「冷蔵庫に残っていた豆腐の賞味期限が気づいたら過ぎてしまっていた……」
「賞味期限切れの豆腐は、何日過ぎたら食べられないのだろうか?」
豆腐は賞味期限が記載されているため、過ぎても決して食べられないわけではありません。捨ててしまうのはもったいないので、できるだけ消費したいと考える方も多いでしょう。
そこでこの記事では、賞味期限切れの豆腐が一体いつまで食べられるのかを紹介します。豆腐の賞味期間や、賞味期限が切れそうな豆腐を美味しく食べる方法も紹介しますので、参考にしてください。
豆腐は賞味期限切れでも食べられる!
スーパーにも陳列されている豆腐には「水入り豆腐」「充てん豆腐」の2種類があります。
- 水入り豆腐:容器の中に水と一緒に包装した豆腐
- 充てん豆腐:豆乳と凝固剤を混ぜ合わせてパックに注入して密封・加熱し固まらせたもの
それぞれには、豆腐を作る製法と賞味期限に大きな違いが見られます。
また水入り豆腐には、絹ごし豆腐と木綿豆腐の2種類があります。
絹ごし豆腐 |
豆乳と凝固剤を混ぜ合わせて型に流し込み、冷やし固めた豆腐 滑らかでツルッとした舌触りが特徴 |
木綿豆腐 |
豆乳に凝固剤を加えて固めた上で一度崩し、木綿布を敷いて圧力をかけて押し固めた豆腐 崩れにくくしっかりとした食感と表面に木綿のザラザラした跡があるのが特徴 |
なお、どちらでも賞味期限が切れたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありません。
水入り(絹ごし・木綿)豆腐の賞味期限は3〜10日が目安
水入り豆腐の賞味期限は、3〜10日が目安です。
この賞味期限は、未開封かつ、10度以下の冷蔵庫で保存した場合に限ります。もし開封済みや常温で保存した豆腐がある場合、3日よりも短い期間しか保たないでしょう。
また、絹ごし豆腐と木綿豆腐と種類ごとに期限の差はありません。
絹ごし豆腐と木綿豆腐も、水の中で型から出したあとで容器に詰めます。つまり、加熱処理はされていません。
加熱処理していない水入り豆腐は菌が繁殖して傷みやすいため、賞味期限が短く設定されています。
充てん豆腐の賞味期限は1〜6か月が目安
充てん豆腐の賞味期限は、未開封かつ冷蔵保存で1〜6か月です。
水入り豆腐より長く設定されているのは、充てん豆腐の製造過程で加熱処理があるためです。
容器に詰めたあとそのまま商品として出荷される水入り豆腐に対し、充てん豆腐はパックに詰めたあと固めるために加熱処理します。
容器に詰めたあと加熱することにより菌の繁殖が抑えられ、パックの中身は衛生的に保たれます。
これは、長期保存が可能なカレーや炊き込みご飯の素などのレトルト食品と似た製法です。
充てん豆腐は製造する際に加熱処理するため、菌が繁殖しにくく長く日持ちします。
豆腐の賞味期限・消費期限の違い
豆腐には賞味期限が設定されていますが、消費期限とどのような違いがあるのでしょうか。
賞味期限と消費期限との違いは、それぞれ以下の通りです。
賞味期限 |
おいしさなどの品質が保たれる期限 期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限。 ※期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとする。 |
消費期限 |
安全に食べられる期限 腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限 |
つまり、賞味期限は味の美味しさが保証された期限、消費期限は安全性が担保された期限として設けられます。
未開封で賞味期限切れの豆腐はいつまで食べられる?
