「キウイを買ったはいいけど、なんだか硬くてすぐには食べられない……」「いつの間にかシワシワになってダメにしてしまった…」
キウイは追熟が必要なフルーツ。完熟していない状態で冷蔵庫に入れるのはもったいないです。
まずは常温でしっかり追熟させてから、食べ頃に合わせて冷蔵や冷凍保存をすると、甘くておいしい状態が長く楽しめます。
この記事では、そんなキウイの適切な保存方法について、わかりやすく紹介します。
「せっかくのキウイを無駄にしたくない!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
キウイは完熟度合いによって保存方法が変わる
キウイは、見た目だけではなかなか食べ頃が分かりにくいフルーツ。しかし実は「今すぐ食べられるタイミング」や「もう少し置いたほうがいい時期」は、ポイントを押さえるだけで見極められます。
そして、その完熟度合いに応じて保存方法を変えることで、おいしさを無駄なくキープすることができます。
完熟キウイの見分け方
キウイが食べ頃かどうかを見分けるには、そっと手に取って軽く握ってみるのがポイントです。
このとき、横ではなく縦方向(ヘタからおしりにかけて)に握ると、熟し具合をより感じ取りやすくなります。というのも、キウイは中心部の白い部分がやわらかくなるため、縦に握る方が変化がわかりやすいのです。
やさしく握ってみて、ふんわりとしたやわらかさがあれば、それが食べ頃のサイン。また、ほんのり甘い香りが感じられる場合も、完熟している証拠です。
なお、スーパーに並んでいるキウイは、すでにある程度熟しているものが多く、そのまま冷蔵保存してOKなケースがほとんどです。購入後すぐに食べたいときは、そのやわらかさを目安に選ぶと失敗しません。
硬いキウイは常温保存で追熟させる
購入したばかりのキウイがまだ硬い場合は、常温(15〜25℃程度)で保存して、追熟させましょう。
直射日光を避けて、風通しのいい場所に置いておくと、数日で食べ頃まで熟していきます。
なお、少しでも早く食べ頃にしたいときは、りんごやバナナと一緒にビニール袋に入れて密閉してください。これらの果物が出す「エチレンガス」の働きで、キウイの熟成がぐんと進みます。
まるごとキウイの冷蔵保存|保存期間1週間程度
完熟したキウイをすぐに食べない場合は、まるごとの状態で冷蔵保存するのが正解です。正しく保存すれば、風味を損なうことなく、1週間ほどはおいしく食べられる状態を維持できます。
【手順】
- キウイの表面に水気がないかを確認して濡れているならキッチンペーパーで軽くふき取る
- キウイを1個ずつキッチンペーパーで包む
- 包んだキウイをポリ袋や保存袋に入れる
- 袋の口は軽く閉じるか、空気が少し抜けるようにゆるめに折る
- 冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
冷蔵保存では、キウイの追熟を抑えつつ、果肉の乾燥を防ぐことが重要です。キッチンペーパーで包むことで、水分の蒸発を防ぎ、果皮がしなびにくくなります。完全に密閉すると湿気がこもって逆に傷みやすくなるので、少し空気が抜ける程度に口を閉じるのがポイントです。
保存の目安は1週間ですが、できるだけ早めに食べ切ることで、キウイの自然な甘さや香りをしっかり楽しめます。
カットしたキウイの冷蔵保存|保存期間1〜2日
カットしたキウイはとてもデリケートで傷みやすく、冷蔵保存しても1〜2日が保存の目安です。カットした瞬間から酸化や乾燥が進みやすくなるため、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。
とはいえ、正しい保存方法を知っておけば、短期間でもおいしさをキープできます。
【手順】
- キウイを食べやすい大きさにカットする
- ラップでぴったり包む、または密閉容器に入れる
- 冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
カットしたキウイは断面が空気に触れることで酸化が進みやすくなります。できるだけ空気に触れないよう、ラップでぴったりと包むことが重要です。
カット直後の冷蔵保存でも、果肉は徐々に柔らかくなり風味も変化していきます。そのため、保存したキウイは翌日中には食べ切るのがベストです。もし余ってしまいそうな場合は、以降で紹介する冷凍保存を検討するのも1つの方法です。
まるごとキウイの冷凍保存|1か月程度
完熟したキウイをすぐに食べきれない場合は、まるごとのまま冷凍保存するのがよいでしょう。冷凍すれば、約1か月保存可能で、スムージーやデザートなどへのアレンジにもぴったりです。やや食感は変わりますが、風味はしっかり残るため活用度も高い保存方法です。
【手順】
- 表面の汚れをやさしく水で洗い、しっかり水気をふき取る
- キウイを1個ずつラップでぴったり包む
