食卓に欠かせない野菜である大根。おでんや煮物など、さまざまな料理に使える大根を、ついつい買い込んでしまった経験はないでしょうか。
この記事では、大根を長持ちさせるための保存方法を徹底解説します。
常温や冷蔵、冷凍、各保存方法のコツや保存期間、さらにはおいしくいただくためのレシピも紹介。これらの方法を活用すれば、大根を無駄にすることなく、いつでもおいしく食べられます。
「大根を最後までおいしく食べたい!」「長持ちさせる保存方法を知りたい!」そんなあなたにぴったりの情報が満載です。ぜひ最後まで読んで、大根を賢く保存・活用してください。
涼しい時期なら丸ごと大根も常温保存できる|保存期間2〜3週間
秋から冬にかけての涼しい時期であれば、丸ごとの大根を常温で2〜3週間保存することも可能です。
ただし、気温や湿度によっては傷みやすいため、温度が25℃を超えた場合は常温保存は控えてください。
【手順】
- 葉を根元から切り落とす
- 大根を新聞紙で包む
- 風通しの良い冷暗所で、大根を立てた状態で保存する
丸ごと大根の常温保存は、高温多湿な場所は避け、風通しの良い場所を選びましょう。新聞紙が湿ってきたら、こまめに取り替えてください。また、根菜類は、土の中で育つ自然な状態と同じように、立てて保存することで長持ちします。
気温が高まる時期は丸ごと大根は冷蔵保存|保存期間2〜3週間
丸ごと大根は、以下の適切な方法で冷蔵保存すれば、2〜3週間長持ちします。冷蔵保存を活用し、新鮮な大根を長期間楽しみましょう。
【手順】
- 葉を根元から切り落とす
- 大根を新聞紙で包むか、保存用のビニール袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室に、大根を立てた状態で保存する
大根は、葉がついたままだと、根の水分が葉に吸い上げられてしまい、乾燥して鮮度が落ちてしまうため、葉を切り落として保存することが重要です。
また、大根は乾燥に弱いため、新聞紙でしっかりと包んでください。カットした大根は傷みやすいので、より長持ちさせたい場合は、丸ごと保存をおすすめします。
切った後の大根も冷蔵保存|保存期間1週間
カットした大根は、丸ごと保存するよりも傷みやすいですが、冷蔵庫で適切に保存すれば1週間程度はおいしく食べられます。
【手順】
- 切り口をキッチンペーパーで包む
- 大根全体をラップでしっかりと包む
- 保存用ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で、葉の方を上にして立てて保存する
カットした大根は、切り口から水分が蒸発しやすく、乾燥すると味が落ちてしまいます。そのため、切り口をしっかりと保護し、乾燥を防ぐことが重要です。
使いやすく切った大根は冷凍保存|保存期間1か月
大根は、カットすると乾燥が進み、冷蔵保存では日持ちしません。そこで、冷凍保存を活用することで、約1か月間、新鮮な状態を保つことができます。大根を買ってから2~3週間で食べきれない場合や、日々の料理でサッと使いたい場合には、冷凍保存がおすすめです。
【手順】
- 皮をむき、用途に合わせて使いやすい大きさにカットする(いちょう切り、短冊切り、千切りなど)
- カットした大根をキッチンペーパーなどで包み、水気をしっかりと拭き取る
- 冷凍用保存袋に平らに並べ、空気を抜いて密封する
- 急速冷凍する
冷凍すると大根の組織が壊れ、食感が少し変わるため、煮物や汁物、炒め物など、加熱調理する料理に使うのがおすすめです。細かく切った大根は、凍るとくっつきやすいため、バラバラになるように平らに並べて冷凍しましょう。また、大根の葉も冷凍保存が可能です。塩もみすることで水分と一緒に苦味も抜け、色もきれいに仕上がります。水分にはえぐみがあるので、しっかり絞って保存してください。この状態で冷蔵保存もできますが、その場合は2~3日で食べきるようにしてください。
茹でた大根の冷凍保存|保存期間1週間