賞味期限が切れた豆腐でも、未開封ならすぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし、過ぎた日数次第では注意が必要です。食べる前に見た目や匂いなどに異常がないかを確認してみてください。
もし豆腐が傷んでいると、以下のような特徴が見られます。
- 色:赤色や黄色の斑点、茶色がかって変色している
- 状態:豆腐や水にぬめりがある、ドロドロで形が崩れている、容器が膨張している
- 臭い:ツンとした酸っぱい臭いがある
ここでは、賞味期限切れの豆腐が食べられるか、その目安を日数ごとに紹介します。
1〜2日賞味期限を過ぎた豆腐
賞味期限を1〜2日過ぎた豆腐は、臭いや色、ぬめりなどの傷んだサインがなければ、食べても問題ないケースが多いでしょう。それは水入り豆腐と充てん豆腐のどちらも変わりません。
ただし、気温の高い夏場のような時期だと傷みやすいため、注意してください。
もし見た目や臭いなどで問題がなさそうでも、念のため火を通してから食べることをおすすめします。
3〜5日賞味期限を過ぎた豆腐
賞味期限を3〜5日過ぎた豆腐は、まず様子を見てみましょう。
例えば「直射日光にあたった状態で保存」「常温で保管」のように、正しく保存がされていなかった場合は注意が必要です。特に水入り豆腐は、中の水が腐りやすく、豆腐の腐敗がより進行しやすい状態です。
腐敗が進んだ豆腐を食べると腹痛の原因になりますので、食べる前に異常がないかをチェックしてください。もし、少しでも異常が見られた場合は、食べずに処分したほうが安全です。
なお、もし食べられそうな場合でも、必ず火を通してから食べましょう。
1週間賞味期限を過ぎた豆腐
賞味期限から1週間を過ぎた豆腐は、季節に限らずほとんどの場合腐敗が進んでいる可能性が高いです。
特に水入り豆腐は、腐敗が進行している可能性が高いため、廃棄する判断が安全です。
充てん豆腐は、傷んだ様子がないかを確認してから判断してください。少しでも異常が見られたなら廃棄しましょう。
1か月賞味期限を過ぎた豆腐
水入り豆腐と充てん豆腐のどちらにおいても、賞味期限を1か月過ぎた豆腐は傷んでいる恐れがあり食べられません。
苦渋の決断にはなりますが、食べずに処分しましょう。
開封済みの豆腐は賞味期限に関係なく早めに消費する
開封済みの豆腐は、賞味期限内でも早めに食べ切りましょう。というのも、賞味期限はあくまでも商品が定める正しい保存方法で保管された場合の消費目安だからです。
豆腐なら、未開封かつ冷蔵保存された場合の賞味期限が設定されているケースが多いでしょう。
開封済みの豆腐は、空気中の菌に触れる状態にあります。菌が繁殖しやすく、腐敗が進みやすい状態になりますので、賞味期限内であっても傷んでしまうかもしれません。
開封した豆腐は、以降で紹介する使い切り方を参考に、なるべく早めに消費しましょう。
開封後の豆腐を美味しく保存する方法
一度開封した豆腐は、そのまま放置しているとすぐに傷んでしまいます。
では、少しでも美味しく長く保存するためには、どのような方法を取ればいいのでしょうか。
以降では、開封後の豆腐を美味しく保存する3つの方法を紹介します。
- 清潔な水に入れて保存する
- 加熱してから冷蔵庫で保存する
- 加熱してから冷蔵庫で保存する
清潔な水に入れて保存する
調理せずに残った水入り豆腐は、容器に清潔な水を入れて冷蔵保存しましょう。使用する容器は、プラスチックの保存容器をはじめ、密閉できて豆腐がつかる深さのものであれば構いません。
容器の水は1日に1回の頻度で必ず入れ替えし、雑菌の繁殖しづらい状況が作れます。
なお、水はミネラルウォーターではなく水道水を使いましょう。
水道水には消毒のため塩素が含まれているため、雑菌の繁殖防止につながります。豆腐を衛生的に保存できるでしょう。
保存期間は2〜3日を目安に、賞味期限内に食べ切ってください。
充てん豆腐の場合は、そのまま冷蔵保存で保管できます。賞味期限が切れてしまったら、早めに調理しましょう。
加熱してから冷蔵庫で保存する
賞味期限が切れそうな豆腐は、保存容器に沸騰したお湯と容器に残った豆腐を入れて、2分間ほど加熱させましょう。加熱するときは耐熱性の容器を使い、火傷しないように注意してください。
