クラダシチャレンジとは 社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ(通称 クラチャレ)」は、人口減少・少子高齢化により人手不足に悩む地域・農家さんのもとへ、地方創生やフードロス問題に興味がある学生やクラダシスタッフを派遣するプログラム。一次産品の収穫をはじめとした農業体験により、フードロス削減を目指します。参加者は、現地での農作業や現地の方との意見交換を通して、地域の現状や課題など座学では得られないたくさんの学びを得られます。 |
概要
社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」in 北海道三笠市・長野県松本市
開催期間:(三笠)2024年7月2日〜7月8日・(松本)2024年11月1日~11月7日
参加人数:学生4名・社員2名
開催の背景
~北海道三笠市~
2022年6月、畑で生まれる食品ロスの削減や人手不足の解消、地域活性を目的に、クラダシ、三笠市、イオンアグリ創造の3者にて「三笠市における特産品のPR及び食品ロス削減に向けた連携協定」を締結いたしました。
~長野県松本市~
クラダシと松本市は共同で松本市におけるフードシェアリングサービス導入の効果検証を行ってまいりました。令和2年度の導入により、食品ロス削減への効果が実現されたため、2021年7月より連携協定を締結し、食品ロス削減へ向けさらなる取り組み強化を図っております。
【活動内容】作業の詳細
~北海道三笠市~
除草作業から、電柵設置、メロンの収穫、苗植え、出荷まで様々な作業を行いました。作業の中で実感したのは、メロン栽培の大変さです。特に、三笠市で栽培されているIKメロンは日持ちしないという特徴があり、1日の中で生育状況を何度も確認をする必要があります。さらに、獣害被害も悪化していて、懸命に栽培していたメロンが獣害によって売れなくなってしまうこともあるとお聞きしました。
人手不足の解消に向けて、機械化・デジタル化などの動きはある一方で、それを取り入れる費用や、それらがすすむまで課題とどう向き合っていくのかというところはこれからの課題であり、目の前の課題を1つ1つ着実に解消していく必要性を感じた作業体験でした。
~長野県松本市~
保平かぶの収穫・加工作業やキャベツの収穫作業を行いました。保平かぶの加工では、何十個ものかぶの不要な部分を切り落とし、半切りにする作業を体験しました。働いている方に「この立ち仕事は、大変ではないか」と聞いたところ、「確かに大変だけれど、お喋りしながら作業することは好き」と答えてくださったのが印象的で、この加工所は、地域の方々の交流の場としても機能していることを感じました。収穫作業ではお世話になった農家さんが今年で商業用のかぶ栽培をやめるということをお話ししてくださったのが印象的でした。人手不足や高齢化によって地方の特産品が衰退してしまうことは全国的な課題であるということを強く感じました。キャベツの収穫においても、ただ農作業をするだけではなく、作業に参加されている方々が手料理やお菓子を持ち寄ったり、会話を楽しんだりしている中に入って農作業を体験させていただき、農業が「人と人とのつながり」を創出していると感じる経験になりました。
【活動内容】意見交換会
~北海道三笠市~
意見交換会では、「三笠市の現状」を多く知ることができました。例えば、市の方からは三笠市の「主要観光地の中継地点としての魅力」を発信していきたいというお話を伺いました。お話を聞くまで、三笠市もほかの市と同様の形で観光客を呼び込みを考えていると思っていたので、「中継地点」として考えられていることには非常に驚きました。三笠市が抱えている課題に対して、観光業の推進はその課題の根本的解決にはならないとの考えが、そういったお話につながっていたことを知り、地方創生のための案として「観光業の推進」が挙がることは多いが、地域の事情によって進めていくべき事業や活動は大きく違うのだなと考えさせられました。
~長野県松本市~
意見交換会の中で、松本市奈川地区の一番の課題が「人口減少」だということを再認識しました。Dual school制度や、交通費補助など若い学生を地区に残すための工夫は様々施されているものの、根本的な問題解決には至っていません。農業体験やメディアの活用により、若者を地区外から呼び込む必要性を感じました。
そのような課題がある一方で奈川には耕作放棄地が少ないということを知りました。その理由の1つに「市街から隔離されているがゆえに人が支え合ってきたから」ということがあるそうです。奈川の人から感じる暖かさには、その地理的特性も関係しているのかもしれないと思いました。
【活動内容】施策提案の詳細
「三笠メロンの魅力発信」をテーマに施策提案を行いました。北海道のメロンと言えば、一番に名前が挙がるのは夕張メロンかと思います。しかし、三笠メロンも知名度こそないものの、味は夕張メロンと近く、比較的安価であるという特徴があります。そこで、知る機会さえあればそのファンが増えるはずとの仮定の下、北海道や関東の各地に三笠メロンを届けるフードトラック「15日後にお家に帰る、三笠くん」を考案しました。
参加者の声
~北海道三笠市~
クラチャレに参加し、「現場に実際に足を運ぶこと」の重要性を実感しました。私は、今回「三笠市が今後観光/インバウンド需要にどのように対応していくのか」を知り、自分なりの考えを持つことを目標として参加しました。三笠市が発展する上で、観光業は核となるものだと考えていたからです。しかし、実際は「三笠市には他の喫緊の課題」があることを知ることになりました。それは、「街に住み、長く暮らす人」が少ないということです。街が存続するための根本的な課題であり、この問題の解決なしに、観光業を推進することは、市の負担を増やしかねないのだと気が付かされました。地方創生の取り組みとして、「観光事業」が挙がることは多いですが、それが地域の課題を本当に克服できるのかについてはよく考える必要があると感じました。他にも、現地に行ったからこそ知れたことが多くあります。今後も「現場に足を運ぶこと」は続けたいと思いました。
【大学3年 野尻さん】
~長野県松本市~
今回農作業では、主にキャベツの収穫・選果をしましたが小さいサイズのものや傷んでいる部分も切って飲食店に提供するなど外側一枚以外は廃棄にならないことに驚きました。休憩中も持ち寄ったものでみんなで輪になって話すことができ、この時間を楽しみに作業に励むおばあちゃんおじいちゃんもいるのではないかとお茶の時間の考え方が変わりました。
蕎麦打ちも一からさせていただき、奈川蕎麦の香りやとうじ蕎麦の美味しさを発信することで関係人口増加に繋げられるのではないかと感じています。
農園レストランカフェoluoluのプレートもとても美味しく奈川の野菜を知ってもらうきっかけになる素敵なお店だなと思いました。奈川は人が少ないからこそ人と人の繋がりが強く、温かい地域だなと強く感じました。また訪れたいと思います。
【大学4年 大山さん】
活動レポート詳細
この記事でご紹介したクラチャレをもっと詳しく知りたい方はこちら!より詳細な活動レポートをご覧いただけます。
クラチャレ&クラチャレふるさとだより
Kuradashiでは、クラチャレをきっかけとする商品「クラチャレふるさとだより」を販売しています。日本全国の地域経済の活性化や特産品の魅力発信を実現したい。「クラチャレふるさとだより」は、そんな思いで生まれた商品です。
商品の収穫・梱包をおこなうのは、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」の参加学生たち。 地方創生を志し、強い思いでクラダシチャレンジに参加するメンバーです。
「クラチャレふるさとだより」の購入によるクラダシ基金への支援が、また次のクラダシチャレンジにつながります。