「いちじくが安く購入できたからつい買いすぎてしまった……」
「いちじくをたくさんいただいたけど全部食べ切れない……」
このような経験はあるのではないでしょうか。
たくさん買い込んでしまったいちじくを美味しく食べ切るためには、正しく保存しなければなりません。
そこでこの記事では、いちじくを冷蔵や冷凍で正しく保存する方法と日持ちの目安を紹介します。いちじくをできるだけ日持ちさせる保存方法や解凍後の美味しい食べ方も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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いちじくの冷蔵保存方法|保存期間4〜5日
いちじくは、皮が薄く水分が多いため果肉が柔らかく傷みやすいという特徴があります。常温保存では温度が高くなって傷みやすくなるため冷蔵保存がおすすめです。
冷蔵庫の野菜室で保存すれば、4〜5日ほど日持ちさせられます。
いちじくの旬は8〜9月の気温が高い時期なので、常温で保存せず、以下の手順で冷蔵保存して長持ちさせましょう。
- 傷のついたいちじくを取り除く
- 水気を拭き取る
- 1つずつキッチンペーパーかラップに包む
- 2〜3個ほど一緒にポリ袋に入れて閉じる
- 冷蔵庫の野菜室に入れる
傷のついたいちじくを取り除く
いちじくは、少しの衝撃でも傷んでしまうデリケートな果物です。輸送の際や商品を陳列する際に指で少し押してしまっただけでも、へこんだ場所から傷んでしまいます。
「傷が入っている」「へこんでいる」いちじくは、冷蔵保存をしても美味しく長持ちさせられません。潰れたり傷がついたりしたいちじくは取り除きましょう。
水気を拭き取る
いちじくに水気がある場合は、キッチンペーパーを使って優しくこすらないように水気をきれいに拭き取ります。
いちじくを洗ってから保存した方が良いと感じるかもしれません。しかし、保存する前に水洗いするとカビが発生する原因となります。よって水洗いは、食べる直前にするのがポイントです。
1つずつキッチンペーパーかラップに包む
いちじく同士がぶつかり合うと傷がつく原因となるため、1つずつキッチンペーパーもしくはラップで優しく包みましょう。
1つずつ丁寧に包むことで、キッチンペーパーやラップがクッション材の役割を果たして傷がつきにくくなります。
包む際は、いちじくの下の部分をぴったりと覆うように包み込むことがポイントです。
2〜3個ほど一緒にポリ袋に入れて閉じる
いちじくは乾燥に弱い果物なので、1つずつ包んだ後はポリ袋に入れて乾燥を防ぎましょう。
ポリ袋に2〜3個ほど入れて、袋の口をしっかりと閉じます。
いちじくを入れるときは、重みでへこまないようにするために重ならないように気をつけ、衝撃を与えないように優しく取り扱うことがポイントです。
冷蔵庫の野菜室に入れる
冷蔵保存の場合は、冷蔵室ではなく野菜室に入れて保存します。
他の野菜が、いちじくの上に乗って果肉が潰れることがないように注意しながら保存しましょう。
いちじくの冷凍保存方法
常温保存や気温の高い場所での保存に向かないいちじくは、冷蔵だけでなく冷凍保存も可能です。
冷凍保存であれば、約1か月ほど日持ちさせられます。
いちじくを生の状態で保存した冷蔵のねっとりとした食感とは異なり、冷凍の場合はシャリシャリとしたシャーベットのような食感が楽しめるのでおすすめです。
- キッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取る
- 1個ずつラップで包んで2〜3個ほど冷凍用保存袋に入れる
- 金属製バットの上に置いて冷凍庫に入れる
キッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取る
いちじくの水気をキッチンペーパーで優しく丁寧に拭き取りましょう。
水気が残ったままの場合、いちじくの軸や下の方から水気が中に入り込み、傷んだりカビが発生する可能性もあるので、必ず水気を拭き取るようにしましょう。
1個ずつラップで包んで2〜3個ほど冷凍用保存袋に入れる
いちじくは1個ずつラップで包んでから、冷凍可能な保存袋に2〜3個ほど入れます。
保存袋に入れる前に1個ずつ包むことで乾燥を防ぎ、傷がつきにくくなるので、大切なひと手間です。
金属製バットの上に置いて冷凍庫に入れる
冷凍庫で保存する際は、冷凍用保存袋を金属製バットの上に置いて保存しましょう。
金属製バットは温度が伝わりやすいため、冷凍庫で急速冷凍の役割を果たします。ゆっくり時間をかけて冷凍するよりも、いちじくの劣化を防止できます。
いちじくはカットしてジップロックで冷凍保存するのもおすすめ
いちじくは丸ごと冷凍保存できますが、カットした状態でも冷凍保存できます。
いちじくをそのまま保存するにはスペースが足りない場合は、カットした状態でジップロックに入れて上手に冷凍保存し、日持ちさせましょう。
いちじくをカットして冷凍保存する手順は、以下の通りです。
- いちじくのヘタを曲がっている方向と反対側に折る
- ヘタを下にゆっくり引っ張って皮を剥く
- くし切りにカットする
- 金属製バットにラップを敷き、いちじくを並べて上から空気を抜きながらラップをかける
- 冷凍庫に入れて短時間冷凍する
- いちじくが凍ったら金属製バットから取り出す
- 冷凍可能なジップロックに入れて冷凍保存する
先に表面を凍らせる理由は、ジップロックの中でいちじく同士がくっついてしまうのを防ぐためです。くっついてしまうとそのまま身が崩れるおそれがあります。
