みずみずしくて美味しい完熟した桃は、あまり日持ちしません。もし2〜3日で食べ切れないなら、正しく保存して美味しく長持ちさせましょう。
桃の保存にはさまざまな方法がありますが、果たしてどの方法がより長く美味しさをキープできるのでしょうか。
そこでこの記事では、桃の美味しさとみずみずしさを保てる常温・冷蔵・冷凍での保存方法と日数を紹介します。冷凍した桃の美味しい解凍方法やおすすめの食べ方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
桃は基本的に常温保存する|日持ち目安2〜3日
桃は非常に傷みやすい果物であり、冷蔵庫の冷気によって甘さや風味・ジューシーさが失われるため、基本的には常温保存が適しています。
常温で保存して2〜3日経つと下の部分から果肉が柔らかくなり、皮が透き通ったように見えてきて甘味が増し「追熟」します。
ただし、冷房機器によって水分を失って乾燥するので、風のあたらない冷暗所で保存しましょう。
かたい桃を柔らかくする保存方法は、以下の手順を参考にしてください。
- 桃をキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れる
- フルーツキャップまたはキッチンペーパーを桃の下に敷き、重さで傷まないようにする
- 冷房機器などの冷気があたらない日陰や冷暗所で保存する
すでに柔らかい桃も上記と同様の手順で保管できますが、傷みやすいため早めに消費しましょう。
また、桃はデリケートであるため優しく触るようにし、重さで柔らかくなった実が傷まないように、キッチンペーパーなどでクッションを作ってあげると最適です。
桃を丸ごと冷蔵保存する方法|日持ち1週間
桃は冷気によって乾燥してみずみずしさがなくなり、冷やしすぎると糖度が下がり甘味が減るため、基本的に冷蔵保存はおすすめできません。
しかし、すぐに食べられないなら、傷まないように冷蔵保存しましょう。冷蔵保存なら1週間くらいは日持ちします。
桃を丸ごと冷蔵保存する方法は、以下の通りです。
- 桃を1つずつアルミホイルやラップで空気が入らないようにぴったりと包む
- ポリ袋に入れて野菜室で保存する
冷蔵庫保存での日持ちの目安は1週間ですが、なるべく早く消費しましょう。
桃を丸ごと冷凍保存する方法|日持ち1か月程度
たくさんの桃をすぐに食べ切れないときは、丸ごと冷凍保存することがおすすめです。
桃は、丸ごと冷凍庫で保存をすれば1か月程度は日持ちするので、美味しさを長くキープできます。
また、すでに熟した桃も冷蔵ではなく、冷凍保存が適切です。桃を丸ごと冷凍保存する場合は、以下の手順を参考にしてください。
- 桃を1つずつ優しく流水で洗う
- キッチンペーパーで水気をふき取り、ラップでぴったりと包む
- 冷凍可能なジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫に保存する
桃を冷凍保存する際には、ジッパー付き保存袋にストローを入れて中の空気を吸いながら袋を閉じ、空気に触れないように注意しましょう。
冷凍保存した桃は、生の桃よりも皮がつるんと剥きやすいメリットがあります。
皮を剥いた桃は冷凍保存がおすすめ!どれくらい日持ちする?
皮を剥いた桃は、皮つきの状態よりもさらにデリケートになり傷みやすく、変色してしまうため冷凍保存がおすすめです。
皮を剥いた状態であっても冷凍保存であれば、たったひと手間加えるだけで鮮度を保ったまま、3週間程度美味しく保存できます。
皮を剥いた桃の変色を防ぎつつ、美味しく冷凍保存する手順は以下の通りです。
- 皮を剥いた桃をレモン汁(水100ml:レモン汁小さじ1)にくぐらせる
- キッチンペーパーで水気をふき取り、空気が入らないようにラップで包む
- 冷凍可能なジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫に保存する
レモン汁に含まれるクエン酸が、空気に触れることで起きる褐変を防いでくれるため、果肉がきれいな色のまま保存できます。
食べ切れない…カットした桃の保存方法と日持ちは?
