冷蔵庫に入れていたバターを使おうとしたら、賞味期限が過ぎていた…そんな経験をしたことはありませんか?
「加熱すれば大丈夫?それとも捨てるべき?」
「見た目や匂いで食べられるか判断できるの?」
そんな疑問を解決するため、本記事では賞味期限切れのバターが食べられるかの見分け方や、安全に食べられる具体的な期間について詳しく解説します。
バターの賞味期限は6か月
バターは水分が少なく脂肪分が多いので、実はカビが生えにくく長持ちしやすいのが特徴です。未開封なら賞味期限は半年ほどですが、開けた後は酸化や匂い移りが進みやすくなるので注意しましょう。保存方法を守りつつ、できるだけ早めに使い切ってください。
賞味期限切れで食べられないバターの変化と目安
バターにも賞味期限がありますが、期限が過ぎたからといってすぐに食べられないわけではありません。賞味期限が切れたバターはどのように変化するのか、またどの程度まで食べられるのかを、過ぎた期間別に説明します。
以下の内容を参考にして、バターの状態を確認してみてください。
- 賞味期限が1か月過ぎたバター
- 賞味期限が1~3か月過ぎたバター
- 賞味期限が3~6か月過ぎたバター
- 賞味期限が6か月以上過ぎたバター
賞味期限が1か月過ぎたバター
賞味期限が切れてすぐのバターは、見た目や香り、味にほとんど変化はありません。冷蔵保存(10℃以下)されていれば、十分食べられる状態です。ただし、開封済みの場合は空気に触れた部分がわずかに酸化している可能性があるため、トーストや料理に使う際に違和感がないか確認しましょう。
賞味期限が1~3か月過ぎたバター
徐々に酸化が進み、風味が少し落ちてくる時期です。見た目に大きな変化はないものの、色がややくすんでくることがあります。また、酸化した油脂特有の「古い油のにおい」がしないか確認することが重要です。賞味期限が1~3カ月過ぎたバターは、バターの風味を生かす料理(焼かずにそのまま使うもの)よりも、加熱調理に使うほうが無難です。
賞味期限が3~6か月過ぎたバター
酸化がさらに進み、においに変化が出ることが多くなります。酸化臭や油臭さが目立つことがあり、舌に違和感を覚える(ピリッとする感じ)こともあります。開封済みのバターは特に劣化しやすいため、この時期になると処分を検討したほうがよいでしょう。未開封で密閉保存されていた場合でも、風味が落ちている可能性が高いため、使う際は加熱調理に限定するのが無難です。
賞味期限が6か月以上過ぎたバター
長期間保存したバターは、表面に白い斑点やカビが見られることがあり、強い酸化臭や異臭が発生することもあります。舌触りがザラついたり、味に強いえぐみを感じる場合もあるため、明らかに異常がある場合は食べずに廃棄するのが安全です。
賞味期限切れで食べられないバターの特徴
バターは賞味期限を過ぎても、見た目や匂いに変化がなければ一時的に食べられることがあります。しかし、賞味期限を過ぎたバターは品質が劣化し、食べるのが安全でない場合もあります。以下の特徴を見逃さないようにしましょう。
- 異常な臭い
- カビが生えていないか
- ボロボロしていないか
- 苦味や酸味がないか
異常な臭い
賞味期限が切れたバターは、香りに変化が現れることが多いです。
新鮮なバターはクリーミーでほのかな甘い香りが特徴ですが、賞味期限を過ぎたバターは酸化が進み、異常な臭いが発生することがあります。
特に「腐敗臭」や「酸っぱい臭い」、さらには「酸化臭」などが感じられる場合は、食べるのを避けた方が良いでしょう。バターは脂肪が豊富なため、酸化によって不快な香りが強くなります。
カビが生えていないか
カビは湿度や温度管理の不備により、バターに生えることがあります。バターの表面に白や青緑色のカビが見られた場合、そのバターは明らかに食べられません。
バターは高脂肪な食品であるため、カビが生えるリスクがあります。
カビが生えるとその部分だけを取り除いても、カビの根がバター全体に広がっている可能性があるため、すぐに廃棄するべきでしょう。
ボロボロしていないか
バターが硬くなったり、ボロボロしたりしている場合、品質が劣化している証拠です。
特に、長期間冷蔵庫に保管されていた場合、バターは乾燥して硬くなることがあります。見た目に割れ目やボロボロした部分がある場合、バターは空気にさらされて酸化し、風味が損なわれている可能性があります。
硬くなったり、べたつきがあったりする場合、食べるのは避けた方が良いでしょう。
苦味や酸味がないか
新鮮なバターはまろやかな味わいが特徴ですが、賞味期限を過ぎたバターは風味に異常を感じることがあります。特に、酸味や苦味を感じる場合は、バターの脂肪が劣化している証拠です。これらの異常な味わいは、バターの成分が酸化または分解されていることを示しています。酸味や苦味が強く感じられる場合、そのバターは食べるのを避けるべきです。
