「さっと使える時短調理のために、ゆで卵をたくさん作りたい……」
「ゆで卵を作り置きしたいけど、適切な保存方法が知りたい……」
ゆで卵は、ビタミンAやビタミンB2、ビタミンB12など、さまざまなビタミンが豊富に含まれています。完全栄養食品と呼ばれるほど、栄養価が高い食べ物です。
ゆで卵をストックしておけば後から便利に使えるので、どのように保存すれば腐らずに美味しい状態を保てるのか知っておくと役に立ちます。
そこでこの記事では、ゆで卵を作り置きする際の適切な保存方法と、保存方法別の日持ち日数を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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固ゆで卵の保存方法
白身・黄身のいずれも中までしっかりと火が通って固まった固ゆで卵は、殻があってもなくても10℃以下に保たれた冷蔵庫に入れて保存することが好ましいです。
茹でた卵は、雑菌やサルモネラ菌をはじめさまざまな雑菌の繁殖を防ぐ意味で、品質を保つために10℃以下で保管する必要があります。常温保存は向かない食品なので冷蔵庫で保存しましょう。
殻あり
殻がある状態の固ゆで卵を10℃以下の冷蔵庫で保存した場合、2〜3日程度は日持ちさせられます。
殻にヒビが入った部分から傷みやすくなるため、優しく取り扱って保存容器に入れて保存しましょう。
冷蔵庫保存する際は、卵の殻全体をよく確認して、ヒビが入っていないかのチェックが大切です。
保存する前に殻にヒビが入っていることに気がついたら、ヒビが入ったゆで卵はその日のうちに消費することをおすすめします。
冷蔵庫での保存から1日以上経過した時点で、いつの間にかヒビが入ってしまったゆで卵を見つけた場合、雑菌が繁殖して品質が劣化しているおそれがあります。食べるのは避けたほうがいいでしょう。
殻なし
殻を剥いたゆで卵は、殻つきのゆで卵よりも日持ちしにくくなるため注意が必要です。冷蔵庫に入れて保存しても、24時間以内には食べ切るようにしましょう。
保存する際は、密閉できる保存容器に入れるかラップでゆで卵を空気が入らないようにぴったりと包んでから10℃以下の冷蔵庫に入れて保存します。
殻がついていない状態の固ゆで卵は、日持ちしないので当日のうちにできるだけ早く消費してください。
半熟ゆで卵の保存方法
白身が固まっていて黄身は半分火が通っている状態の半熟ゆで卵は、固ゆで卵と比較して日持ち日数が短くなるため、気をつけなくてはなりません。
半熟ゆで卵も固ゆで卵同様に、常温保存では雑菌が繁殖してしまう可能性が高いため、冷蔵庫での保存が好ましいです。
殻あり
殻がついている半熟ゆで卵は、10℃以下の冷蔵庫で保存した場合、1〜3日くらい日持ちさせることができます。
半熟の具合は、ゆで時間によって異なるため、短時間でゆでた半熟卵は時間をかけたゆで卵よりも品質が劣化しやすくなるので注意が必要です。
短いゆで時間の半熟卵は1〜3日の間保存できるものの、なるべく早い期間での消費をおすすめします。
殻なし
殻がついていない半熟ゆで卵は、卵の表面が空気に触れる状態であり、黄身に完全に火が通っていないことから雑菌が繁殖しやすい状態です。よって、当日中の24時間以内には食べ切らなくてはなりません。
密閉できる保存容器に入れて、なるべく早く消費するようにしましょう。
半熟の殻がないゆで卵は、殻ありよりも割れやすくなるため、割れても問題がないように深さのある保存容器に入れることがおすすめです。
ゆで卵はフィリングに調理すれば冷凍保存できる
ゆで卵は冷蔵保存だけでなく、冷凍保存も可能な食品です。冷凍保存した場合には約1か月ほど日持ちさせられます。
ただし、殻がついたままのゆで卵を冷凍保存すると、凍った卵が膨張して割れるため注意しなければいけません。
また、殻を剥いて保存すると白身の部分の水分が抜けてゴムのような食感になり、食味が落ちます。