豆腐を加熱させると、菌の繁殖を抑制できます。
加熱させた後の豆腐は、残ったお湯を捨ててから清潔な水道水を入れて冷蔵庫で保存します。この水道水も1日1回必ず入れ替えて保存してください。
保存した豆腐は、なるべく賞味期限内に食べ切りましょう。
なお、加熱は水入り豆腐と充てん豆腐のどちらでも有効です。
冷凍保存する
開封済みの豆腐は、冷凍することで菌の繁殖を抑制できるため、1か月ほど保存できます。
キッチンペーパーで表面の水気をしっかり拭き取ってから、冷凍用のジップ付き保存袋に入れます。
形崩れを防ぐため平らな場所に置いて冷凍するのがおすすめです。
この方法は、開封済みの豆腐だけでなく未開封の豆腐を長く保存したいときにも使えます。
未開封の豆腐は、種類に関係なくパックに入れたまま冷凍しましょう。
ただし、豆腐は冷凍すると食感が変わり、独特のツルッとした食感がなくなってしまいます。
豆腐の食感をそのまま味わいたい場合は、冷蔵保存して早めに消費するのがおすすめです。
賞味期限が切れそうな豆腐の美味しい使い切り方
「賞味期限が切れそうな豆腐を早めに調理したい……」
「美味しい豆腐の使い切り方が知りたい」
そこでここからは、豆腐を美味しく使い切るための料理を3つ紹介します。
- 豆腐ハンバーグ
- 揚げ出し豆腐
- 味噌汁
豆腐ハンバーグ
いつものハンバーグに豆腐を混ぜてみましょう。
豆腐を混ぜたハンバーグはフワッと柔らかい食感が魅力です。
細かく砕いて混ぜてしまうため、どのような種類の豆腐でも美味しく作れます。
ひき肉を多く使うハンバーグよりも軽い食べ応えに仕上がるため、肉をたくさん食べると胃がもたれるという方にもおすすめです。
デミグラスソースをかけたり、大根おろしとポン酢をかけたりしていただきましょう。
材料
合挽き肉:300g
絹ごし豆腐:1丁(約300g)
パン粉:1カップ
玉ねぎ中:1/2個
卵:1個
コンソメ:1/2個
塩:小さじ1/4
コショウ、ナツメグ:小さじ1/4づつ
ケチャップ:大さじ4
中濃ソース:大さじ2
酒:大さじ3
みりん:小さじ2
バター:大さじ2弱
引用:クックパッド
揚げ出し豆腐
ツルンとした食感の豆腐と衣になじんだ出汁の旨みが味わえます。
豆腐は、キッチンペーパーでよく水を切ってから片栗粉をつけて揚げると、衣がはがれにくいです。
大きめの豆腐を使う場合は、じっくり時間をかけながら揚げて中までしっかり火を通しましょう。
揚げたての豆腐に温かい出汁をかけていただくと、とても美味しいです。お好みでおろし生姜や鰹節、小口ネギをトッピングするのもおすすめです。
材料(2人分)
豆腐(木綿でも絹でも):1丁
片栗粉:適宜
油:大さじ3
めんつゆ(濃縮タイプ):100cc
水:400cc
ねぎ(小口切り):1本
引用:クックパッド
味噌汁
豆腐が使い切れずに余ってしまったときには、味噌汁の具材として入れましょう。
サイの目状に小さくカットすると火が通りやすくなります。
ワカメや白ネギなど、お好みの具材を入れてアレンジしましょう。
材料(2人分)
絹ごしまたは木綿豆腐:1/4丁
カットわかめ(乾):小さじ1
長ねぎ:1/4本
水:1・1/2カップ
「ほんだし」・または「ほんだし いりこだし」:小さじ2/3
みそ:大さじ1
引用:味の素KK
賞味期限切れの豆腐は慎重に判断しよう
豆腐は、消費期限ではなく賞味期限が設定されています。
賞味期限は美味しく食べられる期間を指していますが、味が悪くなるだけでいくら過ぎても食べられるわけではありません。
1日、2日なら過ぎても問題ないケースが多いでしょう。しかし、それでも臭いや色合いなどの状態次第では衛生面や安全面から食べないほうが賢明な場合も多いです。
購入した豆腐を使い切れるように、購入するときに期限を確認し、冷蔵庫の中で忘れずに済むように保存してください。「気づいたら切れていた……」ということがないようにしていきましょう。
くらだしマガジンでは、フードロスの削減を目指し、豆腐をはじめとする食材の保存方法や再利用方法などを紹介します。ぜひ参考にしてください。
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