夏野菜の代表格であるきゅうりは、みずみずしい食感が魅力です。
しかし「冷蔵庫で保存していたきゅうりがしなびてしまった」という経験もあるのではないでしょうか。
水分が多いきゅうりは、正しく保存しないと冷蔵庫でしなびたり腐ったりすることがあります。
きゅうりを美味しく保存するには、いくつかのポイントに気をつけなければなりません。
ではどのような保存方法を取れば、きゅうりのフレッシュな食感や美味しさをキープできるのでしょうか。
この記事では、きゅうりを美味しく保存する方法や日持ちの目安を紹介します。
長期間保存できる方法や冷凍したきゅうりの解凍方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
きゅうりを正しく保存するためのポイント

きゅうりを美味しく保存するには、以下3つのポイントに気をつけましょう。
- 10〜13℃を目安に低温を避けて保存する
- 水分がつかないようにする
- 乾燥を避ける
夏野菜のきゅうりは、気温が低い場所が苦手です。
冷蔵庫の吹き出し口など温度が低い場所に置くと、変色することがあります。
冬であれば、直射日光の当たらない涼しい場所で保存するのがおすすめです。夏の暑い時期なら、冷蔵庫で保存するといいでしょう。
また、表面に水滴が付いたきゅうりは、そのままにしておくと傷みやすくなります。表面の水をキッチンペーパーで拭き取ってから保存しましょう。
水分量の多いきゅうりは、乾燥により食感がしなしなになることがあります。水分が抜けることで、苦味やえぐみを感じやすくなります。
きゅうりを美味しさを長くキープするために、上記のポイントを押さえて保存しましょう。
きゅうりの常温保存|日持ち2日程度

新鮮なきゅうりは、常温で2日ほど保存できます。
冬など気温が低い時期は、常温で保存するのがおすすめです。ただし、真夏など気温が高い時期は、冷蔵庫や野菜室で保存するようにしましょう。
ここでは、きゅうりを常温保存するときの手順を紹介します。
- 表面の汚れや水分を拭く
- キッチンペーパーで一本ずつ包む
- 涼しい場所で立てて保存する
1.表面の汚れや水分を拭く
きゅうりの表面に付いた汚れや水分を、キッチンペーパーできれいに拭き取りましょう。
表面に汚れや水分が付くと、菌が繁殖して早く傷んでしまいます。
保存する前に、水洗いして水気を拭き取り表面をきれいにしておくと、菌の繁殖を抑えられます。
2.キッチンペーパーで一本ずつ包む
きゅうりを乾燥から守るため、キッチンペーパーで包みます。
まとめてではなく一本ずつ包むようにすると、より乾燥しにくいでしょう。
隙間なく丁寧に包むと水分を保てます。
なお、キッチンペーパーがない場合は、新聞紙でも代用できます。
3.涼しい場所で立てて保存する
キッチンペーパーで包んだきゅうりは、立てて保存します。
ヘタを上にして立てて、育っている状態に近づけると、新鮮さを保てます。
直射日光が当たる場所は避けて、涼しいところに保存してください。
きゅうりの冷蔵保存|日持ち4〜5日

