を開発しよう」というプロジェクトが立ち上がっていたところに、Tokyo Bento Laboさんの/ご紹介を経て「つくってKuradashi」のプロジェクトにもご参画いただけることになったのです。

海光物産さんいわく、成魚になったとたんに活用されなくなるコノシロは“逆出世魚”。世界的な人口増加によるたんぱく源の不足が叫ばれるなかで、資源量が比較的豊富なコノシロを活用することがサステナブルな江戸前漁業の実現につながるといいます。

魚の養殖や培養肉・昆虫食といったいわゆる代替食のみに頼ることなく、環境を守りながら、「勝手に産まれて勝手に育つ天然魚」の恵みを活用できるのではないか。そんな想いでつくってKuradashiにご参画くださっているんです。

「江戸前漁業」の課題とは

東京湾=江戸前漁業にこだわってきた海光物産さんによれば、江戸前漁業にはいまだ多くの課題があるといいます。

たとえば、スズキの漁獲量日本一として有名な千葉県船橋沖。そこには、まき網は青魚の回遊がなく獲れない・底曳きはカレイ類の水揚げがほとんどなくなってしまったためにスズキを獲るしかなくなり、図らずも日本一になってしまった…という決してポジティブとはいえない背景があるのだそう。

また、イワシが獲れなければコハダが獲れる・アサリがいなくなればホンビノス貝という救世主が現れる…そんな風に、東京湾の恵みに頼ってしまっていることも課題のひとつだといいます。スズキをはじめとして、海の資源には限りがあることを認識して管理していかなければなりません。

海光物産さんは、MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証の取得企業。漁獲物のトレーサビリティを明確にしたり、産卵期のスズキはあえて獲らずに放流したりするなど、持続可能な江戸前漁業を目指そうと奮闘しています。

※MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証とは
日本発の水産エコラベル認証制度。 水産資源の持続性と環境に配慮している事業者(漁業・養殖業)を第三者が審査し認証します。その水産物を使用して流通・加工する事業者も認証を必要とします。認証を得た水産物にMELのロゴマークを付与し消費者に届ける仕組みです。(参考:マリン・エコラベル・ジャパン協議会 https://www.melj.jp/

「つくってKuradashi」が目指す未来

ここまでご紹介してきたように、Kuradashi自身の想いだけではなく、Kuradashiユーザーのみなさんや、もったいない食材をご提供くださる企業さんの想いや日本の食の未来も織り込まれている「つくってKuradashi」。

おいしいものを食べたい・地球や人にやさしいものを選びたい・食の課題を解決したい。私たちは、そんな想いのそれぞれをつなぎあわせるために、「つくってKuradashi」をこれからも多くの方にお届けしたいと思っています。

みなさんが「つくってKuradashi」第1号の「3種の冷凍スープ」をお手に取ってくだされば、こんなに嬉しいことはありません。

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くらだしマガジン編集部

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