強い苦みが特徴で「にがうり」とも呼ばれる夏野菜の代表格ゴーヤ。育て方がシンプルで、家庭菜園でも人気の野菜です。
家庭料理では、ゴーヤチャンプルのメイン食材として使用されます。
そんなゴーヤは、収穫後はどんどん劣化が進むため、どのように保存すればいいのか迷われるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ゴーヤの正しい保存方法とできるだけ美味しく長持ちさせるための秘訣をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
ゴーヤは保存する前に種とワタを取り除こう
ゴーヤは美味しいですが、独特な匂いと苦味が苦手な方も多いでしょう。
そこでゴーヤを保存する前にまずやっておくべきことが、たっぷりと詰まった種とワタの除去です。種とワタを取り除けば、苦味を抑えられます。
また、この部分には水分量が多く、ゴーヤが傷む原因にもなるため、保存前に必ず取り除きましょう。
種とワタの取り除き方
- ゴーヤを水洗いして両端をカットする
- ゴーヤを縦半分にカットする
- スプーンを使って種とワタをやさしくこそぎ取る
取り除くときに、あまり強く擦ると実まで削ってしまう可能性があります。表面をなでるように慎重に取り除くのがコツです。
なお、ワタ自体には苦みがないため、調理にそのまま使用もできます。とはいえ、見た目や食感が気になる方は取り除きましょう。
ワタを取り除けば、ゴーヤの食感がシャキッとし、料理がさらに美味しく仕上がります。このひと手間を加えることで、ゴーヤをより美味しく長持ちさせられるので、ぜひ実践してみてください。
ゴーヤの常温保存方法|日持ち1〜2日
ゴーヤは常温で保存する場合、1〜2日間は日持ちします。
ゴーヤの常温保存方法
- ゴーヤを1本ずつ新聞紙やキッチンペーパーなどで包む
- ポリ袋へ入れて風通しの良い日陰に立てて置く
ただし、28℃を超えるような気温になると、ゴーヤが熟して黄色く変色していき、味や品質が落ちてしまいます。
よって、常温保存するなら、すぐに調理する予定がある場合のみにしてください。
ゴーヤの冷蔵保存方法|日持ち1週間
ゴーヤを少しでも長持ちさせたいなら、冷蔵庫で保管しましょう。
冷蔵保存をすれば、1週間ほど保存できます。
ここからは、ゴーヤを丸ごと保存する場合とカットした後の保存方法を紹介します。
ゴーヤを丸ごと冷蔵保存
まず、ゴーヤを丸ごと冷蔵保存する方法を紹介します。
ゴーヤを丸ごと冷蔵保存するやり方
- ゴーヤの表面をキッチンペーパーで軽く拭き取って新聞紙に包む
- 包んだゴーヤを乾燥しないようにポリ袋に入れて口を閉じる
- 袋に入れたゴーヤを野菜室に入れる
一般的に野菜は、栽培時と同じ状態での保存が望ましいです。
よってゴーヤは、冷蔵庫の中でも立てて保存してください。すぐに使う予定がないのであれば、冷蔵保存がおすすめです。
カットした後のゴーヤを冷蔵保存
カットした後のゴーヤも冷蔵保存できます。
カットしたゴーヤの冷蔵保存方法
- ゴーヤを水洗いして両端をカットする
- ゴーヤを縦半分にカットする
- スプーンを使って種とワタをやさしくこそぎ取る
- 空気に触れないようにラップで包む
- 冷蔵庫の野菜室で保存する
ゴーヤはカットすると切り口から水分が出るため、キッチンペーパーに吸わせた上でラップに包み、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。
なお、料理に合わせてカットしたゴーヤは、冷蔵保存する前に塩や砂糖を使うと苦味がとれるのでおすすめです。
ゴーヤの苦み取り手順
- ゴーヤを料理に合わせてカットする
- ボウルにゴーヤと塩(+砂糖)を入れる
- 手で混ぜて全体になじませる
ひと手間加える必要がありますが、苦味が取れるのでおすすめです。
- 塩のみ使用:風味を残した苦み取り
- 塩と砂糖を使用:しっかりと苦み取り
苦味をどれくらい取りたいかによって使い分けましょう。
ゴーヤの冷凍保存方法|日持ち1か月
ゴーヤを今すぐに使う予定がないなら、より長く保管できる冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存では、目安として1か月は保管できます。使い忘れないよう、保存袋に日付を書いておくといいでしょう。
