こんにちは!フーだよ。
みんな、フードロスって知ってる?前回は、フードロスによって引き起こされる問題がいっぱいあるのに、たくさんの食品が捨てられていることを勉強したよ!今日は、なぜ食品が捨てられているのか一緒に考えていこう!
もし前回の記事をまだ読んでいなかったらぜひ読んでみてね!👇
今回の先生:なかなおさん(クラダシ サステナビリティ推進室 室長)
新卒で総合商社に入社し、異動を経てサステナビリティを担う事業部に所属。現在は、クラダシのサステナビリティ推進室長として、クラダシが解決しようとしているフードロス問題についての広報活動もしている。マイクラが好きな息子とすみっコぐらしが好きな娘と夫との4人家族。
今日もドロスにかわって私がみんなにフードロスについて教えるよ!よろしくね
今日は「なぜフードロスが生じてしまうのか」の謎に迫るために、まずは食べ物がどのように私たちのもとに届くのかみていこう!届けられるまでの道のりの中で、食べ物はどうやって捨てられてしまっているのかな?
私たちに食品が届くまでの流れをみてみよう
見て!これが食品が私たちのもとに届くまでの道のりだよ。
農産物を作る畑や海産物が獲れる海などをスタートして、それを食品に加工する工場に行ったり、そこからトラックでスーパーやコンビニエンスストアに行ったり...。あらためて考えてみると、想像よりもいろんなステップがあるね
そうそう!そして、それぞれの過程で食品が捨てられているんだ。捨てられてしまう理由は場面によってさまざまなんだよ。
今まではフードロスときくと、おうちや給食で残したごはんとかスーパーで売れ残ってしまうお惣菜とか身近なものばかりイメージしていたけど、製造や配送の段階でも食品は捨てられているんだね
その通り!それぞれの段階でなぜ食品を捨てざるを得なくなってしまうのか、今日は「生産から販売まで」に絞ってもっと詳しくみてみよう!
なぜ食品は捨てられてしまうんだろう?~生産から販売まで~
実は捨てられてしまう理由はたくさんあるんだ。だけど、今日は①規格外 ②3分の1ルール ③季節商品 をピックアップして考えていくよ!
1つめの理由:規格外
みんなは規格外商品って知っているかな?
聞いたことがある気がするけど、なんだかよく知らないなぁ
味や品質には全く問題がないにもかかわらず、「規格」から外れているから販売できない商品のことだよ。
へえ~規格って商品の品質に関する決まり・ルールみたいなものだよね。具体的にどんな規格があるの?
たとえば、野菜や魚介類だったら、市場に出荷するために形やサイズなどが定められたラインをクリアする必要があるんだ。ラインをクリアしない食品が規格外とされて、味は規格品と変わらないのにほとんどが商品として出荷されずに廃棄処分されているんだよ。
え~なんでそんなルールをわざわざ作るんだろう!ちょっとくらい小さかったり形は変わっていたりするかもしれないけど、食べられるんだよね
理由のひとつは取引や流通をスムーズにするためだよ。
たとえば大きさがばらばらの野菜ひとつずつに価格をつけて取引することを想像してみて。Sサイズ・Mサイズ・Lサイズみたいに規定の大きさごとに価格を統一して、まとめて取引した方がやりやすいよね。でも、その結果、どの規定サイズにも当てはまらない「規格外」の商品が生じてしまっているんだ。
なるほど~ たしかに、日本中のたくさんの野菜や魚介類を毎日取引・運搬するにはそういうルールをつくる工夫が必要だね。だけど、だからといって規格外の食品が捨てられてしまうのは悲しいなぁ
うんうん、そうだよね。
あともうひとつ!実は、規格外が生じるのは野菜や魚介類だけじゃないんだ。たとえば、パッケージに傷や汚れがついた加工品なんかも「規格」から外れたとみなされてしまうんだよ。
そっかぁ…見た目が悪いものより、きれいなもののほうがお客さんに好まれるかもしれないね。だけど、傷が付いているのがパッケージだけで、商品自体が無傷なら捨てるほどじゃないんじゃない?どうしてわずかな傷だけで捨てられてしまうの?
