ごぼうは、一年を通して手に入る便利な野菜で、香ばしい風味と食感がたまらない食材です。和食の定番メニューであるきんぴらごぼうや豚汁などのさまざまな料理に欠かせません。
しかし「ごぼうを購入したけれど、使いきれずに余ってしまう」「ごぼうの正しい保存方法が分からない」ということはないでしょうか。
ごぼうは、土がついた状態で販売されることが多く、一見すると乾燥や劣化に強そうに思われがちです。しかし、実際は乾燥しやすい野菜のため、適切に保存することが大切です。
この記事では、ごぼうの保存方法について、常温・冷蔵・冷凍のポイントとささがき保存のコツを詳しく解説します。
ごぼうの常温保存|保存期間1か月
ごぼうは、冬場のような気温が低い時期なら、常温保存で1か月程度の日持ちができます。比較的長期間保存できますが、乾燥や直射日光に注意しながら、湿度と温度が安定した場所での保管が大切です。
【手順】
- ごぼうは皮をむかずに(洗わない)通気性の良い袋や新聞紙で包む。
- 直射日光を避け涼しく乾燥した場所に置く。
ごぼうの土は、乾燥を防ぎ、風味や栄養を守る役割を果たします。
また、土の中に含まれる微生物がごぼうを保護することで、腐敗を遅らせる効果もあるため、ごぼうは洗わずにそのまま保存することがポイントです。夏は気温や湿度が高いため、常温での保存は適しておらず、注意が必要です。
ごぼうの冷蔵保存|保存期間1週間
ごぼうは冷蔵保存することで、鮮度を保ちながら1週間程度保存できます。以下の手順を参考にして、正しくごぼうを冷蔵保存しましょう。
【手順】
- ごぼうの皮をむかずに、ラップで包む。
- 冷蔵庫の野菜室に入れて保存。
長いごぼうはカットして、切り口が乾燥しないようにラップでしっかり包みましょう。その上で、ごぼうが湿らないよう、乾燥した新聞紙やペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて保存するのもおすすめです。
しかし、鮮度を維持するためには、ペーパータオルを3日ごとに取り替える必要があるため、注意しましょう。
ささがきごぼうの冷蔵保存|保存期間2~3日
ささがきごぼうは、冷蔵保存することで2〜3日間新鮮さを保ちながら保存できます。ささがきにすることで、表面積が増え、早く調理したり、味が染み込みやすくなるため、活用がしやすくなります。
【手順】
- ささがきごぼうをよく洗い、泥や汚れを取り除く。
- 水分を軽く拭き取る。
- 変色を防ぐため、塩水やレモン汁を加えた水に10〜15分程度浸す。
- 水分をしっかりと切る。
保存袋やラップで包み、冷蔵庫の野菜室で適切な温度で保存しましょう。
ごぼうの冷凍保存|保存期間3~4週間
ごぼうは冷凍保存で、約3〜4週間ほどの保存が可能です。冷蔵でも同様の期間保存できますが、鮮度を保つにはペーパータオルに包み、3日に1度は交換する手間がかかります。そのため、手軽さを考えると冷凍保存は便利です。
以降で、ごぼうを「生のまま冷凍保存する方法」と「炒めてから冷凍保存する方法」の2種類を紹介します。ぜひ参考にしてください。
ごぼうを生のまま冷凍保存
ごぼうは生のまま冷凍保存することで、約3〜4週間保存できます。冷凍することで、食感が若干変化するため、解凍後は煮込みや炒め物に使うのがおすすめです。
【手順】
- ごぼうをしっかり洗い、4〜5cmほどの食べやすい長さに切る。
- 1〜2分ほど水にさらし、アクを抜いたら水分をしっかり拭き取る。
- 1回で使う量ごとに重ならないようラップで包む。
- 最後に冷凍保存用の袋に入れて空気を抜き、密封して冷凍庫で保存する。
ごぼうは大きめにカットして冷凍しておくと水分が逃げにくく、風味や食感が保たれやすくなります。
冷凍状態のまま調理に使用でき、もし固くて切りにくい場合は、数分常温に置いておくと扱いやすくなります。乱切りなら煮物に、千切りならきんぴらなど、用途に合わせて使い分けできるのも魅力です。
あらかじめカットして保存するため、冷凍庫内でかさばらず、必要な分だけ取り出せるのも嬉しいポイントです。
ごぼうを炒めてから冷凍保存
ごぼうは、炒めてから冷凍する場合、約3〜4週間ほど保存可能です。炒めてから冷凍保存することで、食感や風味をキープしやすく、下ごしらえの手間も省けるため、忙しい日の時短調理にもぴったりです。
【手順】
- ごぼうをしっかり洗い、ささがきや千切りなど、お好みの形にカット。
