クラダシチャレンジとは 社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ(通称 クラチャレ)」は、人口減少・少子高齢化により人手不足に悩む地域・農家さんのもとへ、地方創生やフードロス問題に興味がある学生やクラダシスタッフを派遣するプログラム。一次産品の収穫をはじめとした農業体験により、フードロス削減を目指します。参加者は、現地での農作業や現地の方との意見交換を通して、地域の現状や課題など座学では得られないたくさんの学びを得られます。 |
概要
社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」in 北海道仁木町・新潟県新潟市
開催期間:(仁木町)2024年6月29日(土)~2024年7月3日(水)・(新潟市)2024年8月5日(月)~2024年8月9日(金)
参加人数:学生4名、クラダシ社員2名
開催の背景
~北海道仁木町~
北海道仁木町は、「果実の町」として産業を活性化と、それらを通じた関係人口の増加や食育など、総合戦略としてSDGs達成を目標とした取り組みを実施しています。今回、一次産業活性化に不可欠である、食品ロス削減に向けた取り組みを強化するとともに、地元の特産品や町の魅力を発信を通じて関係人口を拡大することを目的とし、仁木町と連携協定を締結いたしました。
~新潟県新潟市~
2022年3月にクラダシは新潟全域でのフードロス削減強化に向け、新潟県・新潟市と連携協定を締結しました。
【活動内容】作業の詳細
~北海道仁木町~
【小さなことを積み重ねる”重労働”ー収穫ー】
機械は一切使わず、手作業で実を一つひとつ取る
傷はないか、雨に濡れていないか、実は連結していないか、色は基準を満たしているかを目視
大変な作業⇔なかなかお金にならないという問題
(一昔前は生活を維持するためには労働時間が長く、平均寿命に満たず亡くなってしまう方ばかり)
機械の力に頼れないため、農家の持続可能性を担保するためには新しいシステムを早急に整備する必要性
【栄養になるさくらんぼとゴミになるさくらんぼー選果ー】
非常に繊細な果物→私たちがよく目にするスーパーマーケットに並んでいる綺麗なさくらんぼは樹になっているもののほんの一部
傷がついてしまったさくらんぼに適した加工方法は見つかっていない
→中間コスト(エネルギー等)がかかることも考慮すると本当に加工をする必要があるかは考えるべき
→加工方法を見つける場合、大学や専門的な機関との協働が有効
~新潟県新潟市~
新潟県での体験を通じて、地域の枝豆に関するさまざまな作業に参加しました。まず、朝2時半に起床し、真っ暗な中で畑から収穫された枝豆の選別作業を体験しました。新潟では、朝収穫された新鮮な枝豆が昼前にはスーパーに並ぶことが当たり前であり、その鮮度へのこだわりに驚かされました。作業の合間には、農家さんが特製の温かいおにぎりを振る舞ってくださり、皆さんの優しさに心が温まりました。
2日目には、枝豆の加工現場を見学しました。加工品と生食のバランスや学校給食における食品ロスの問題について多くの話を聞き、地域の取り組みに触れることができました。工場では茹でたての新鮮な枝豆を試食し、B級品でも十分に美味しいことを改めて実感しました。しかし、それらが処分される現実を目の当たりにし、食品ロスの課題の深刻さを痛感しました。
このように、収穫から加工までの一連の流れを体験することで、新潟の枝豆が持つ魅力と、それを支える地域の努力を肌で感じることができました。
【活動内容】意見交換会
~北海道仁木町~
「地方があるから都心が成り立つ」という言葉は、地方と都心の相互依存の関係性を端的に表しています。地方は、農業、漁業、林業といった一次産業を通じて、都心の消費者に欠かせない食料や原材料を供給する重要な役割を担っています。これにより、都心の生活基盤が支えられています。
また、地方は観光地としても重要な存在です。多くの人々が都心から地方を訪れ、美しい自然や歴史的遺産、伝統的な文化を楽しむことで、地域経済の活性化に寄与しています。同時に、地方での観光は都心で働く人々にとって、日常から離れてリフレッシュする貴重な機会となっています。
地方と都心は、それぞれが異なる役割を果たしながら互いに支え合い、日本全体の発展を支える欠かせない存在です。
~新潟県新潟市~
新潟市の人々の温かさと高いレベルに感銘を受けました。関わった全員が親切で、話好きな印象を受けました。農家の方々が経営の厳しさにもかかわらず、協力し合って改善策を模索している姿や、行政の施策や関わり方も素晴らしいと感じました。
新潟の名産品などを小売店を通じて学びました。その中で、枝豆の域内消費量が新潟は非常に高いと知りました。日本全体でのブランド認知は難しいかもしれませんが、地産地消という点において素晴らしいです。域内外のバランスを上手く両立できる点を探したいです!
【活動内容】施策提案の詳細
2地域のクラチャレ参加で得た知見をもとに、施策提案を行いました。「もったいないを、おいしいに!学生と地域のフードレスキュー大作戦!」というタイトルで、全国の学生たちと一緒に新潟市の枝豆のB品や米粉、そして全国の同じような地域での特産品やB品を活用した地産菓子の開発といった内容の施策案でした。
参加者の声
~北海道仁木町~
北海道の仁木町でのサクランボ収穫・選別体験は、地方の重要性を再認識する貴重な機会でした。特に印象に残ったのは、町長さんの「地方が都会を支えている」というお話です。農家さんたちが丹精込めて育てたサクランボが都会で消費されることで、地方の力が都会の豊かさを支えていることを実感しました。
今後は、仁木町との具体的なコラボレーションを進め、地域資源を活用した事業展開を図りたいと思います。また、他の地方との連携も視野に入れ、地域の魅力を発信しながら新たなプロジェクトに挑戦していきたいです。
【大学4年 山口さん】
~新潟県新潟市~
新潟市には見た目は穏やかで優しそうでも胸には熱い情熱を秘めている方がいらっしゃいました。特に印象に残ったのは「新潟の食べ物が質が高く、美味しいのは努力があるから」というくろさき茶豆農家さんの言葉。くろさき茶豆は日本で2番目に高級な枝豆であり、単価を日本一にしたいと熱く語って下さいました。しかし、農業は稼げる職業ではないため、これ以上何かの努力をする余裕がないというジレンマに直面しているそうです。B品についても「もったいない」という想いはあるものの活用できていないのも同じです。
そこで必要になってくるのは努力を行うための、夢を実現させるための後押しであることが明らかになりました。「どうしようもない」を「できる」に変換させるのに学生でも十分貢献できます。「脇役」を超えていかに「主役」になれるかが今後の新潟のカギを握ると感じました。
【大学4年畠山さん】
活動レポート詳細
この記事でご紹介したクラチャレをもっと詳しく知りたい方はこちら!より詳細な活動レポートをご覧いただけます。
クラチャレ&クラチャレふるさとだより
Kuradashiでは、クラチャレをきっかけとする商品「クラチャレふるさとだより」を販売しています。日本全国の地域経済の活性化や特産品の魅力発信を実現したい。「クラチャレふるさとだより」は、そんな思いで生まれた商品です。
商品の収穫・梱包をおこなうのは、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」の参加学生たち。 地方創生を志し、強い思いでクラダシチャレンジに参加するメンバーです。
「クラチャレふるさとだより」の購入によるクラダシ基金への支援が、また次のクラダシチャレンジにつながります。