シャキシャキっとした食感が美味しい「もやし」は、和え物や炒め物などのさまざまな料理に使える便利な食材です。ほかの野菜に比べて安価なので、料理のかさまし食材としても人気があります。
しかし、スーパーで買い溜めしたもやしを冷蔵庫で保存していて腐らせてしまった……という経験がありませんか。
もやしは正しい方法で保存すると、冷蔵庫で1週間、冷凍庫で1か月ほど日持ちします。
そこでこの記事では、もやしを長持ちさせる保存方法を紹介します。冷蔵や冷凍の保存方法に加えて、もやしを美味しく食べるレシピも紹介しますので、最後までチェックしてみてください。
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もやしはデリケートな食材なので常温保存はNG

もやしは、大豆や緑豆を発芽させた野菜です。水分を多く含み発芽のための養分を蓄えているため、保存条件を間違えると、すぐに腐ってしまいます。
一般的に野菜には賞味期限や消費期限は設定されていませんが、傷みやすいもやしには消費期限が記載されていることも多くあります。
消費期限とは「安全に食べられる期間」を保証するもので、サンドイッチや惣菜など腐りやすい商品に記載される表示です。
もやしはデリケートな食材であり、常温保存との相性が悪いため注意してください。
もやしを長持ちさせる冷蔵保存1.つまようじで袋に穴を開けて保存
もやしを冷蔵保存するときは、つまようじで袋に穴を開けておくと、そのまま保存するよりも長持ちします。
スーパーで売られているもやしは、空気を抜いた真空状態で袋に入っています。というのも、空気を抜いてパックするのは、雑菌の増殖や酸化を防ぐためです。
しかし、もやしは呼吸しているため、真空状態の袋に入ったままでは呼吸ができません。
呼吸ができず生きられないため、袋に穴を開けて空気を入れてから保存します。
もやしを長持ちさせる冷蔵保存2.水に浸けて保存
もやしは水に漬けておくことで、長期間保存できるだけでなく、シャキシャキとした食感を長く楽しめます。水に漬けて保存する方法は、次の通りです。
- もやしをざるに入れて、よく水洗いする
- 底の深いタッパーなどの保存容器に入れる
- もやしが浸るくらいの水を入れる
- 冷蔵庫で保存する
一般的に野菜は冷蔵庫より温度が高めな野菜室で保存しますが、もやしは温度の低い冷蔵庫で保存したほうが長く日持ちします。スペースに空きがあれば、冷蔵庫の中でも温度の低いチルド室で保存するのがおすすめです。
水は2〜3日に1回を目安に入れ替えます。
水に漬けることで栄養分が溶け出しやすくなるため、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
もやしを長持ちさせる冷凍保存1.袋のまま保存
最も手軽な冷凍保存は、袋のまま冷凍庫に入れる方法です。もやし特有のシャキシャキっとした食感は少なくなりますが、冷蔵するよりも長く保存できます。
冷凍までに時間がかかる緩慢冷凍だと、霜が付きやすくなるため、なるべく急速冷凍して劣化を防ぎましょう。
なお、解凍すると水分が出てくるため、冷凍したまま料理に使います。
もやしを長持ちさせる冷凍保存2.水洗いしてから保存
水洗いしてから冷凍すると、もやし特有の臭いが抑えられます。
水洗いしてから冷凍保存する手順は、次の通りです。
- もやしをざるに入れて水洗いする
- キッチンペーパーを敷いたバットにもやしを広げる
- 新しいキッチンペーパーで上から軽く押しながら、水気を切る
- 冷凍対応のジップ付き保存袋に入れて、冷凍する
保存袋に入れるときに、少し空気を入れておくともやしがくっつきにくく、使うときに便利です。なるべく早く冷凍するために、保存袋を平らにならし、金属製のトレーにのせて冷凍するとよいでしょう。
もやしを長持ちさせる冷凍方法3.茹でてから保存
もやしを茹でてから冷凍すると、料理に使うときに時短になり便利です。また、少し臭いが気になり始めたもやしも茹でることで、雑菌を減らして衛生的な状態で保存できます。
茹でてから冷凍する手順は、次の通りです。
- 鍋でお湯を沸かす
- もやしを入れて、食感が損なわれない程度にさっと茹でる
- ざるに上げて冷ます
- 水気を切り、冷凍対応のジップ付き保存袋に入れる
- 冷凍庫に入れて保存する
もやしの水分は、キッチンペーパーを使ってしっかり取り除いておきましょう。
方法別!もやしの保存期間
もやしは、保存方法によって日持ちする期間が異なります。
- 袋のまま冷蔵保存なら2〜3日
- 水に浸してから冷蔵保存なら3〜7日
- 冷凍保存なら2週間〜1か月
近いうちに使うなら冷蔵保存、しばらく使う予定がなければ冷凍保存など、日持ちする期間と使う予定を考えながら方法を決めましょう。
袋のまま冷蔵保存なら2~3日
購入してからすぐに料理に使う場合は、そのまま冷蔵保存するのがおすすめです。冷蔵庫で保存した場合、もやしは2〜3日保存できます。
開封すると傷みやすくなるため、早めに使い切りましょう。
水に浸してから冷蔵保存なら3~7日
もやしを水に漬けて冷蔵保存すると、3〜7日を目安に日持ちします。袋のまま冷蔵保存するより長持ちするのは、水に漬けた状態がもやしの生育環境に近いためです。
鮮度を保ったまま保存するには、購入してすぐに水に漬けるとよいでしょう。
冷凍保存なら2週間~1か月
しばらく料理に使う予定がない場合は、冷凍保存がおすすめです。もやしを冷凍すると、2週間〜1か月保存できます。
それぞれの冷凍方法における保存期間は、以下の通りです。
- 袋のまま冷凍:約1か月
- 水洗いしてから冷凍:約2週間
- 茹でてから冷凍:約2週間
冷蔵保存と同じように、購入してからなるべく早いうちに冷凍するのが、もやしを美味しく保存するコツです。
もやしの保存や調理でよくある質問
あまり日持ちしないもやしは、消費期限の設定や常温保存の不可など、ほかの野菜と異なる点が多くあります。そのため、保存方法や調理方法について分からないこともあるでしょう。
以降では、もやしの保存方法や調理方法で、寄せられることの多い質問と返答を紹介します。
もやしは生の状態で食べられますか?