そこでゆで卵を上手に冷凍するためには、フィリング状にしてから保存しましょう。
- 固ゆでになるように茹でる
- ゆで卵の殻を剥く
- ゆで卵をみじん切りにする
- ボウルにゆで卵とマヨネーズ、レモン汁、砂糖、塩コショウを加えて混ぜる
- 一度で使える分にして空気を抜きながらラップに包む
- ジップつきの冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れる
固ゆでになるように茹でる
冷凍でゆで卵を長期的に保存したいと考えた場合、茹でる時間を長くしてしっかりと固ゆでにすることがポイントです。
固ゆで卵の作り方は、以下の手順を参考にしてください。
- 鍋に殻つき卵を入れて、卵が浸るくらいの水を入れる
- 火をかけて沸騰したら15分茹でる
ゆで卵の殻を剥く
ゆで卵ができたら、身が崩れないように気をつけながら殻を剥きます。
殻をきれいに剥けないなら、ゆで卵が2〜3個入る密閉容器にゆで卵を入れて、左右に軽く振って殻を割って剥くと殻がつるんと剥けるのでおすすめです。
ゆで卵をみじん切りにする
ゆで卵を包丁でみじん切り、もしくはフォークでつぶして細かくします。
ゆで卵をつぶすときに、なるべく白身を細かくすることで、冷凍した際に白身の部分がぼそぼそとしたスポンジのような食感になることを防げます。
ボウルにゆで卵とマヨネーズ、レモン汁、砂糖、塩コショウを加えて混ぜる
ボウルに細かくつぶしたゆで卵とマヨネーズ(大さじ1と1/2)、レモン汁(大さじ1)、砂糖(小さじ1)、塩コショウを少々加えてよく混ぜ合わせます。
マヨネーズの油分によって、卵から水分が抜けにくくなり、冷凍保存しても美味しい状態をキープできます。
一度で使える分にして空気を抜きながらラップに包む
卵フィリングは、一度解凍すると使い切らなくてはならないため、一度に使い切れる分に分けて冷凍しましょう。
ラップにフィリングをのせて空気を抜きながら、ぴったりと包むことで劣化を防げます。
ジップつきの冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れる
ラップで包んだ卵フィリングは、冷凍保存ができるジップ付きの保存袋に入れて、空気を抜いて封をし、冷凍庫で保存しましょう。
フィリングは固まるまで柔らかい状態なので、上に他の食材を乗せるなどしてつぶしてしまわないように保存場所には気をつけてください。
なお、冷凍した卵フィリングは、冷蔵庫で自然解凍しましょう。
解凍した卵フィリングは、グリーンサラダにのせたり、パンにはさんでサンドイッチにしたり、肉や魚料理のトッピングにすると美味しく食べられます。
味付け卵で保存すれば美味しく長持ち
ゆで卵に下味をつけて保存することで、そのまま冷蔵保存するよりもさらに美味しく長持ちさせられます。
味付け卵にしておけば、日持ちするだけでなく、そのままカットしてラーメンや丼もののトッピングに活用できて時短調理にもつながるので便利です。
味付けは調味液によってバリエーションが豊富なので、料理のレパートリーも広がります。
- ゆで卵を漬け込む調味液を作る
- ゆで卵の殻を剥く
- 調味液をポリ袋か保存袋に入れて殻なしのゆで卵を漬ける
- 冷蔵庫に入れて半日から1日漬け込む
ゆで卵を漬け込む調味液を作る
ゆで卵を茹でている間に、ゆで卵を漬け込む調味液を作っておきましょう。
簡単にめんつゆを使った調味液や、ピリッと辛味のあるショウガ醤油漬け、濃厚な味噌漬け、万能な塩麹漬けがおすすめです。
各調味料の作り方は、以下を参考にしてください。
だし漬け
ショウガ醤油漬け
- 水:100cc
- 薄切りのショウガ:1片
- 醤油:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 酢:大さじ½
味噌漬け
塩麹漬け
塩麹:大さじ1
それぞれジッパーつきの保存袋に入れて混ぜ合わせましょう。
ゆで卵の殻を剥く