カットした状態で冷凍したいちじくは、そのままケーキのトッピングや、オーブンでじっくりと焼いてはちみつ漬けにするアレンジなど、幅広い方法で使えます。
冷凍保存したいちじくの解凍方法
いちじくは、完全に解凍するとコンポートのようなとろりとした食感になり、半解凍の場合はシャーベットのようなシャリシャリ感を楽しめます。
いちじくは冷凍した方が皮がむけやすくなり、果実を無駄なく食べられるのでフードロスにもつながるでしょう。
冷凍保存したいちじくの解凍方法は、以下の手順を参考にしてみてください。
- 冷凍したいちじくの下部に、包丁で十字に切り込みを入れる
- 切り込みを入れた部分に流水を5秒くらいあてる
- 切れ目の部分を優しくこすると簡単に皮がむける
- 5分ほど置いておくと半解凍のシャーベット状になる
- さらに5分ほど置くと完全に解凍されてコンポートのような柔らかい食感に変化する
解凍時間によって、柔らかいいちじくやシャーベット状のいちじくといった2種類の食感を楽しめます。
解凍したいちじくは、潰して砂糖とレモン汁を加えて煮込んでジャムを作ったり、砂糖と水を加えて煮込んでコンポートにしたりと、美味しくアレンジ可能です。
いちじくのNGな保存方法
いちじくは、非常にデリケートで傷みやすい果物なので、衝撃や乾燥・高温を避けることが重要です。保存方法にも十分に注意しなければなりません。
いちじくを保存するときに注意すべき以下3つのポイントをおさえて、上手に日持ちさせられるようにしましょう。
- 常温保存は傷みやすい
- パックでの保存はしない
- 洗っての保存はカビが生えやすい
常温保存は傷みやすい
いちじくは、8〜9月の気温が高くなる時期に旬を迎える果物ですが、高温下に弱いため、常温では傷みやすい特徴があります。
皮が薄くて水分を多く含み、果肉が柔らかいいちじくは、傷まないように常温保存を避けるべきです。
特にスーパーで購入したいちじくは、すぐに冷蔵または冷凍で正しく保存するようにして、劣化を防ぎましょう。
パックでの保存はしない
スーパーや八百屋では、いちじくをパックに入れて販売しているケースが多く見られます。
パックに入っていれば、キッチンペーパーやラップで1つずつ包んで保存をしたりせずに、パックのまま保存したくなるかもしれません。しかし、パックの状態での保存は好ましくありません。
というのも、パックの中でいちじく同士が重なり合っている部分はへこんで傷がつき傷みやすいからです。また、パックの下部に触れ続けているいちじくは、身が潰れて傷んでしまっているおそれがあります。
パックで販売されているいちじくは、傷がつかないように1つずつ包んで正しく保存しましょう。
洗っての保存はカビが生えやすい
保存する前にいちじくを流水で洗ってしまうと、軸や下の部分から水が入ってしまい、カビが生えやすくなります。
いちじくを保存する際は水気を拭き取るだけにしておき、食べる前に流水でしっかりと洗うようにしてください。いちじくを洗うタイミングには注意しましょう。
新鮮ないちじくの見分け方
どれだけ正しい方法で保存したとしても、いちじくが新鮮でなければ長持ちしません。ではどのようにすれば、新鮮ないちじくを見分けられるのでしょうか。
傷んでいるいちじくを選ぶと、日持ちせずにすぐに劣化し、完熟していない未熟ないちじくは酵素の影響で胃痛の原因にもなるおそれがあります。
以降で紹介する新鮮ないちじくの特徴を知り、美味しく食べましょう。
- ふっくらとして大きい
- 果皮に張りと弾力がある
- 香りがいい
- へたの切り口に白い液がついている
ふっくらとして大きい
新鮮ないちじくは、身がふっくらとしていて大きいという特徴があります。
果肉の下部が裂けそうなほどに膨らんでいるいちじくが食べごろです。ただし、完全に裂けているいちじくは鮮度が落ちているので注意しなければいけません。
全体的に赤褐色になっていれば熟して美味しい状態になっており、黒ずんでしまった場合は熟しすぎているサインです。
しなびていたり、傷がたくさんついているいちじくは新鮮ではないため、まずは見た目で新鮮さを確認しましょう。
果皮に張りと弾力がある
新鮮ないちじくは、果皮にピンと張りがあり、果肉にはしっかりとした弾力があります。
皮がシワシワになっていたり、果肉が潰れるほど柔らかい場合は劣化しているため注意が必要です。
また、硬いいちじくは未熟な状態なので、ほどよい弾力があるかがポイントです。新鮮ないちじくであるかはハリの有無からも確認してみましょう。
香りがいい
いちじくは、完熟すると独特な甘い香りを放つため、新鮮だと香りが非常に良いです。
ただし、香りが非常に強く果肉が柔らかい場合は、熟しすぎている可能性が高いため注意しましょう。
へたの切り口に白い液がついている
いちじくのへたの切り口に白い液がついていたら、鮮度がいいという証拠です。
白い液の正体は、たんぱく質分解酵素「フィシン」であり、たんぱく質を分解して消化する働きをしています。
「フィシン」は鮮度を示す白い液体ですが、たんぱく質分解酵素なので触ると「ヒリヒリ」したりする場合があるため注意しましょう。
まとめ:いちじくは日持ちしないので正しく保存しよう
いちじくは、皮が薄くて水分量が多いため、傷がつきやすく高温下や乾燥に弱いデリケートな果物です。
常温保存ではすぐに傷んでしまうため、冷蔵または冷凍で保存して日持ちさせてください。
冷蔵庫の野菜室で保存すれば4〜5日ほど日持ちさせられ、冷凍保存の場合は約1か月も長持ち可能です。
いちじくは日持ちしない果物なので、正しく保存して美味しく食べ切り、フードロスをなくしましょう。