茹でた大根は冷凍保存を活用すれば、1週間ほどの保存が可能です。解凍してしまうと、大根の水分が出ることがあるので、スープや煮物にそのまま加えるのがおすすめです。
【手順】
- 大根を茹でる前に、皮をむき、好みの大きさに切ります。
- 大根を鍋で柔らかくなるまで茹で、十分に冷まします。
- 冷めた大根をキッチンペーパーで水気を拭き取ります。
- 冷凍用保存袋に平らに並べ、空気を抜いて密封します。
- 袋ごと冷凍します。
細かくカットしたり、下茹でした大根は、冷蔵保存の場合鮮度が保ちにくいです。
大根は、皮をむいたりカットしたり、下茹でをすると細胞が壊れやすくなり、水分が抜けやすくなります。そのため、冷蔵庫で保管しても鮮度が落ちやすく、食感や風味が損なわれることがあります。
茹でた大根の保存は冷蔵ではなく、冷凍をおすすめします。冷蔵保存では、茹でた大根が日々劣化しやすく、早めに使い切らなければなりません。一方、冷凍保存を活用すれば、より長く新鮮さを保ち、風味や栄養も損なわれにくくなるため、茹でた大根は冷凍保存がおすすめです。
長期保存には干し大根への加工がおすすめ
大根は、生のままでは保存期間が限られていますが、干し大根に加工することで長期間の保存が可能です。しっかり干していれば、常温で半年ほど日持ちします。しかし、乾物は、湿気や気温の上昇で味が落ちてしまうので、梅雨時期までにはおいしく食べ切るとよいでしょう。
【材料】
【手順】
- 大根を好みの形に切る(薄切りがおすすめ)
- ザルなどに重ならないように並べ、風通しの良い場所で天日干しにする
- 日が落ちたら取り込み、保存袋に入れて冷凍する
- 2~3日間、天日干しと冷凍を繰り返す
- 好みの乾燥具合になったら完成
- 保存する場合は、冷凍保存し、2週間を目安に使い切る
干し大根作りのポイントは、天候に応じて干し方を変えることです。晴れた日には、できるだけ長時間天日干しにして、大根の水分をしっかりと飛ばしましょう。もし天気が悪ければ、無理に干さずに冷凍保存に切り替えるのがおすすめです。乾燥具合はお好みで調整できますが、カラカラに乾燥させた場合は、水で戻してから調理するとおいしく食べられます。
おいしく保存するために鮮度の高い大根の見分け方
大根は、新鮮なものを選ぶことで、よりおいしく、そして長く保存することができます。以下のポイントを参考に、鮮度の高い大根を選びましょう。
- ハリとツヤ
- まっすぐでずっしり
- ひげ根の跡
- 鮮やかな緑色の葉
- みずみずしい切り口
ハリとツヤ
新鮮な大根は皮にハリとツヤがあります。表面がつややかでみずみずしさを感じるものが新鮮です。乾燥してシワが寄っている大根は、鮮度が落ちている証拠です。また、大根の皮にカサつきが見られるものは、乾燥が進み日持ちしにくくなっているため、選ばないようにしましょう。
まっすぐでずっしり
まっすぐで太く、ずっしりとした重みのある大根を選ぶことが大切です。大根を持った時に感じる重さは、水分を豊富に含んでいる証拠です。大根は水分を多く含んでいるほど甘みがあり、食べておいしいです。軽く感じる大根や、歪んだ形のものは、栄養や水分が不足していることがあるため、避けた方が良いでしょう。
ひげ根の跡
大根のひげ根の跡が浅く、表面がなめらかで均一なものが新鮮です。ひげ根は、大根の栄養を吸収する部分ですが、長くて深い跡があると、大根が成長し過ぎてしまっている可能性があります。ひげ根が目立つものや、ボツボツと膨らんでいるものは、鮮度が落ちてきている証拠なので注意が必要です。
鮮やかな緑色の葉
大根の葉は鮮やかな緑色で、元気よくピンと立っているものが新鮮です。葉が黄色くなっていたり、しおれている場合は、時間が経っている証拠です。特に、葉が元気なく枯れている大根は、鮮度が落ちているため避けるようにしましょう。大根の葉がしっかりと太くて健康的な緑色をしているものが、新鮮で栄養価も高いです。
みずみずしい切り口