- カット後は1〜2分ほど水にさらしてアクを抜き、水気を丁寧に拭き取る。
- フライパンに油を熱し、ごぼうを軽く炒める。火が通りすぎないように、さっと炒める。
- 炒めたごぼうをバットに広げてしっかり冷ます。
- 冷めたら、重ならないように冷凍保存用の袋に平らに入れ、空気を抜いて密封する。
- そのまま冷凍庫で保存する。
炒めたあとに冷凍することで、ごぼうが油でコーティングされ水分が抜けにくくなり、食感が損なわれにくくなります。
また、下ごしらえ済みなので使いたいときにそのまま調理できるのが魅力です。煮物や炒め物、汁物など、幅広い料理に凍ったまま加えられるので、あと一品ほしいときやお弁当作りにも重宝します。
少し手間はかかりますが、後の手軽さを考えるとおすすめの保存方法です。
ささがきごぼうの冷凍保存|保存期間1か月
ささがきごぼうは、下茹でしてから冷凍保存することで、約1か月保存が可能です。アク抜きも済んで扱いやすくなり、必要な分だけ取り出してそのまま調理に使えるため、忙しいときの時短にも役立ちます。
【手順】
- ごぼうをよく洗い、皮を削るように回しながら剥く。
- 両端を少しカットしてからささがきにする。
- ささがきにしたごぼうは、すぐに水にさらしてアクを抜く。(1〜2分程度)
- 沸騰したお湯で1分ほど軽く茹でる。※完全に火を通す必要なし。
- 茹でたごぼうを冷水にとり、しっかり水気を切る。
- 1回分ずつ小分けにしてラップで包む。
- 冷凍用保存袋に平らに入れ、なるべく空気を抜いて密封する。
- 冷凍庫で保存する。
ごぼうは茹でてから冷凍することでアクが抜け、使うときに再度下処理をする必要がありません。茹で時間は短めにして、ほどよい食感を残すのがポイントです。あらかじめ小分けにしておけば、必要な分だけ取り出せて無駄がなく、調理も楽になります。
土付きごぼうは土に埋めて保存できる|保存期間2か月
土付きごぼうは、土に埋めて保存することで、2か月ほどの保存が可能です。ごぼうの根菜としての特性を活かして、土に埋めて保存する方法を紹介します。ごぼうは土の中で育つ野菜なので、収穫後に土に埋め、土を付けたままにしておくことで、乾燥を防ぎ、適度な水分を保った状態で保存ができます。
【手順】
- ごぼうは、できるだけ土が付いたまま保存します。
- ごぼうを約10~20cmの深さで埋めます。埋める際は、ごぼうを縦に並べ、できるだけ他の野菜や物と接触しないようにします。土がしっかりとごぼうを包み込み、乾燥から守れるようにします。
- ごぼうが埋まるように土を軽くかぶせて、その上からさらに新しい土をかけます。
- 約1週間に1度、保存状態をチェックします。
ごぼうは、土が付いていることで乾燥を防ぎ、温度変化から守ることができます。
ごぼうは乾燥に弱いものの、過剰な水分も腐敗の原因になります。適度に土の状態をチェックしましょう。お庭がなくても、プランターを使って簡単に保存できるのがポイントです。
長持ちする新鮮なごぼうの見分け方
新鮮なごぼうを選ぶには、いくつかのポイントに注意することが重要です。適切に選ぶことで、鮮度を保ちながら長持ちさせることができます。以下の特徴をチェックして、品質の良いごぼうを見分けましょう。
- 太さが均一である
- 表面にハリがある
- 根元にヒビ割れがなく細かいヒゲが少ない
太さが均一である
太さが一定で均一なごぼうは、全体的に新鮮で栄養価も高いとされています。異常な膨らみや細い部分がないものを選びましょう。
表面にハリがある
ごぼうの表面にハリがあり、乾燥していないものを選びましょう。表面がしなびていると、鮮度が落ちている可能性があります。
根元にヒビ割れがなく細かいヒゲが少ない
根元部分にヒビ割れや傷がないものが理想的です。また、細かいヒゲが少ないことも新鮮さの証です。ヒビ割れがあると、品質が落ちることがあります。
まとめ:ごぼうは正しく保存しておいしく食べ切ろう!
ごぼうは、適切な保存方法を実践することで無駄なく長期間おいしさをキープできます。
さらに、新鮮なごぼうは、太さが均一で表面にハリがあり、根元にヒビ割れがないものを選ぶことがポイントです。
乾燥に注意して正しい保存方法を実践することで、フードロスなくおいしく食べきりましょう。
くらだしマガジン編集部
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