小さな子どもから大人まで、大人気のさつまいも。ついまとめ買いしてしまい「どうやって保存すればいいの?」と悩む方は多いかもしれません。
実は、さつまいもは正しく保存すれば1か月以上日持ちします。
そこでこの記事では、さつまいもの正しい保存方法や保存日数の目安、美味しく食べるためのポイントをわかりやすく紹介します。
せっかく買ったさつまいもをムダにせず、美味しさを長く維持しましょう。
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さつまいもの保存は「温度」と「湿度」に要注意
さつまいもは、寒さがとても苦手な野菜です。低温に長く置くと「低温障害」を起こし、腐りやすくなってしまいます。
適切な保存温度は13〜14℃。特に9℃以下になると傷みが進んでしまうので注意しなければいけません。
一方で、15℃を超えると皮が変色し芽が出やすくなるため、保存場所の温度管理がとても大切です。
長期保存を目指すなら「キュアリング処理」という方法もおすすめです。これは、温度30〜33℃、湿度90〜95%の環境に4日間ほど置き、傷口にコルク層を作ることで腐敗を防ぐ方法です。
さつまいもは収穫後も生きているため、水分蒸発を最小限に抑えるよう工夫してください。
さつまいもは夏場以外なら常温保存|保存期間1か月
さつまいもは、夏場を除けば常温保存が最適です。
以下に、具体的な保存手順と長持ちさせるコツを解説します。
常温保存の手順
- 1本ずつ新聞紙で包む
- 紙袋や麻袋、または段ボールに入れる
- 風通しがよく直射日光が当たらない場所で保存する
長持ちさせるコツとして、さつまいもは洗わずにそのまま保存するのが大切なポイントです。洗ってしまうと水分が残り、傷みやすくなります。
保存に適した温度は10〜15℃。冬場は暖房が当たらない冷暗所に置きましょう。
適切に保存すれば、1か月程度はおいしい状態を維持できます。ただし、湿気や寒さに弱いため、気温が9℃以下になると傷みが早まるかもしれません。
定期的に状態を確認し、表面に黒ずみが出てきたものは早めに食べるといいでしょう。
室温が15℃以上ならさつまいもは冷蔵保存|保存期間2〜3日
暑さが厳しい夏や、室温が15℃以上になる場合は、冷蔵保存するのがおすすめです。この保存方法であれば、暑い時期でも2〜3日程度は鮮度が維持できます。
冷蔵保存の手順
- 洗わずにそのまま乾いた状態で保存する
- 新聞紙で1本ずつ包む
- ポリ袋に入れて袋の口をゆるく結ぶ
- 野菜室に入れて保存する
冷蔵保存は、乾燥と蒸れの両方を防いでくれます。新聞紙とポリ袋を組み合わせることで、湿度を適切に保てるでしょう。また、冷蔵室は温度が低すぎて低温障害を引き起こしやすいため、必ず野菜室で保存してください。
さつまいもは冷凍保存もできる|保存期間1か月
さつまいもは冷凍保存することで、長期間おいしさを維持できます。
冷凍での保存期間は1か月ほど。適切な冷凍方法を知っておくと、料理の時短にもつながり便利です。冷凍保存の手順は、以下を参考にしてみてください。
生のまま冷凍する場合
- さつまいもを洗い、輪切りやスティック状にカットする
- 水に10分さらしてアク抜きをし、水気を拭き取る
- 保存容器やフリーザーバッグに重ならないように並べて冷凍庫で保存する
冷凍する際は、水分をしっかり拭き取りましょう。水分が残っていると、霜がつきやすくなり、風味が損なわれるので注意してください。
カットして使い切れなかったさつまいもは冷蔵保存
カットして使いきれないさつまいもは、冷蔵保存しましょう。
一度カットしたさつまいもは、空気に触れ続けると酸化が進み変色しやすく、味や食感が落ちてしまいます。また、乾燥が進むと水分が抜けて固くなりやすいため、しっかりとラップで包むか水に漬けて保存するといいでしょう。
冷蔵保存の手順は、以下を参考にしてみてください。
ラップで包んで冷蔵保存する方法
- 断面をキッチンペーパーで軽く押さえ、水分を取り除く
- 断面が空気に触れないよう、全体をラップでしっかり包む
- 冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
水に漬けて冷蔵保存する方法
- 細切りや輪切りにしたさつまいもをボウルや保存容器に入れる
- さつまいもが完全に隠れるくらいまで水を入れる
- 保存容器にフタをして冷蔵庫に入れる
- 水は毎日取り替え、清潔な状態を保つ
冷蔵保存したカットさつまいもの保存期間は、2〜3日程度です。それ以上保存すると風味や品質が落ちてしまうため、早めに使い切るようにしましょう。
加熱したさつまいもは冷凍保存
加熱したさつまいもは、生の状態よりも傷みやすくなるため冷凍保存が最適です。
冷凍すれば、保存期間は約1か月と大幅に伸びます。冷蔵では2〜3日しか持たないため、早めに冷凍することで無駄なく使えるでしょう。
茹でてから冷凍する場合
- さつまいもを洗い、食べやすい大きさにカットする
- 10分ほど水にさらしてアク抜きをする
- 茹でるか電子レンジで加熱し、竹串が通る柔らかさにする
- 粗熱を取り、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取る
- 保存容器やフリーザーバッグに入れ、冷凍庫で保存する
焼いてから冷凍する場合
- さつまいもを好みの大きさにカットし、10分ほど水にさらしてアク抜きをする
- 水分をしっかり拭き取り、フライパンやオーブンで焼き色がつくまで加熱する
- 粗熱を取り、1つずつラップで包む
- 保存容器やフリーザーバッグに入れ、冷凍庫に入れる
加熱したさつまいもを冷凍保存すれば、スープやサラダ、スイーツなど幅広い料理に使えます。手間をかけずに時短で調理できるため、忙しい日にもおすすめです。
さつまいもの劣化のサインは?