大根の葉が切り落とされている場合は、切り口がみずみずしく、新鮮な状態であることが重要です。新鮮な大根は切り口が湿っていて、光沢があるように見えます。切り口がカサカサしていたり、変色している場合は、水分が失われており、品質が落ちてきている証拠です。このような大根は、新鮮さが損なわれているため、早めに使い切る必要があります。
保存した大根で作る美味しいレシピ3選
大根を使い切れない時に便利なレシピを、以下にて3つ紹介します。
簡単に作れて、保存がきくので、大根を無駄なく使い切れます。大根を使ったさっぱりとした料理で、日々の食卓を豊かにしてください。
- ゆず大根
- 大根の甘酢漬け
- リンゴ酢で作る紅白なます
ゆず大根
大根1本を丸ごと使った「ゆず大根」は、ゆずの爽やかな風味が大根にしっかり染み込み、浅漬けの当日からおいしく楽しめます。冷蔵庫で約10日間日持ちするので、大根を無駄にする心配も少なく安心です。
【材料】
- 大根:1本
- 柚子:1個
- 塩揉み用の塩:小さじ2
- みりん:150cc
- 純米酢:大さじ1
- 漬け汁用の塩:小さじ1/2
- 出汁昆布:3g
【手順】
- 大根の皮を剥き、繊維を断つように拍子切りにする。塩小さじ2を振りかけてよく混ぜ、30分ほど置いて水分を出す。
- みりん150ccを鍋に入れ、中火で加熱。約4分煮詰めて半量になり、とろみが出たら火を止める。すぐに塩小さじ1/2を加えて溶かし、酢大さじ1と昆布3gを小さく切って加える。
- 柚子の皮は黄色い部分だけを薄く削ぎ、細かく刻む。果汁を絞り、ワタや種は漉しておく。
- ジップロックを用意し、水気をしっかり絞った大根を入れる。柚子の果汁を加え、準備した調味液と柚子の皮も一緒に入れる。
- 袋の空気を抜いてよく揉み込み、冷蔵庫で3時間以上漬け込む。味が馴染んだら完成。
漬け込み時間は1時間程度が目安ですが、長く漬けるとより深い味わいになるので、お好みに合わせて調整してください。
参考:クックパッド
大根の甘酢漬け
甘酢で漬けた大根は、酸味と甘みが絶妙に調和していて、どんな料理にも合わせやすい副菜です。簡単に作れるので、忙しい日にもおすすめです。
【材料】
- 大根:4分の1
- 甘酢:浸るくらい
- 塩昆布:人つまみ
【手順】
- 大根を薄い輪切りにし、塩を振って10分ほど置き、水分を出す
- 大根から出た水分を捨て、酢、砂糖、塩を合わせて甘酢を作る
- 甘酢を大根にかけて、軽く混ぜ合わせる
- そのまま30分ほど置き、味がなじんだら完成
甘酢の味は好みに合わせて調整できます。酸味が強い方が好みの場合は酢を多めに、甘さを強くしたい場合は砂糖を少し増やしてみてください。
参考:クックパッド
リンゴ酢で作る紅白なます
リンゴ酢を使うことで、まろやかで優しい酸味のある紅白なますが完成します。大根と人参のシャキシャキ感が楽しめる、彩りも美しい一品です。
【材料】
- 大根:200g
- 人参:100g
- 塩:小さじ1
- リンゴ酢:大さじ2
- 砂糖:大さじ3
【手順】
- 大根と人参を千切りにする
- 大根は塩を振り、5分ほど置いて水分を出す
- リンゴ酢、砂糖、塩を混ぜて調味料を作る
- 水分を絞った大根と人参を調味料に漬け込む
- 30分ほど漬け込むと、サッパリとした紅白なますが完成
漬け込む時間が長すぎると、大根や人参のシャキシャキ感が失われるので、30分ほどがちょうど良いです。
参考:クックパッド
まとめ:大根は正しく保存しておいしく食べ切ろう!
大根は、適切な保存方法を知っていれば、常温、冷蔵、冷凍、天日干しなど、さまざまな方法で長期間保存することができます。
また、保存した大根を使ったレシピも豊富にあります。簡単に作れて日持ちもするレシピは、日々の食卓やお弁当に大活躍間違いなしです。
この記事で紹介した保存方法とレシピを参考に、大根を賢く保存・活用して、食卓をもっと楽しんでみてください。
くらだしマガジン編集部
くらだしマガジン編集部です。読む人みんなが知って、選んで、試せて、語れる。そして明日をつくるための日々の暮らしの情報をお届けします。