賞味期限切れのバターを食べるリスク
賞味期限が切れたバターを食べると、いくつかのリスクがあります。風味や品質が落ちたり、カビや水分が増えたりして食中毒の危険もあるかもしれません。
これらのリスクについて、以下で詳しく説明しますので参考にしてください。
- 酸化による風味と品質の劣化
- カビ&水分増加で食中毒のリスク
酸化による風味と品質の劣化
バターは脂肪分が多いため、空気に触れると少しずつ酸化し、味や品質が落ちてしまいます。特に開封後は酸化が進みやすく、過酸化脂質という成分が増加すると、苦みや酸味が出たり、不快な匂いがすることもあります。さらに、酸化した脂質を摂り続けると健康にも影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。賞味期限切れのバターを使うときは、風味や匂いをしっかり確認し、少しでも違和感があれば使わないほうが安心です。
カビ&水分増加で食中毒のリスク
賞味期限が切れたバターは、保存状態によってはカビが発生することがあります。特に高温多湿な環境に置かれていた場合、カビの繁殖が進みやすく、なかにはアフラトキシンなどの有害な毒素を生み出す種類のカビが生えることも。アフラトキシンを摂取すると、食中毒やアレルギー症状を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。また、時間が経つとバターの水分量が増えることがあり、細菌が繁殖しやすくなります。水分が多いと食中毒の原因にもなりやすいため、賞味期限が切れたバターは見た目や匂いをチェックし、異変を感じたら無理に食べないようにしましょう。
バターを早めに食べるなら冷蔵保存
バターを早めに消費する場合、冷蔵保存が適しています。保存方法を用途に応じて選ぶことで、風味や品質を保ちやすくなります。以下のパターンに分けて説明します。
- バターを開封後すぐに使う場合
- バターを1〜2週間以内に使う場合
- バターを1か月程度冷蔵保存する場合
バターを開封後すぐに使う場合
バターを開封後すぐに使う場合は、そのまま冷蔵庫に保管し、バターケースや密閉容器に入れて保存します。容器でバターを保存することで、空気に触れることなく風味を保つことができ、使いやすくなります。開封後は1週間以内に使い切るのが理想的です。
バターを1〜2週間以内に使う場合
1〜2週間以内に使う場合は、冷蔵庫の冷蔵室で保存できます。小分けにしておくと、必要な分だけ取り出しやすくなり便利です。この期間であれば冷蔵保存で問題なく、風味も損なうことなく使用できます。
バターを1か月程度冷蔵保存する場合
1か月程度の保存を考える場合、冷蔵庫内で保存する際は冷凍室に近い位置に置くと、劣化を防げます。小分けにして保存しておくと、使う際にも便利です。1か月以内に消費する場合は冷蔵保存でも問題ありませんが、より長期保存をする場合は冷凍保存が適しています。
バターを冷蔵保存するときのポイント3つ
バターの冷蔵保存は、冷蔵庫内の5℃前後で保管し、1〜2週間以内を目安に使い切るのが理想的です。また、小分けにして保存するのがおすすめです。
- 冷蔵庫内の適切な温度で保管
- 銀紙で密閉して箱にしまう
- 匂い移りを防ぐ
冷蔵庫内の適切な温度で保管
バターは冷蔵庫内で5℃前後の温度を維持することが理想的です。低温で保存することで、バターの酸化を遅らせ、風味や品質を長持ちさせることができます。また、冷蔵庫内の温度が安定していると、カビや細菌の繁殖を防ぐことにもつながります。そのため、1〜2週間以内に使い切ることを目安にすると良いでしょう。
銀紙で密閉して箱にしまう
バターを銀紙でしっかり包むことで、空気との接触を最小限に抑え、酸化を防ぐ効果があります。その後、密閉できる箱に入れて保存すれば、風味を保ちつつ、長持ちさせることができます。
匂い移りを防ぐ
強い匂いを持つ食材と一緒にバターを保管すると、匂いが移ってしまう可能性があります。銀紙などでしっかり包み、密閉できる箱に入れて保管しましょう。
バターを長期保存するなら冷凍保存
バターはその風味やコクを保つために、適切な保存方法が大切です。特に、長期保存を考えている場合は、冷凍保存することで、バターの品質を長く保つことができます。以下のように、使用する目的によって適切な方法で保存しましょう。
- 調理の手間を省きたいならバターを小分けして冷凍保存
- 品質を保ちたいならバターをブロックごと冷凍保存
調理の手間を省きたいならバターを小分けして冷凍保存
調理時に手軽にバターを使いたい場合は、事前に小分けにして冷凍保存しておくと便利です。バターを小分けにしてラップやフリーザーバッグで包んで冷凍庫に保管すれば、必要な分だけ取り出して使うことができます。料理やお菓子作りなどで少量ずつ使いたい時にとても役立ち、調理の手間を省いてくれます。