ここからは、カットしたゴーヤを冷凍保存する方法について2つ紹介します。
カットしたゴーヤを冷凍保存
まず、カットしたゴーヤをそのまま冷凍保存する方法です。カットすると、ゴーヤを使いたい分だけ使えるので使い勝手が良く便利です。
冷凍保存のやり方
- ゴーヤを縦半分にカットして種とワタを取り除く
- 8mmのように料理で使いやすい厚さで薄切りにする
- 冷凍用保存袋の中に重ならないように入れて冷凍庫で保存する
袋に入れるときは、重ならないことに加えて空気をしっかりと抜くことを意識してください。
なお、冷凍保存する場合でも、苦みを抑えたいなら、塩と砂糖で揉んでおきましょう。
スライスしたゴーヤに塩と砂糖を下記の分量で混ぜ合わせます。
- 塩:小さじ½
- 砂糖:小さじ2
5〜10分程度おいたら、ゴーヤから出た水分をしぼって、冷凍します。塩だけで揉むよりも砂糖を加えたほうが、より苦みが抑えられます。
下茹でした後のゴーヤを冷凍保存
苦味を取る方法として、カットしたゴーヤを下茹でしてから冷凍保存する方法があります。
ゴーヤを下茹でして冷凍保存する方法
- 縦半分にカットして種とワタを取り除く
- 料理しやすい厚さに薄切りする
- お湯を沸かす
- 20〜30秒程度茹でてキッチンペーパーで水気をしっかりと切る
- 冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて口を閉じる
- 冷凍庫で保存する
茹でれば、苦みやえぐみがやわらぎ、味がしみこみやすくなります。また、ゴーヤの表面が鮮やかな緑色になるメリットもあります。
なお茹ですぎると、ビタミンCなどの栄養素が逃げてしまい、食感も損なわれるので注意してください。
茹でたらザルに入れて冷まし、水気をよく取ってから冷凍用の保存袋へ入れて密閉し、冷凍庫へ入れましょう。
冷凍したゴーヤの解凍方法
冷凍したゴーヤは、使いたい料理に合わせて解凍の方法が異なります。
例えば、ゴーヤチャンプルーや天ぷらなどの加熱が必要な調理なら、解凍する必要はありません。
一方で、和え物やサラダなど加熱しない調理は、冷蔵庫での自然解凍が必要です。解凍したときに出た水分を絞った上でお好みの味付けをしてください。
なお、少しでも時短で済ませたいなら、加熱し過ぎない程度に電子レンジで温めましょう。
ゴーヤの佃煮にして保存食にする方法も
ゴーヤは、新鮮なうちに調理してから保存する方法もあります。その中でも、ゴーヤの佃煮はおすすめです。
美肌効果のあるビタミンCや、夏バテ解消に役立つ栄養成分たっぷりのゴーヤですが、強い苦みと青臭さが苦手な方もいるでしょう。
ゴーヤの佃煮なら、甘じょっぱい味付けでご飯がすすみ、苦みが苦手な方やお子様でも美味しくいただけます。保存食として常備すれば、毎日の献立作りに悩む主婦の「あと1品」を助けてくれて便利です。
おにぎりの具にしたり、チャーハンに入れたりなど、アレンジしても美味しくいただける、ゴーヤの佃煮のレシピをご紹介します。
【材料】
- ゴーヤ:2本
- かつおぶし:10g
- 白いりごま:適量
合わせ調味料
- 醤油:大さじ4
- 砂糖:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 酢:大さじ3
【作り方】
- ゴーヤを縦半分にカットして種とワタを取り除く
- 5mm幅程度にスライスする
- 塩1つまみ(分量外)を入れた熱湯で2~3分茹でる
- ザルにあげて冷ましたら水気を絞る
- 鍋に合わせ調味料を沸騰させてゴーヤを加える
- 焦げ付かないようにまぜながら煮汁を飛ばすようにして煮詰める
- 煮汁がなくなったら火を止めてかつおぶしと白いりごまを加えてまぜ合わせる
なお、こちらのメニューにちりめんじゃこを入れても美味しいです。
ゴーヤを正しく保存して美味しく食べよう
ゴーヤは、常温・冷蔵・冷凍のいずれの方法でも保存できます。いつ使うのかによって、保存方法を使い分けると、美味しく長持ちさせられるでしょう。
また、ゴーヤ特有の苦味は、塩や砂糖を混ぜたり下茹でしたりと、ひと手間加えるだけで抑えられます。
ゴーヤを正しく保存し、無駄なく美味しく使い切りましょう。
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