もやしは、生のまま食べられません。加熱して食べることが推奨されています。もやしを加熱して食べる理由は、次の通りです。
- 食中毒を起こす可能性がある
- 生のままだと青臭く食べにくい
洗浄した種を使用し、衛生的な環境で栽培されているもやしですが、細菌が残っている場合があります。付着した細菌は水洗いしても取り切れないため、生のまま食べると腹痛や食中毒の原因になるかもしれません。
生のもやしには独特の青臭さがあり、そのままでは食べにくいことがあります。加熱すると青臭さは気にならなくなるため、火を通してから食べましょう。
もやしは調理前に水洗いは必要ですか?
もやしは洗わずにそのまま料理に使えます。出荷する前にきれいな水で洗浄されているためです。ただし、袋を開けてみて臭いがするようなら、洗ってから料理に使いましょう。
もやしはレンジ調理で長持ちさせられますか?
もやしはレンジで軽く加熱してから保存すると長持ちします。手順は次の通りです。
- もやしを水洗いする
- ざるにあげてキッチンペーパーで軽く水気を取る
- レンジ対応のジップ付き保存袋に入れる(袋の口は開けておく)
- 電子レンジ(600W15秒)で加熱する
- 空気を抜いて袋の口を閉じ冷蔵庫で保存する
軽く加熱することでもやしの成長が止まり、日持ちすると考えられます。
保存したもやしを美味しく!レシピ3選
ここでは、保存したもやしを美味しく食べるためのレシピを3つ紹介します。毎日の献立の一品に、ぜひお試しください。
もやしのレシピ1.もやしのナムル
もやしのナムルは、茹でたもやしに調味料を和えるだけで完成する、お手軽レシピです。もやしのシャキシャキっとした食感がクセになります。
生のまま冷凍したもやしは、解凍せずにそのまま茹でます。茹でてから冷凍したもやしは、軽く茹でる程度で構いません。
材料(3人分)
- もやし:一袋
- ごま油:大さじ2
- 鶏がらスープのもと:小さじ1
- 塩コショウ:少々
- 白ごま:大さじ1
手順
- 鍋でもやしを茹でる
- もやしをざるに移して冷やす
- 水気を絞ってボウルに移す
- 調味料と白ごまを入れて、よく混ぜ合わせる
参考:クックパッド
もやしのレシピ2.もやしとニラの炒め物
もやしとニラの炒め物は、にんにくと焼肉のたれで味つけした、ごはんとの相性ぴったりの炒め物です。にらともやしのみで作れるため、献立にあと一品追加したいというときにおすすめです。
生のまま冷蔵、冷凍したもやしに向いています。焼肉のたれは種類によって味が変わるので、味見しながら加えます。こしょうはお好みで調整しましょう。
材料(2人分)
- にら:一束
- もやし:一袋
- にんにく(スライス):3片
- 焼肉のたれ:25g
- こしょう:適量
- 植物油:適量
手順
- もやしを食べやすい大きさに切る
- フライパンに植物油を入れて加熱する
- にんにくを加熱して香りを出す
- にらともやしを入れて、しんなりするまで軽く炒める
- 焼肉のたれとこしょうで味つけする
参考:クックパッド
もやしのレシピ3.もやしとツナの和え物
もやしとツナの和え物は、ダイエット食として流行した「黒酢もやし」を使ったレシピです。黒酢のコクのある酸味とツナの旨味が、もやしのさっぱりとした味を引き立てます。
材料(3〜4人分)
- もやし:1袋
- 黒酢:もやしが浸かるくらい
- ツナ缶:1缶
- 塩昆布:8g
- 青じそ(千切り):5枚分
- ごま油:小さじ2
- 白だし:小さじ1
手順
- 鍋で水を沸騰させ火を止める
- もやしを入れてふたをし、2分放置する
- もやしをざるにあけ、容器に入れる
- 容器にもやしが浸かるくらいの黒酢を入れて、冷蔵庫に一晩置く
- ざるに移して黒酢を切る
- ボウルにもやしを移し、ツナ缶、塩昆布、青じそ、ごま油、白だしを入れて混ぜ合わせる
なお黒酢は、2〜3回繰り返し使えるので捨てずに取っておきます。
参考:クックパッド
まとめ:もやしは正しい保存が大切!少しでも長持ちさせて美味しく食べよう
傷みやすいもやしですが、ひと手間加えるとそのまま冷蔵するよりも日持ちします。すぐに使わない場合や長く日持ちさせたい場合は、冷凍保存しましょう。
もやしは正しい方法だと、美味しさを保ったまま長く保存できます。購入したもやしを無駄にせず、美味しく食べきりましょう。