きゅうりは、野菜室での冷蔵保存なら、4〜5日間は日持ちします。
前述したように、きゅうりの保存に適した温度は10〜13℃です。しかし、夏場のような気温が高い季節では13℃を超えるため、そうした時期に冷蔵保存はおすすめです。
ここでは、きゅうりを冷蔵保存する手順を紹介します。
- 表面の汚れや水分を拭く
- キッチンペーパーで一本ずつ包む
- ポリ袋に入れて袋を軽く結ぶ
- 冷蔵庫(野菜室)で保存する
1.表面の汚れや水分を拭く
きゅうりの表面についた汚れや水分は、キッチンペーパーできれいに拭き取っておきましょう。
水分や汚れを拭いてカビの発生を防ぎます。
2.キッチンペーパーで一本ずつ包む
きゅうりを一本ずつキッチンペーパーで包みます。
キッチンペーパーで包むと、乾燥だけでなく冷蔵庫の冷気からきゅうりを守れます。隙間があるときゅうりに冷気が触れてしまうため、全体を隙間なく包みましょう。
3.ポリ袋に入れて袋を軽く結ぶ
きゅうりをポリ袋に入れて冷蔵庫に保存します。
ポリ袋の口は密閉せずに、軽く結んでおく程度にしましょう。
密閉すると内側が結露しやすくなり、きゅうりに水分が付いてしまいます。
キッチンペーパーを定期的に交換すると、水が付きにくく安心です。
4.冷蔵庫(野菜室)で保存する
冷蔵庫の野菜室にきゅうりを保存します。常温保存と同じように立てて保存すると、長持ちします。
なお、野菜室がない冷蔵庫なら、冷気の吹き出し口付近は避けて冷蔵室に保管しましょう。
きゅうりの冷凍保存|日持ち1か月

きゅうりは冷凍保存すると、1か月ほど日持ちします。直近で使い切れなさそうな場合は、冷凍するといいでしょう。
ただし、きゅうりを冷凍すると食感が変わりやすくなるため注意が必要です。というのも、きゅうりの水分が氷の結晶に変わり、細胞を傷つけてしまうためです。
細胞が傷ついたきゅうりは、解凍してもシャキッとした食感が戻りません。食感をキープするには、冷凍する前に水分を除いておくといいでしょう。
ここでは、きゅうりを冷凍保存する手順を紹介します。
- 水洗いして薄くスライスする
- 塩もみして水気を絞る
- 一度に使う分だけ小分けにしてラップに包む
- ジップ付き保存袋に入れて冷凍する
1.水洗いして薄くスライスする
解凍してそのまま料理に使えるように、洗って汚れを落としましょう。
水分を除きやすくするため、包丁やスライサーで薄くスライスします。
薄くスライスしてから冷凍すると、料理に使いやすいというメリットもあります。
2.塩もみして水気を絞る
スライスしたきゅうりに少量の食塩を振り、塩もみして水気を絞ります。
塩もみにはきゅうりの水分を絞りやすくするだけでなく、青臭さを和らげる効果があります。
3.一度に使う分だけ小分けにしてラップに包む
料理に使う分を小分けにして、ラップに包みましょう。
まとめて冷凍すると解凍に時間がかかってしまいます。
包んだあと平たくしておくと、熱が伝わりやすくなり時間をかけずに解凍できます。
4.ジップ付き保存袋に入れて冷凍する
小分けにしたきゅうりは、ジップ付き保存袋に入れて冷凍しましょう。
空気が入ると、結露して霜がついたり冷凍庫の臭いが付いたりします。
そこで保存袋に入れれば、隙間から空気が入るのを防げます。なるべく空気を抜いてからジップを閉じ、冷凍庫で保存しましょう。
調理で使い余ったきゅうりの保存方法

