ブロッコリーは、茹でてそのまま食べるだけでなく、サラダやスープに加えるなど、さまざまな料理に使える万能野菜です。
しかし、「最近買ったばかりなのに傷むスピードが早くない?」「解凍に失敗してべチャッとした食感になった、、」という経験がある人は多いのではないでしょうか。
ブロッコリーは水分が多いため、保存方法が不適切だと早く傷んでしまいます。
ブロッコリーの鮮度を保ちおいしく保存するには、いくつかのポイントに気をつけなければなりません。
ではどのような保存方法を取れば、ブロッコリーのシャキッとした旨みをキープできるのでしょうか。
この記事では、ブロッコリーの鮮度を保って長期間保存する方法や日持ちの目安を紹介します。
失敗しがちな冷凍したブロッコリーの正しい解凍方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
ブロッコリーを正しく保存する5つのコツ
ブロッコリーをおいしく保存するには、以下5つのポイントに注意しましょう。
- キレイに洗う
- 温度を下げて保存
- 乾燥を防ぐ
- 蕾から出るエチレンガスを放出させない
- 小分けするときは房ごとにカットする
1.キレイに洗う
ブロッコリーを保存する前に、汚れや農薬を落とすためにしっかりと水で洗うことが大切です。洗った後は、できるだけ水気を拭き取ることで、湿気からくる傷みを防ぎ、鮮度を保てます。
2.温度を下げて保存
ブロッコリーは、低温で保存することで鮮度が長持ちします。冷蔵庫の野菜室で保存する際、温度を0〜4℃に保つと良いです。冷気によって細胞の劣化が遅くなり、鮮度を保ちながら長期間保存できます。
3.乾燥を防ぐ
ブロッコリーは、湿らせたキッチンペーパーで包んでからビニール袋に入れて冷蔵庫で保存すると、乾燥を防ぎ鮮度が保たれます。これにより、食材の栄養価と食感を維持できます。
4.蕾から出るエチレンガスを放出させない
ブロッコリーの蕾部分はエチレンガスを放出し、周囲の野菜が早く傷んでしまう原因となります。保存時には、ブロッコリーの蕾をしっかり包み、他の野菜とは別に保管することで、エチレンガスの影響を防ぎ、新鮮さを保ちましょう。
5.小分けするときは房ごとにカットする
ブロッコリーを保存する際、小分けにするときは房ごとにカットするのが効果的です。房ごとに切り分けることで、必要な分だけ取り出しやすくなり、余分に手を加えることなく使うことができます。また、房ごとに切ることで、冷凍保存もしやすくなり、鮮度を長く保てます。
ブロッコリーを手軽にすぐ使うなら冷蔵保存|日持ち2~5日
ブロッコリーは冷蔵保存すると、必要なときにすぐ調理ができて便利です。保存方法によって日持ちや使いやすさが変わるため、以下の方法で鮮度を保ちながら保存しましょう。
- 手軽に使いたい場合は生のまま冷蔵保存
- 調理の手間を省きたいなら茹でてから冷蔵保存
手軽に使いたい場合は生のまま冷蔵保存
生のまま冷蔵保存すると、ブロッコリーの栄養と食感をそのまま保てます。切ったブロッコリーは傷みやすいため、なるべく切らずに保存するのがおすすめです。数日以内に使い切ると鮮度が保たれ、手軽にサラダや炒め物として楽しめます。
手順
- ブロッコリーを洗い、湿らせたキッチンペーパーで包む。
- 保存袋に入れて空気を抜き、密封する。
調理の手間を省きたいなら茹でてから冷蔵保存
傷みにくくするために、水気をしっかり切ることが大切です。水気を切る際には、花蕾部分が崩れやすいため注意が必要です。また、電子レンジで加熱する際は、ブロッコリーの硬さを確認しながら10秒ずつ加熱するのがポイントです。
手順
- ブロッコリーを食べやすく切り、沸騰したお湯で1~2分茹でる。
- 粗熱が取れるまで置く。
- ザルで水気をしっかり切る。
- 保存容器に入れ、密閉する。
- 冷蔵庫の野菜室で保存し、2~3日以内に使用。
ブロッコリーを茹でて冷蔵保存することで、忙しい時でも手軽に使えます。鮮度を保ちながら2〜3日以内に使うことで、栄養も損なわず、サラダやスープなどにも活用できます。
ブロッコリーの鮮度を長持ちさせるなら冷凍保存|日持ち1か月
ブロッコリーの鮮度を長持ちさせるためには冷凍保存が最適です。冷凍することで、鮮度や栄養を長期間保つことができますが、保存方法によって仕上がりに差が出ます。
以下の方法で、ブロッコリーの品質を保ちながら冷凍保存しましょう。
- 栄養と食感を重視したいなら生のまま冷凍
- 調理時間を短縮したいなら茹でてから冷凍
栄養と食感を重視したいなら生のまま冷凍
ブロッコリーを生のまま冷凍すると、ビタミンCや食物繊維、抗酸化物質を効率よく保てます。これらの栄養素は熱に弱いため、加熱前に冷凍するのがベストです。栄養が失われにくく、シャキッとした食感と高い栄養価を維持できます。