たくさん桃をカットしたのに大量に余ってしまった場合は、傷まないように冷凍保存しましょう。
カットした桃は空気に触れる面が多いため、早く傷んでしまいますが、すぐに冷凍庫へ入れれば3週間程度は保存できます。
カットした桃の保存方法は、以下の手順を参考にしてください。
- カットした桃をレモン汁(水100ml:レモン汁小さじ1)にくぐらせる
- キッチンペーパーで優しく水気をふき取り、1つずつぴったりとラップで包む
- 冷凍できるジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫に保存する
空気に触れる面が多いため、日持ち目安よりも早めの消費をおすすめします。
また、凍るまでは果肉が柔らかいため、他の冷凍品につぶされないように注意してください。
冷凍保存した桃の正しい解凍方法
冷凍保存した桃は、自然解凍します。
室温によって解凍時間は異なりますが、桃を食べる10〜30分前を目安に冷凍庫から取り出しておき、自然解凍させましょう。
10〜30分程度自然解凍したら、外は柔らかく中はシャリシャリとしたシャーベットのような状態になります。
なお、解凍時間が長すぎると桃が水っぽくなり、風味と味が落ちてしまうため、半解凍した状態で食べるといいでしょう。
冷凍保存した桃の美味しい食べ方
冷凍保存した桃は、生の桃よりも皮が剥けやすいので扱いやすくなります。冷凍した桃を包丁で十字に切り込みを入れると、皮がツルンと剥けます。
皮を剥いた桃は、食べやすい大きさに包丁でカットしてアイスのようにシャリシャリ触感を楽しんだり、ケーキのトッピングにも適切です。
また、冷凍した桃を少し解凍して包丁で小さくカットして、かき氷機に入れて実を削ると、果物をふんだんに使った桃氷が食べられます。
桃を加工して保存する方法
たくさん買いすぎてしまった桃は、そのまま冷凍保存するのではなく、加工してから保存すると解凍後に色々なスイーツが楽しめます。
日持ちする濃厚な桃のコンポートや暑い日やお風呂上りにぴったりな桃のシャーベットがおすすめです。
以降では、桃のコンポートと桃のシャーベットのレシピをご紹介します。
桃のコンポート
桃のコンポートは、甘いシロップに漬け込まれた濃厚な桃が楽しめるデザートで、日持ち目安は冷蔵で5〜1週間程度、冷凍で2週間程度です。
桃のコンポートの材料と調理方法は、以下の手順を参考にしてください。
材料
- 桃:小なら3個・中なら2個
- 水:500ml
- レモン汁:大さじ2
- グラニュー糖:120g
- 白ワイン:大さじ1と½
調理方法
- 桃を流水で洗い、縦半分に切って種をとる
- 鍋に桃以外の材料をすべて入れて煮立たせる
- 2に桃を皮ごと入れてクッキングシートで落し蓋をし、弱火で10分程度煮る
- ひっくり返してさらに5分程度煮たら火を止めてそのまま冷ます
- 粗熱がとれたら桃の皮を剥いて消毒しておいたビンに移す
桃のコンポートを日持ちさせるためには、保存するビンを消毒しておく必要があります。
熱湯消毒の手順は、以下を参考にしてください。
用意するもの
- 大きめの鍋
- トング
- 瓶
- キッチンペーパー
熱湯消毒の手順
- トングやビン、ビンのふたをきれいに洗剤で洗浄する
- 大きめの鍋にビンを入れ、浸るくらいの水を入れて沸かす
- グラグラと沸いたら、トングも入れて5分程度煮沸する
- トングでビンとフタを取り出し、キッチンペーパーに逆さにして並べて乾かす
- 乾いたら熱いうちにビン詰めする
上記の流れで調理していきましょう。
桃シャーベット
桃のシャーベットは冷凍前に加工することで、解凍せずにすぐに食べられるお手軽スイーツです。
桃シャーベットの簡単な作り方は、以下の手順を参考にしてください。
材料
- 桃:中1個
- レモン汁:大さじ1
- きび砂糖:小さじ1
- 冷凍可能なジップ付き保存袋
作り方
- 桃は流水でよく洗って皮を剥き、一口大にカットする
- ジップ付き保存袋に桃とレモン汁、きび砂糖を入れてもみ込む
- 空気を抜きながらジップ付き保存袋を平らにする
- 冷凍庫で2時間冷やせばできあがり
なお、なめらかな口当たりのシャーベットを作りたいときは、1で桃をミキサーにかけましょう。
桃は冷凍すると甘味が減ってしまうため、砂糖を入れて甘味を足すことが美味しくできるポイントです。
缶詰の桃はどう保存するのが正しい?
缶詰の桃は、未開封なら直射日光のあたらない冷暗所で常温保存できます。
しかし、開封後は空気に触れると酸化してしまいます。酸化して缶詰の内部のスズが溶け出さないように、密閉できるタッパーに移す必要があります。
開封後の桃の缶詰は、しっかりと密閉できるタッパーにシロップごと入れて冷蔵保存・冷凍保存できます。
缶詰の冷蔵・冷凍保存の日持ち目安については明記されていませんが、味や風味が劣化しないようになるべく早めに消費しましょう。
桃の正しい保存方法で美味しく食べよう
桃は基本的には常温保存が好ましく、直射日光や冷房機器の風を避けた冷暗所が最適です。冷蔵保存はあまり好ましくありません。
とはいえ、すぐに食べられないなら冷蔵や冷凍での保存がおすすめです。冷蔵なら1週間程度、冷凍で1か月程度日持ちします。
桃はデリケートな果物なので、常温保存の場合は柔らかくなったらすぐに食べるようにしましょう。
なお、かたい桃も常温で2〜3日追熟させると美味しく食べられます。甘くて美味しい桃は、正しく保存してさまざまな食べ方を楽しんでください。
くらだしマガジンは、「みんなと一緒に、明日をつくる」をコンセプトに誕生したWEBメディアです。
「何かを変えたいけれど、何から挑戦すればいいか分からない」
「未来を変えるなんて、ひとりの力では難しいと思う」
だからこそ、くらだしマガジンを通じて「みんな」と一緒に明日をつくってほしい。コンセプトにはそんな願いを込めています。
読む人みんなが知って、選んで、試せて、語れるWEBマガジンを目指して、クラダシならではの目線で、明日をつくるための日々の暮らしの情報をお届けします。
▼くらだしマガジン
https://magazine.kuradashi.jp/
▼本記事のURL
https://kuradashi.jp/blogs/kuradashi-magazine/a002