次に、ゆで卵の殻を剥きましょう。
複数のゆで卵を一気にきれいに剥きたい場合、タッパーにゆで卵と少しの水を入れてフタをして、揺らすと卵同士の殻がぶつかって殻が剥きやすくなります。
調味液をポリ袋か保存袋に入れて殻なしのゆで卵を漬ける
作っておいた調味液は、ポリ袋または密閉できる保存袋に入れて、殻なしのゆで卵を漬け込んでいきます。
ポリ袋で保存する際は、袋の口をしっかりと閉じて調味液が漏れ出さないように注意してください。
冷蔵庫に入れて半日から1日漬け込む
冷蔵庫で半日または一晩寝かせて1日漬け込むと味が染み込んで美味しく食べられます。
漬け込み時間が短いと味が染みこまないので、黄身までしっかりと味をつけたいなら1〜2日漬け込みましょう。
ゆで卵全体が調味液に浸かっていない場合は、定期的にゆで卵を動かして全体が調味液に浸かるようにすることが美味しく漬け込むポイントです。
ゆで卵の常温保存はおすすめしない
常温でゆで卵を保存すると雑菌が繁殖して食中毒を起こす恐れがあるため、常温保存はおすすめしません。
特に夏場や暖房の効いた部屋では、さらに雑菌の繁殖が進みやすいです。ゆで卵を作ったら短時間のうちに食べる、またはすみやかに冷蔵または冷蔵庫で保存しましょう。
誤ってゆで卵を数時間、常温に置いてしまった場合は、すでに雑菌が繁殖している可能性が高いため、食べずに破棄した方がいいと考えられます。
ゆで卵の賞味期限はどれくらい?
ゆで卵の賞味期限は茹で時間や状態、保存方法で異なります。ゆで卵を食べるタイミングや食べ方によって、保存方法を使い分けることがおすすめです。
以降で、各パターンごとにゆで卵の賞味期限をみていきましょう。
常温での保存期間は24時間(当日)
ゆで卵は、たとえ直射日光や高温多湿を避けた場所であっても、常温保存では日を跨いでの保存はできません。当日中に食べ切りましょう。
特に、夏場の気温が高い時期や暖房が効いた暖かい室内では雑菌が繁殖しやすいため、数時間のうちに劣化するおそれがあります。
ゆで卵を常温保存すること自体好ましくないため、常温で保存するなら24時間以内という目安にかかわらず、なるべく早く食べ切りましょう。
殻ありの固ゆで卵の冷蔵保存期間は3日
しっかりと長時間火を入れて硬く茹でた殻つきのゆで卵を冷蔵庫で保存した場合、3日程度は日持ちさせられます。
殻ありで冷蔵保存する際は、保存前に殻にヒビが入っていないかを確認し、保存中にヒビが入らないように気をつけながら保存容器に入れて保存しましょう。
殻なしの固ゆで卵の冷蔵保存期間は24時間(当日)
硬く茹でた卵の殻を剥いて冷蔵庫で保存する場合、日持ち期間は当日中になるため、24時間以内に食べ切る必要があります。
殻を剥いたゆで卵は、空気に触れる部分が増えて殻ありよりも劣化しやすくなるため、食中毒を防ぐ意味でもなるべく早く食べましょう。
殻ありの半熟卵の冷蔵保存期間は1〜2日
茹で時間が短い半熟ゆで卵は、殻あり状態で冷蔵庫にて保存した場合、日持ち期間が1〜2日になります。
半熟の卵は、黄身の中まで完全に火が入っておらず雑菌が繁殖しやすくなるため、日持ち期間が短くなる点に注意してください。
殻なしの半熟卵の冷蔵保存期間は24時間(当日)
殻を剥いた状態の半熟卵を冷蔵庫で保存した場合、当日中・24時間以内に食べ切りましょう。
殻なしの半熟卵は柔らかく衝撃に弱いため、卵の身が割れたりつぶれたりしないように、優しく取り扱い、深さのある保存容器に入れての冷蔵保存をおすすめします。
まとめ:ゆで卵は冷蔵保存でも3日以内に食べられる量が大切
ゆで卵は、茹で時間や保存環境によって日持ち期間が異なり、殻つき固ゆでの冷蔵保存でも3日以内に食べる必要があります。
フィリングにして冷凍保存すれば約1か月日持ちするので、美味しく食べ切るために工夫して保存する方法がおすすめです。
ゆで卵を作る際は大量に作りすぎないように注意し、3日以内に食べられる量を目安としてフードロスをなくしましょう。