手順
- ブロッコリーを洗い、小房に切り分ける。
- 水分を拭き取る。
- 冷凍用袋(容器)に入れ、空気を抜いて冷凍庫に保存。
調理時間を短縮したいなら茹でてから冷凍
茹でてから冷凍すると、解凍後すぐに使えるため便利です。お弁当や朝食に常備しておくのがおすすめです。生のまま冷凍するよりも花蕾が崩れにくく、保存性も向上しますが、食感や栄養素は若干損なわれるため、注意が必要です。
手順
- ブロッコリーを洗い、塩を加えた湯で3~4分茹でる。
- 茹でたら冷水で冷やし、水気を切る。
- 冷凍用袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫に保存。
ブロッコリーを冷凍保存する3つのポイント
ブロッコリーを冷凍保存する際には、品質を保ち、解凍後の食感や栄養素をしっかりと維持するために、いくつかの重要なポイントがあります。
以下の3つのポイントを守ることで、鮮度を保ちながら、冷凍後も使いやすくなるため、ぜひ実践してみましょう。
- 水気をしっかりふき取る
- 急速冷凍させる
- 適切な保存容器を選ぶ
1.水気をしっかりふき取る
ブロッコリーの冷凍前に水分をよく拭き取ることで、氷の結晶ができにくくなり、風味や食感を保ちやすくなります。余分な水分は冷凍庫内で氷になり、食材の質が落ちる原因になるため、注意が必要です。
2.急速冷凍させる
冷凍する際には、できるだけ早く冷凍することが大切です。急速冷凍をすることで、ブロッコリーの細胞が壊れにくく、解凍後の食感を保つことができます。
冷凍庫内の温度を低く保つように工夫しましょう。
3.適切な保存容器を選ぶ
密閉袋や容器で空気を抜いて保存し、酸化を防ぎましょう。生のまま冷凍すると栄養や食感が保たれますが、花蕾が崩れやすいため触れないよう注意してください。
また、他の食材とぶつからないように配置にも注意が必要です。
水っぽくならない!ブロッコリーの正しい解凍方法
ブロッコリーは、自然解凍や茹でることでの解凍だと、水っぽさがあり、ブロッコリーの味わいが薄く感じられます。水っぽくならないブロッコリーの美味しい解凍方法を紹介します。
- ブロッコリーの味わいを楽しみたい場合は「電子レンジで解凍」
- しっとりジューシーな食感を楽しみたい場合は「フライパンで蒸し解凍」
ブロッコリーの味わいを楽しみたい場合は「電子レンジで解凍」
電子レンジで解凍することで、ブロッコリーの風味を損なわず、シャキッとした食感を保ちながら解凍できます。水分が出にくいため、味わいが濃縮され、フレッシュな食感が楽しめます。
手順
- 冷凍したブロッコリーを取り出し、耐熱皿に並べます。
- ラップをかけて、電子レンジで加熱します。目安は600Wで1~2分程度。
- 途中でブロッコリーの状態を確認し、加熱が足りない場合は10秒ずつ追加で加熱します。
しっとりジューシーな食感を楽しみたい場合は「フライパンで蒸し解凍」
フライパンで蒸し解凍すると、ブロッコリーがジューシーでしっとりとした食感になります。水分が少なく、ブロッコリー本来の甘みを引き出すことができ、料理にも最適です。
手順
- フライパンに少量の水を入れ、冷凍ブロッコリーを並べます。
- 蓋をして中火で温め、3~5分ほど蒸し解凍します。
- 水分がなくなり、ブロッコリーが柔らかくなったら完成です。
保存の前に!新鮮で美味しいブロッコリーの選び方6選
新鮮で美味しいブロッコリーを選ぶためには、見た目や手触りに注目することが大切です。
良いブロッコリーは、栄養価が高く、鮮度が保たれているため、食べる際によりおいしく感じます。
以下のポイントを押さえて選べば、鮮度が長持ちし、風味豊かなブロッコリーを味わえます。
- 濃い緑色
- ドーム型のように丸い房
- 薄緑色の太い茎
- 重量感
- ピンとしている外側の葉
- キメ細かい蕾
濃い緑色
鮮やかな濃い緑色のブロッコリーは栄養が豊富で、鮮度が良い証拠です。色が薄いものや黄色がかっているものは、鮮度が落ちている可能性が高いです。
ドーム型のように丸い房
房が丸くドーム型になっているものは、成長が均一で新鮮です。房が広がり過ぎているものは、収穫が遅れている場合があるため避けましょう。
薄緑色の太い茎
茎が太くて薄緑色をしているものは、栄養価が高く、食べごたえがあります。茎が細すぎたり、色が変わっていたりするものは、鮮度が落ちている可能性があるため、よく確認してください。
重量感
しっかりとした重みのあるブロッコリーは、水分をしっかり含んでいる証拠で、新鮮で美味しいです。軽いものは乾燥していることがあるので注意が必要です。
ピンとしている外側の葉