「もしかしたら」があるからじゃないかな。
「もしかしたら納入先やお客さんから見た目について指摘されるかもしれない」「もしかしたらパッケージの傷をきっかけに商品の品質の低下につながるかもしれない」…ちょっとでも可能性があるのなら、ちょっとした傷であっても売るのはやめようという判断になってしまうのかもしれないね。
うーん、むずかしいね
そうだね、でも規格外の食品を捨てないための工夫もいろいろな場所でされはじめているんだ!
たとえば、規格外の野菜や果物を加工してジュースやお菓子として活用する取り組みや、訳あり商品の通販で傷のついた商品をお得な価格で販売する取り組みがなどがあるよ
2つめの理由:3分の1ルール
2つめは...3分の1ルール?それってなんだろう?
3分の1ルールは、製造日から賞味期限までの期間を3等分して、納品・販売の期限を設ける慣習のことだよ。製造から最初の3分の1を超えると、賞味期限がまだまだ残っていておいしく食べられる商品でも廃棄される可能性があるんだ。
ちょっとわかりにくいから賞味期限が6ヶ月後の商品を例に説明するね。これをみて!
そっかぁ!3分の1ルールがあることで、賞味期限が6ヶ月後の食品の場合は賞味期限の最低2ヶ月前には消費者の手に届くようになるんだね。3分の1ルールは、消費者になるべく賞味期限を残した状態で売れるようにするための工夫なのかぁ
そうそう!実は、日本は他の国と比べても特に販売期限が厳しい国なんだよ。賞味期限が長くて質の高い商品を消費者に提供したいという安全意識の表れといえるかもしれないね。
でも、だからってまだ賞味期限まで2ヶ月以上もあるような食品が捨てられているなんて...!捨てられてしまうのは、賞味期限や消費期限を完全に過ぎてしまったものだと思ってたよ
ふふ、フーはびっくりしたかな?
まだおいしく食べられる食品を捨てないようにするために3分の1ルールを撤廃したり緩和したりする動きも出はじめているんだよ。これからもっと多様な販売方法が出てくることに期待したいね。
3つめの理由:季節商品
季節商品というのは、ある特定のイベントの時期や季節限定で消費されることが多い商品のことだよ!何か思いつくものはあるかな?
はいはーい!恵方巻!去年の節分には、ドロスと一緒に決まった方角を見て恵方巻を食べたよ!
うんうん、恵方巻も季節商品のひとつだね!他にも、たとえばお正月のおせちやバレンタインのチョコレート、夏に食べるアイスや冬のクリスマスケーキなんかがあるよ
たしかに!どれも食べると季節を感じられるし、イベントもぐっと楽しくなるからフーは好きだなぁ。
でもどうして季節商品がフードロスの原因なの?
よくぞ聞いてくれました!
季節商品は毎年たくさん捨てられてしまっているんだよ。みんなに買ってもらえる量よりもたくさん作りすぎてしまうことが原因のひとつなんだ。その期間だけ買い求める人が多いから、その時に買ってもらえなければすぐにフードロスになってしまうんだよね。
え~もったいない!でもそんなに作りすぎなければいいよね
そうだよね、販売する人たちは買いたい人がいるのに売り切れてしまう事態を防ぎたいと思っているんだよ。「もしかしたらたくさんの人が買ってくれるかもしれない。だからたくさん作っておこう」と判断してしまうことが多いんだね。
最近は予約販売や受注生産を取り入れて、注文を受けた分だけ作るようにする企業も増えてきたんだよ。
今日のまとめ
今日のフーのまとめ:
1.生産者から消費者へ食べ物が運ばれてくるまでの道のりのさまざまなところで、フードロスが発生しているよ。
2. 生産から販売までのフードロスの原因はさまざま。その中でも「規格外」「3分の1ルール」「季節商品」は大きな原因。
3. 3分の1ルールの緩和や受注生産でフードロスを減らそうという動きも増えているよ。
次回も一緒にフードロスについてお勉強しよう!またね~