料理に使い切れず余ってしまったきゅうりは、次のような方法で保存できます。
- そのまま保存する
- スライスカットと塩もみして保存する
ここでは、それぞれの保存方法について紹介します。
そのまま保存する
包丁でカットしたきゅうりは、そのままにしておくと切り口から水分が漏れ出して乾燥します。乾燥を防ぐために、切り口はキッチンペーパーとその上からラップで覆っておきましょう。
キッチンペーパーとラップには、冷蔵庫での低温対策という役割もあります。そのため、隙間を作らずに包んでください。
包んだ状態でそのまま冷蔵庫に入れておけば、3〜4日間は保存できます。
スライスカットと塩もみして保存する
きゅうりをスライス状に薄く薄く切って塩もみしておくと、水気をしっかりと絞れます。腐敗の原因となる水気を落とせるので、鮮度を保ちやすく5〜7日間は保存できます。
水気を絞ったきゅうりは、そのままジップ付き保存袋やタッパーに入れて冷蔵庫で保存してください。
なお、ラップに包んで冷凍すれば、1か月間保存できます。
きゅうりの解凍方法
冷凍保存したきゅうりは、そのままでは使えません。解凍してから料理に使います。
ここでは、解凍する手順について紹介します。
- 冷凍庫から取り出して常温で解凍する
- 水気を絞って料理に使う
1.冷凍庫から取り出して常温で解凍する
冷凍庫から出したきゅうりは、皿やボウルなどに乗せ、常温で自然解凍させます。
すぐに使いたい場合は、ラップをはがしてザルに移し、熱湯をかけると早く解凍できます。
なお、真夏のように気温や湿度が高い時期は、冷蔵庫で解凍すると安全です。
2.水気を絞って料理に使う
解凍するときゅうりから水が出ます。きゅうりの水気を手でよく絞りましょう。
水気を切ったきゅうりは、酢の物や漬物、ポテトサラダなどに使うのがおすすめです。
解凍したきゅうりは日持ちしないため、なるべく早めに使い切りましょう。
保存する前に!新鮮なきゅうりの見分け方

水分を多く含むきゅうりは、シャキッとしたフレッシュな食感が魅力です。しかし、収穫して時間が経つにつれ、徐々に水分が抜けてしなびてしまいます。
きゅうりを美味しく少しでも長く保存するには、新鮮なきゅうりを選ぶことが大切です。
ここでは、新鮮なきゅうりの見分け方を紹介します。スーパーできゅうりを選ぶときに役立ちますので、ぜひ参考にしてください。
- 太さが均一で重量感がある
- 皮にハリとツヤがある
- 鮮やかな緑色をしている
- 表面のイボが尖っている
太さが均一で重量感がある
太さが均一で重量感があるきゅうりは新鮮な証です。
たっぷりと水分を含んだきゅうりは、持つと重量感があります。実際に選ぶときは、太さを見るだけでなく、きゅうりを持って重さも確かめてみてください。
なお、曲がったきゅうりのは鮮度や品質とは直接関係ありません。曲がったきゅうりでも太さが均一で重量感があれば新鮮なものです。
鮮度や味に関わらず、価格は安くなる場合があるので、お得に購入できるでしょう。
皮にハリとツヤがある
表面のハリとツヤも鮮度に影響します。
収穫して間もないきゅうりは、多くの水分を含んでおり、ハリとツヤがあります。しかし、収穫から時間が経過したきゅうりは水分を失い、表面にシワが見えるでしょう。
中でも、茎の周辺や先端から水分が抜けやすいため、しなびて柔らかくないか確認してみてください。
皮にハリとツヤのあるきゅうりは、水分をたっぷり含んでおり新鮮です。
鮮やかな緑色をしている
新鮮なきゅうりほど、鮮やかな濃い緑色をしています。
スーパーに並んでいるきゅうりは緑色をしていますが、それは熟す前の色です。きゅうりは熟すと緑色から黄色に変わります。
完熟したきゅうりは食べられますが、味や食感が変化します。シャキっとした食感がいいなら、濃い緑色のきゅうりを選びましょう。
表面のイボが尖っている
きゅうりの表面には小さなイボがあります。
このイボは、収穫から時間が経つと水分が抜けて目立たなくなります。表面のイボが尖っているのは、新鮮なきゅうりである証拠です。
なお、きゅうりの中にはイボがない品種もあります。もしそうした品種であれば、上記3つの点から比較してみてください。
きゅうりを正しく保存して美味しく食べよう

水分が多く傷みやすいきゅうりは、乾燥や冷気を防ぎながら保存しましょう。
フレッシュな食感を味わいたいなら、常温保存や冷蔵保存がおすすめです。
すぐに食べきれない場合は、薄くスライスして冷凍保存すると長く保存できます。
料理に使い切れず余ってしまっても、正しく保存すれば腐らせずに消費できるでしょう。
フードロスの削減に向けて、きゅうりを無駄なく使えるように正しく保存してください。
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