品質を保ちたいならバターをブロックごと冷凍保存
バターの風味や質感を保ちたい場合は、未開封のブロックごと冷凍保存するのが最適です。ブロックごと保存することで、空気との接触を最小限に抑えることができ、バターの新鮮さや風味を保ちやすくなります。特に未開封のバターは冷凍保存することで、数か月にわたりおいしく使用できます。
バターを冷凍保存するときのポイント4つ
バターを冷凍保存する際には、風味や食感を保つために気を付けたいポイントがあります。以下の4つの特徴を押さえて、長期保存をより便利に活用しましょう。
- 再冷凍は避ける
- 小分けにして保存する
- 密閉して保存する
- 冷蔵庫で解凍する
再冷凍は避ける
再冷凍すると、風味が低下し、バターの食感がザラザラしたり固くなったりします。また、酸化が進み、古い油のにおいや不快な味が出ることがあります。これらの理由で、バターは小分けにして冷凍し、解凍後は再冷凍せずに使い切ることが大切です。
小分けにして保存する
バターを使用する際に取り出しやすくするため、小分けにして冷凍保存しましょう。1回分ずつラップで包むと便利です。これにより、必要な分だけ取り出せ、再冷凍を避けることができます。
密閉して保存する
バターが空気に触れないように密閉することが重要です。冷凍保存の際は、ラップやフリーザーバッグを使用し、できるだけ空気を抜いて保存します。これにより、冷凍焼けや酸化を防ぎ、風味を保つことができます。
冷蔵庫で解凍する
冷凍したバターを使う際は、常温で解凍せず、冷蔵庫でゆっくり解凍しましょう。急速に解凍すると食感が損なわれることがあるため、時間をかけて解凍してください。急いでいる場合は、電子レンジで少しずつ温めても問題ありませんが、過度に加熱しないように注意しましょう。
賞味期限切れバターの活用方法3選
賞味期限が過ぎたバターでも、しっかりと保存されていれば、まだ活用する方法があります。バターにカビや劣化の兆候がないことを確認した上で、無駄にせず上手に使うための3つの方法をご紹介します。
- バターを焼き菓子やケーキに活用する
- パン作りに活かす
- 風味を活かして料理に使う
バターを焼き菓子やケーキに活用する
賞味期限が過ぎたバターを使う場合、焼き菓子やケーキに活用するのがオススメです。ケーキやクッキーなどの焼き菓子では、加熱中にバターが溶け、風味が変わりにくいため、品質の低下が目立ちません。賞味期限が過ぎても、少し風味が落ちている程度なら、焼き菓子の生地に混ぜ込んでしまうと、問題なくおいしく仕上がります。
パン作りに活かす
バターの風味を存分に活かしたいなら、パン作りに使うのも良い方法です。パン生地にバターを加えることで、しっとりとした食感と豊かな風味が生まれます。加熱中にバターが溶けて風味がしっかり馴染むため、賞味期限切れのバターでも活用することができます。
風味を活かして料理に使う
賞味期限が切れたバターでも、風味が良ければ料理に使用することができます。バターはソースや炒め物、パスタに使うと、そのリッチな味わいを引き立てます。フライパンで加熱する際に、焦がさないように気をつければ、賞味期限切れのバターでも十分に料理に活用できるでしょう。
バターを使用するときのポイント
バターを使う際にも、少しの気配りで保存期間を延ばし、長くおいしく楽しむことができます。
これから紹介するポイントを守ることで、バターの風味を保ちつつ、保存状態を良好に保つことができるので、ぜひ参考にしてください。
- バターに異物を混ぜない
- 清潔なバターナイフを使用する
バターに異物を混ぜない
バターを使う際には、パンくずや水分がバターに触れないようにしましょう。これらの異物が混ざると、バターが早く劣化したり、風味が損なわれる原因になります。
特に、バターを取り出す際には清潔な道具を使い、食材を直接触れさせないよう心がけましょう。
清潔なバターナイフを使用する
バターを取り出す際は、きれいなバターナイフやスプーンを使用することが大切です。これにより、バターが汚れたり、菌が繁殖したりするリスクを減らすことができます。
また、他の食品の味が移るのを防ぎ、バター本来の風味を保ちやすくなります。
まとめ:バターは賞味期限切れに注意して食べ切ろう
バターをおいしく食べるためには、適切な保存方法が重要です。使い切れる量を購入し、長期保存する場合は冷凍保存を活用しましょう。
冷凍庫では密閉して保存し、解凍は冷蔵庫でゆっくり行うことで風味を保てます。短期間で使う場合は冷蔵保存が適しています。
賞味期限が過ぎたバターでも、状態を確認しながら適切に使用すれば、料理やお菓子作りに活用できます。最後までおいしく、無駄なく食べ切ることを心がけましょう。
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