外側の葉がピンとして元気に広がっているものは新鮮。しなびていたり、黄色く変色している葉がある場合は、鮮度が落ちている可能性が高いです。
キメ細かい蕾
蕾が小さく、キメ細かいものが新鮮で美味しい証拠です。蕾が大きく開いているものは、栄養価や風味が低下していることがあります。
ブロッコリーの変色には要注意
ブロッコリーの色の変化には、特に以下の状態に注意が必要です。
- 黄色くなる
- 黒ずみや茶色の斑点
- 色が薄くなる
黄色くなる
ブロッコリーの蕾部分が黄色くなるのは、熟成が進んでいるサインです。これは栄養素の減少や風味の劣化を示唆しています。黄色くなる前に使うのが理想的です。
黒ずみや茶色の斑点
ブロッコリーに黒ずみや茶色の斑点が現れるのは、腐敗が進んでいる可能性があります。この状態では、風味や食感が大きく損なわれ、食べるのは避けるべきです。
色が薄くなる
冷凍後や保存期間が長い場合、色が薄くなることがありますが、これ自体は必ずしも問題ではありません。ただし、鮮やかな緑色が保たれている方が栄養価が高い状態です。
冷凍ブロッコリーの簡単アレンジレシピ3選
冷凍ブロッコリーを使った簡単なアレンジレシピで、手軽においしく栄養を摂ることができます。以下のレシピは、目的に応じた調理法で冷凍ブロッコリーをおいしく仕上げるポイントを押さえています。ぜひ参考にして、ご自宅で試してみてください。
- カリッと香ばしいガーリック醤油ブロッコリー
- ブロッコリーのチーズ焼き
- バター醤油蒸しブロッコリー
レシピ1.カリッと香ばしいガーリック醤油ブロッコリー
香り高いニンニクと醤油の風味がブロッコリーに染み込み、食欲をそそる一品です。サイドメニューとしてもメインの野菜料理としてもおすすめです。
材料
- ブロッコリー:1株
- ニンニク:1片(みじん切り)
- 醤油:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ1
作り方
- ブロッコリーを小房に分け、沸騰したお湯で約2分茹でてから水気を切る。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたニンニクを炒める。香りが立ったらブロッコリーを加える。
- 醤油を回し入れ、ブロッコリーにしっかりと絡めながら炒め、カリッと香ばしく仕上げて完成。
参考:キッコーマン
レシピ2.ブロッコリーのチーズ焼き
忙しい時にもぴったりな、レンジで簡単にできるブロッコリーのチーズ焼き。手軽に栄養も摂れる一品として、お弁当にもおすすめです。
材料(2~3人分)
- ブロッコリー:1株
- オリーブオイル:大さじ1
- ピザ用チーズ:60g
- 黒こしょう(粗びき):少々
- A:合わせ調味料
- マンジョウ国産米こだわり仕込み料理の清酒:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ1/2
- キッコーマン濃いだし本つゆ(濃縮4倍):小さじ2
- おろしにんにく:小さじ1/2
作り方
- ブロッコリーは小房に切り、茎は皮をむいて乱切りにする。Aの調味料をあらかじめ混ぜておく。
- フライパンにオリーブオイル(大さじ1)を中火で熱し、ブロッコリーを加えて油が全体に回るまで炒める。
- Aの調味料を加え、ふたをして弱めの中火で2分蒸し焼きにする。
- ピザ用チーズをのせ、再びふたをして弱火で1分ほど加熱。チーズが溶けたら黒こしょうをふって完成です。
参考:キッコーマン
レシピ3.ブロッコリーの香ばしバター醤油炒め
栄養を逃さずにブロッコリーを楽しむなら、バター醤油で蒸し上げた一品。シンプルでありながら深い味わいがあり、ブロッコリーの甘さとバターのコクが絶妙です。
材料
- ブロッコリー:1/2株
- コーン缶:1/2缶(80g)
- 有塩バター:15g
- しょうゆ:大さじ1
- 塩こしょう:少々
作り方
- ブロッコリーは小房に分け、耐熱容器に入れてふんわりラップをかけ、600Wのレンジで1分加熱する。
- フライパンにバターを入れて熱し、ブロッコリーとコーンを加え、中火で約2分炒める。
- しょうゆを回し入れ、塩こしょうで味を調える。器に盛りつけたら完成!
参考:デリッシュキッチン
まとめ:ブロッコリーを正しく保存しておいしく食べよう
ブロッコリーは水分が多く傷みやすいため、保存方法に工夫が必要です。
低温で湿気を防ぎながら保存することで、鮮度を保ち、長くおいしく楽しめます。
冷凍保存を活用すれば、栄養を逃さず、食感もシャキッとしたまま保存が可能です。
この記事で紹介した保存方法を活用して、毎日の料理に新鮮で美味しいブロッコリーを取り入れてみてください。
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