さつまいもは保存状態が悪いと劣化が進み、見た目や触った時の状態に変化が現れます。食べられるかどうかを見極めるために、以下4つのポイントを確認しましょう。
- 表面のシワや乾燥
- 見た目の黒ずみやカビ
- 触ったときの状態
- 発芽
表面のシワや乾燥
さつまいもの表面がシワシワになっている場合は、水分が抜けて乾燥しているサインです。乾燥が進むと硬くなり、甘みや風味が損なわれてしまいます。
少しのシワであれば問題ありませんが、全体が乾燥している場合は、早めに食べ切るようにしてください。
見た目の黒ずみやカビ
劣化が進行すると、さつまいもの表面に白カビや黒カビが目立ち始めます。
白カビは綿のような見た目で、黒カビは点々と黒く現れます。
さつまいも全体にカビが広がっている場合は、腐敗が進んでいる証拠なので、食べずに処分しましょう。
また、さつまいもが黒ずんでいる場合は、低温障害や劣化が原因です。黒ずんだ部分は苦味が出るため、切り落として使用するのが安全です。
触ったときの状態
さつまいもを触った時に、ブヨブヨして柔らかい状態になっている場合は、腐敗が進んでいると考えてください。
加熱してもお腹を壊す危険性があるので、廃棄するのが無難でしょう。
また、乾燥しすぎにも注意が必要です。通常のさつまいもはハリがあり硬いですが、乾燥が進むと表面がカサカサし、シワシワとした感触になることもあります。このような状態のさつまいもは、調理しても美味しく食べられる保証がありません。
発芽
さつまいもの保存期間が長くなると、自然に芽が出ることがあります。この芽に毒性はなく、食べても問題ありません。
芽が少し出た程度であれば、取り除けば引き続き食べられます。ただし、芽が大きく育ちすぎると、栄養が芽の成長に使われてしまうので、早めに食べ切るのがおすすめです。
自然な現象とはいえ、保存期間が長すぎると、発芽だけでなく品質が劣化する場合もあるので注意してください。
新鮮なさつまいもを見分けるポイント
せっかく購入するなら、新鮮で長持ちするさつまいもを選びたいものです。お買い物の際にちょっとした目利きのポイントを意識すれば、保存期間もグッと長くなります。
以下4つのポイントをチェックして、上手にさつまいもを選んでみてください。
- 表面が鮮やかな紅色でツヤがある
- 硬いヒゲ根がない
- ずっしりとした重さがある
- 中心に向かって太く丸くなっている
表面が鮮やかな紅色でツヤがある
新鮮なさつまいもは、表面が鮮やかな紅色でツヤがあるのが特徴です。
色がくすんで乾燥が広がっているものは、劣化が進んでいるサインなので、避けた方がいいでしょう。
また、傷がないかも大切なポイントです。皮が薄いため少しの擦れやキズは仕方ありませんが、深い傷や穴が空いているものは、品質が落ちている場合があります。
選ぶ際は、表面が鮮やかでツヤのあるものにしましょう。
硬いヒゲ根がない
さつまいもの表面に硬いヒゲ根があるものは、成長のし過ぎや栄養の偏りがみられる可能性があります。また、食べた際に繊維質が強くなりやすく、ホクホクとした食感やなめらかさが損なわれてしまうかもしれません。
お買い物の際は、ヒゲ根の少なさや表面のなめらかさに注目してみてください。
ずっしりとした重さがある
新鮮なさつまいもは、手に取ったときにずっしりとした重みを感じます。水分がしっかりと保たれ、身が詰まっている証拠です。
逆に、身が軽く感じるものや表面がシワシワしているものは、水分が抜けて劣化しているサインです。購入する際は、手にとって重みを確認してみましょう。
中心に向かって太く丸くなっている
そして、形にも注目してください。美味しいさつまいもは、ラグビーボールのように中心が太く、両端が細くなっている形をしています。
ただし、中央が膨らんでいれば良いというわけではありません。過度に丸みを帯びすぎているものは、成長の過程で形がいびつになってしまい、十分に糖度が蓄えられていない可能性があります。
選ぶ際は、丸すぎず細すぎないものを選んでみてください。
まとめ:さつまいもを正しい保存方法で美味しく食べよう
さつまいもは、正しく保存することで美味しさを長く維持できます。適切な温度や湿度を意識し、状態に合わせた保存方法を選んでみてください。
前提として食べ切れる量の購入を心がけつつも「常温」「冷蔵」「冷凍」それぞれの方法を上手に活用して、さつまいもを無駄なく美味しくいただきましょう。