- 包んだキウイをフリーザーバッグに入れ、なるべく空気を抜いて封をする
- 冷凍庫に入れて保存する
まるごと冷凍したキウイは、自然解凍すると少しとろっとしたゼリーのような食感になります。生で食べると食感の変化が気になることもありますが、スムージーやシャーベット、ジャムなどに使う場合はむしろこのやわらかさが活きてきます。
冷凍前にしっかりと水気をふき取り、ラップで密着させることが風味を守るコツ。さらにフリーザーバッグで空気を遮断すれば、冷凍焼けやにおい移りの心配も少なくなります。
冷凍後は1か月を目安に使い切るのが理想。食べる前に冷蔵庫で数時間かけて解凍するか、半解凍でシャーベットのように楽しむのもおすすめです。
カット・スライスしたキウイの冷凍保存|1か月程度
カットやスライスしたキウイも、正しく冷凍保存すれば1か月ほどおいしさをキープできます。スムージーやお菓子作りなどに使いたいとき、あらかじめカットして冷凍しておけばとても便利。食感はやや変わるものの、甘みや酸味はしっかり残るため、アレンジの幅も広がります。
【手順】
- キウイのヘタを取り皮をむく
- キウイを輪切りなど食べやすい大きさにカットする
- スライス同士が重ならないように、保存袋に平らになるように入れる
- 保存袋の空気をできるだけ抜いて、口を閉じて冷凍庫で保存
カットしたキウイは表面積が大きくなる分、水分や香りが抜けやすくなります。なるべく急速に凍らせることで風味を閉じ込めるのがポイント。バットやトレイで一度凍らせてからまとめて保存すれば、使いたい分だけパラパラと取り出せて便利です。 解凍してそのまま食べるよりも、半解凍でシャーベット風に食べたり、スムージーやヨーグルトのトッピングとして活用するのがおすすめです。
冷凍保存したキウイの解凍方法
冷凍保存したキウイは、少し時間をおけば半解凍状態でおいしく食べることができます。
冷凍キウイを解凍する際は、完全に解凍しないことがポイントです。半解凍の状態で食べることで、キウイ特有のフレッシュな酸味と甘みが際立ち、シャーベットのような食感が楽しめます。
解凍は常温で少し時間をおくだけで十分ですので、急いで解凍するためにレンジを使う必要はありません。自然解凍で半解凍状態を楽しむのが、キウイの風味を最も活かす方法です。
キウイはジャムにして保存するのもおすすめ!
キウイはそのまま食べるだけでなく、ジャムにして保存するのも非常におすすめです。甘さと酸味のバランスが絶妙で、トーストやヨーグルト、アイスクリームなどにぴったり。さらに、ジャムにすることで保存期間を延ばすことができ、キウイの風味を長く楽しむことができます。
【材料】
- キウイ:500g
- 砂糖:150〜200g(キウイの重量の30〜40%)
- レモン汁:大さじ1
【手順】
- キウイをダイス状または粗みじんに切る(生でも冷凍解凍でもOK)
- 耐熱ボウルにキウイ・砂糖・レモン汁を入れて混ぜ、ラップをかけて10分置く
- ラップをしたまま電子レンジ(600W)で3分加熱
- 一度取り出して混ぜ、ラップを外してさらに2〜3分加熱(とろみがつけばOK)
- 煮沸消毒した瓶に熱いうちに詰め、冷めたら蓋をして冷蔵庫へ
キウイジャムを作る際、砂糖の量を調整することで、自分の好みに合わせた甘さに仕上げることができます。レモン汁を加えることで、酸味と甘みのバランスが良くなり、ジャムの風味が引き立ちます。レモンの果汁には保存性を高める役割もあるので、ぜひ加えてみてください。
煮込みの時間が長すぎるとジャムが硬くなりすぎることがあるため、適度にとろみがついたら火を止めるタイミングを見極めることが大切です。保存期間の目安は2週間程度です。
ゴールドキウイも保存方法は同じ
ゴールドキウイも、一般的な緑色のキウイと同じ方法で保存することができます。
ゴールドキウイは緑色のキウイと比べて甘みが強く、酸味が少ないため、常温で追熟させる時間も比較的短めです。追熟を見極めるために、軽く握ってみて、少し柔らかくなったと感じたら食べ頃です。また、ゴールドキウイは他の果物に比べて傷みやすいため、完熟したら早めに冷蔵保存を行うことが大切です。
まとめ:キウイは完熟させてから冷蔵・冷凍保存しよう
キウイを長くおいしく楽しむためには、完熟させてから冷蔵や冷凍で保存することがポイントです。常温での追熟や、冷蔵での保存、さらには冷凍保存を活用すれば、無駄なくおいしさを引き延ばすことができます。
保存方法をしっかりと理解しておくことで、余ったキウイを無駄にすることなく最後まで楽しむことができます。
賢い保存で、おいしさを守りつつ、フードロスの削減にも貢献していきましょう。
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くらだしマガジン編集部
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